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幼稚な質問ですが、おねがいします。 魚雷攻撃は船舶にはたいへん有効だったようですが、 艦の側面を突き破って、中で爆発したのでしょうか? 外側で爆発しても大した被害はあたえないだろうし、 魚雷程度の速度で、分厚い鉄板を突き破るとも思えません。 よろしくお願いします。 未熟者 |
- 魚雷が船の横腹にあたり水中で爆発すると爆風が逃げずに一番薄い横腹に爆風が集まってその力でぶち抜かれます、対戦車ミサイルにもこれと同じように前部へ爆風を集めその力でぶち破るものがあります。
ホーク
- 空気中では爆発の圧力が媒体となる空気そのものを圧縮することに使われてしまい(簡単に言えばクッションになってしまって)充分には伝播しません(よって弾体そのものや炸裂時の破片での貫通を狙う)。
これに対し、水中では衝撃波が媒体に吸収されることなく目標に当たりますから、直接舷側装甲を破れなくても、外板の継ぎ目をこじ開けたり、船体構造そのものを歪めたりして浸水・沈没に至らしめることができます。
これをウオーターハンマー現象(効果)と呼びます。これは水中爆発に限らず、液体を充填した容器に砲弾が命中したときにも起こるもので、F-22が翼内燃料タンクへの被弾時に主翼構造が崩壊するのを防ぐために桁を試作機のFRP系材料からチタン合金に替えたのは記憶に新しいところです。
対戦車弾頭やごく一部の魚雷に見られる成形炸薬は、炸薬の中央を凹ませることで爆圧が弾体正面中心に集中するようにしてあるものです。この凹みに薄い金属板を貼っておくと、炸薬の燃焼で蒸発した金属が目標表面に向かって高圧で吹き付けるかたちになり、高い貫通力を発揮します。なお、凹み部分にも空気は入っていますが、凹みと目標表面に囲まれたごく狭い空間でのことなのであまり気にしないのでしょう。
船腹が薄い艦に当たった不発魚雷が「刺さる」ことは往々にしてあったようです。
Schump
- 米海軍の現用魚雷であるMk-48ADCAPは標的艦の真下で爆発し、爆発の衝撃で艦を持ち上げ、艦の自重で竜骨を切断させて破壊します。以前に試験の様子を動画で見ましたが、標的艦が爆発の衝撃で一瞬持ち上がり、次の瞬間には真っ二つになりました。
YF−23A
- >Schumpさん
駆逐艦だったか海防艦だったか失念してしまいましたが、不発魚雷を抱えて帰還した艦がありましたね。
1kdF
- #3のYF−23Aさんがおっしゃる動画ファイルと多分、同一の物を私も見ましたが、アイオワ級戦艦やニミッツ級空母のような大型艦も、あのようにキールを折られて真っ二つになるのでしょうか?
セミララ
- 戦艦や空母などの超大型艦などの場合、程度の問題になるのではないでしょうか?小型〜中型艦の場合は、艦の構造上、ほぼすべての重量を基本的にはキールでささえ、他の構造材はそれを補助する形式をもって船殻重量の軽減を図っていますが、あれほどの大型艦ではそれだけではかえってキールの重量過大をまねき、建造すら難しくなるので、他の構造材に重量分担と強度分担とを割合と任せていますから。場合によっては、キールが二本ある場合もありますし。しかし、一番エネルギーが貯め易く、しかも致命的な損傷部位となりやすい直下での爆発は、たとえ轟沈にいたらなくとも缶室の破壊やキールの折損、推進関連装置の破壊、など艦の命運を左右するだけの被害は与えられやすいと思いますが。
Lachesis
- >3&5
缶をバットで殴るようなものです。
持ち上げられて、落とされるから、キールが折れちゃうわけでして(船は結構ヤワイ)
缶が重たくてバットの威力が無ければ、缶は凹むだけで、すっ飛ばない。
艦底で爆発するものとしては機雷がありますが、よほどの爆発威力でないと大型艦を持ち上げて落とす事は出来ず、爆圧は一番弱いところである外板を破壊します(空き缶が潰れるように)
また魚雷の爆発による被害は、この衝撃波によるものが第一で、第二に爆発ガスが起こすものが有ります。
