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こんごう級はSPY-1Dフェーズド・アレイ・レーダーを装備し、ステルス性も考慮されているそうなのですが、この二つは相反するものなのではないのでしょうか。 レーダー波を自分から出している艦艇にステルス性なんてあったものじゃないと思うのですが。 どなたかご教授お願いします。 tak |
- その理論で行くとF/A-22はステルス機じゃないことになってしまいますね。
T216
- 完全なステルス性を追求するのであればそうなのでしょう。
しかし、考えてみて下さい、ステルス性をまったく考慮していない艦とそれな
りに考慮した艦と、どちらが見つけやすい(=目標になりやすい)ですか?
艦の生存性を向上する為の努力はやって損は無いでしょう、で、それはどの程
度までやるべきかってのはその設計段階での要求によるわけです、相反するもの
を何処まで同じ籠に放り込んでちゃんとした形にまとめるのか努力した結果が船
としてまとまる訳でして、一見相反するような事でもちゃんと理由は有ると考え
て良いです。
ooi
- 例えばステルス艦と非ステルス艦では「アクティブレーダー・ホーミング・対艦ミサイルにロックオンされる確率」とかが違ってくるのではないでしょうか。
相手がパッシブレーダー・ホーミングだったらダメですが、対艦ミサイルでそーゆーのはあまりなかったような。
たいばーん・へるみ
- ステルス設計は、最近の流行ということではないでしょうか。
無いよりあった方がましという程度でしょうね。
対空レーダーも水上レーダーも使わない戦闘があるのか疑問です。
こんごうは漁船程度にしか映らないそうですが、
だからといってそれを漁船と判断する人はいないでしょう。
ラファイエットなんかはやりすぎのように思えます。
使いずらそうな船ですよね。
速度を優先してアルミの多用が流行ったあげく、
やっぱりマズイと、鉄製に戻したようなことが起こるかも知れません。
カタヒラ
- >>カタヒラ氏
>速度を優先してアルミの多用が流行ったあげく、
これ、何かリファレンスありますか?
私が知る限りでは、「速度を上げるためにアルミを使用した」という軍用艦を知りません。
艦艇のトップヘビー化を避けるためのアルミ化は幾らでも聞こえてきましたが。
sorya
- ラファイエットはステルス艦の走りのように言われ、極端さをときたま指摘さ
れますが、元々単艦行動を基本とし、沿岸での作戦を主とする為にステルス性を
追求している所があります、使い辛そうと言うよりはある種の任務に向いた作り
と考えると納得が行く訳です。
ステルス性の追求は、その艦が想定している任務上どこまで必要とされている
のかと言うのを考慮して決定されているのが殆どではないでしょうか、最近の艦
艇の動向を見る度そう思う事は多いです。
ooi
- 航空機での話で、ステルス性が最大の売りであるB-2爆撃機は移動式ICBM
や移動司令部を大型核爆弾で撃破するのが主要な任務の一つですが、その
目的のためにはレーダーを使用せざるを得ず、その際ステルス性が失われる
から役に立たないではないかという批判がありました。
B-2にはレイセオン社製のAN/APQ-181、別名スーパーカバード・レーダーと
いう極めて緻密な電波管理が為されたレーダーが搭載されています。
最近では艦船用としても対水上レーダーとしてSCOUTのようなFM/CW波を用いたLPI(Low Probability of Intercept )レーダー(所謂静かなレーダー)が登場してきており、ESMによる逆探知を防ぐ努力が為されています。
AP1
- 発見された後の、対艦ミサイル回避のことまで考えが及びませんでした。
みなさま、ありがとうございました。
tak
- フェイズドアレイ・レーダーがステルス性の向上に有利な点としては、
1)スキャンが速いため、敵パッシヴレーダーから「見える」時間が少ない
ただし、速くしすぎると探知距離や距離分解能に悪影響が出るため、限界あり。
また、「すばやく捜索・じっくり解析」するFCSを持っていないと何回もスキャンすることになり、結局無意味。
2)アンテナ面が固定されており、しかも面の法線以外の方向に送受信を指向できる
ステルス形状にアンテナ面を組み込んで、アンテナ面が敵アクティヴレーダーに引っ掛かるのを防げる。
といったことが挙げられます。
Schump