高温高圧の爆発ガスは破壊した外板をメタルジェットにも似た細かいスプリンターとして船内に突っ込ませます。
ついで爆発ガスが突入し、その次に水が入ってくるとなります。
このスプリンターと爆発ガスは船体内部に貫徹するように突っ込みます(戦艦シャルンホルストで船首だったので、向こう側の舷側まで貫かれた写真があります)
つまりは機関部や弾薬庫まで破壊エネルギーが突入する事があり、これが艦の戦闘力を奪います。
勿論区画次第ですが大浸水もそこから起き、また爆発エネルギーに叩かれた隔壁は貫かれなくてもボロボロですので、続く浸水で、漏水を起こしたり、水圧に耐えられずに破られる事も有ります。
爆発エネルギーを拡散して、船体重要部まで到達しないように大型戦闘艦では色々な工夫をした水中防御構造を採択しています。
SUDO
- 水上艦ではありませんが、ロシアのタイフーン級原子力弾道ミサイル潜水艦は、成型炸薬弾頭の魚雷に対抗するために複殻構造になっています。
YF−23A
- >8
防御力向上を目的としたダブルハルというのは、寡聞にして聞いたことがありません。
すすむ
- >8
逆です。
ソビエト/ロシアの潜水艦は伝統的に複殻構造を採用しており、魚雷に対抗す
る為ではありません。
西側の魚雷が成型炸薬弾頭を採用したのはソビエト/ロシアの潜水艦が複殻構
造を採用している事によるダメージへの抗堪性を考慮しての事です。
ooi
- #8,9,10
ソ連潜はもともと複殻ですが、それでもタイフーン級やオスカー級の内外殻間距離は、多少なりとも魚雷の事を考慮しているようにも思えませんか?(内殻の形状やミサイルチューブの配置の事を考えても)
セミララ
- >11
http://www.steel.sakura.ne.jp/ensub/contents/ru/data/ru_data_949.html
上記URLをご覧下さい。
オスカーの外殻が大きいのは単にミサイル配置の都合ではありませんか。
すすむ
- >11
まず、魚雷が先か、構造が先かといわれれば、構造が先と言う事です。
少なくとも、西側の魚雷が成型炸薬弾頭を採用しているのはソビエトの潜水艦
が複殻構造を採用し多少なりとも魚雷に対して単殻構造より抗堪性が優れている
と思われたからこそ、より少ない弾頭でより大きな破壊力を得る為に採用された
訳です、ここを間違って理解する事が良い事であるとはおもえません。
無論、まったく防御の事を考えてない訳でもないでしょうが、第一義に防御の
事を考えての複殻構造の採用ではないでしょう、どちらかと言うと、より多くの
予備浮力を得る為のものでは無いかと考えた方がすっきりいきます。
ooi
- 潜水艦関連の本で読んだことがあるのです。何の本かは忘れてしまいましたが、タイフーン級の解説のところに複殻構造であることの理由みたいな形で記述されていました。本のマチガイでしょうか?
YF−23A
- > #12 すすむさん
> オスカーの外殻が大きいのは単にミサイル配置の都合ではありませんか。
ですから、その事を考えても、あの内外殻間距離は大きいかなぁと
> #13 ooiさん
> まず、魚雷が先か、構造が先かといわれれば、構造が先と言う事です。
理解してい(るつもり)ます
> 第一義に防御の事を考えての複殻構造の採用ではないでしょう
ですから、ソ連潜に伝統的な複殻構造でも、オスカー級やタイフーン級の内外殻間距離は、多少なりとも魚雷等の事を考えているのかなぁと
つまり、魚雷の事を考えての複殻構造ではなく、魚雷の事を考えてのあの大きな内外殻間距離、という事を言いたいわけです
> より多くの予備浮力を得る為のものでは無いかと考えた方がすっきりいきます
複殻構造の方が、予備浮力が大きいという理由がどうもシックリきません。御教授お願いいたします。
> #3 YF−23Aさん
> 以前に試験の様子を動画で見ましたが
http://www.navy.gov.au/fegs/submarines/mk48.htmlの事ですか?
ここのページに、以下の動画ファイルが置いてあります
http://www.navy.gov.au/fegs/submarines/images/sinkex.asf (128,340バイト)
http://www.navy.gov.au/fegs/submarines/images/mk48shot.mov (594,288バイト)
昔、私が見たものに比べ、画質が悪く(ファイルサイズが小さい)、多少内容も変わっておりますが...
セミララ
- >14
まずは取り急ぎ。
>> #12 すすむさん
>> オスカーの外殻が大きいのは単にミサイル配置の都合ではありませんか。
> ですから、その事を考えても、あの内外殻間距離は大きいかなぁと
すすむさんの提示されたHPをきちんと辿れば、オスカー級の写真がいくつか
拝めると思いますが、その中に以下の写真が有ります。
<Steel in Deep 潜水艦計画HP>
http://www.steel.sakura.ne.jp/
<該当の写真>
http://www.steel.sakura.ne.jp/ensub/stills/ru_949_1.jpg
これで一目瞭然なんですが、内殻と外殻の間にミサイル発射管が収まっており
さほど余裕はありません、これでも内外殻間距離は大きいかなぁと思われるので
したら何も言う事はございません。
ooi
- >15
無茶苦茶簡単に述べると、複殻構造は船体が二重になっており、内外の空間に注水することで潜航します。
単殻式はバルジのようなものを船体外側につけて、そこに注水することで潜航します。
複殻式はつまり注水区が大きく、水中排水量が、内殻の割に大きくなります。
潜水艦の予備浮力係数は、(水中排水量−水上排水量)÷水上排水量で表現します。
即ち、水中排水量が、大きく、内殻が小さい艦程予備浮力係数が大きくなります。
単殻構造艦は(現代のは半単殻ですかな)潜航する能力を簡易化することに向いており、複殻艦は船体外形を整えるのに有利(雑音が少なく速度が出る)とう特徴から、その任務や特性に合わせて選択されます。
また、内殻の大きさ(容積)がつまりは根源的な水上排水量です(実際には注水を全て排出しないこともあるし、構造重量も大きな影響を与えます)即ち、一般的に複殻構造の潜水艦は呼び浮力係数を潜在的に大きく持ってることになります。
SUDO
- > #16 ooiさん
> これでも内外殻間距離は大きいかなぁと思われるのでしたら何も言う事はございません。
これでも内外殻間距離が大きいなぁと思うんです すみません
> #17 SUDOさん
> 複殻構造は船体が二重になっており、内外の空間に注水することで潜航します。
2重になっている船体間(内外殻間)の前後端だけがバラストタンクになっていて、そこに注排水するのですよね
バラストタンク以外の2重になっている船体間(内外殻間)は、別にタンクでもなんでもないですね(上と下の蓋が無いタンクというべきでしょうか)
> 単殻式はバルジのようなものを船体外側につけて、そこに注水することで潜航します。
これって半複殻構造っていいませんか?
> 潜水艦の予備浮力係数は、(水中排水量−水上排水量)÷水上排水量で表現します。
知りませんでした。ありがとうございます。
セミララ
- 残り、修正とレス
>14
> 潜水艦関連の本で読んだことがあるのです。何の本かは忘れてしまいましたが、タイフーン級の解説のところに複殻構造であることの理由みたいな形で記述されていました。本のマチガイでしょうか?
タイフーン級の出現と成型炸薬弾頭搭載魚雷の出現時期から見て間違いです。
タイフーン級は1970年代前半に計画(計画承認は1972年)され、19
81年に一番艦が就役しています、さらに10に記述のとおり複殻構造はソビエ
ト海軍潜水艦の伝統的構造であって、成型炸薬弾頭が採用されたからその対抗で
複殻構造になったわけでは有りません。
>15
複殻構造を採用しているロシアの潜水艦が概ね西側の潜水艦より大きな浮力係
数を持っている事に注目して下さい。
>16
これ、15へのレスですm(__)m
>17
フォロー感謝します。
ooi
- >15
この動画に間違いありません。
専門書でもマチガイはありますね。今度からはちゃんと考えてから書き込むようにします。
YF−23A