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海底から引き揚げた工作船が最悪廃棄されるかもというニュースを見ました。海底に沈んでいた船は腐食が激く保存に費用がかかるとのことでしたが、いったん沈んだ船はそんなに速く腐食が進むものなのでしょうか? (あるいは保存費用を募金するための口実?) 何年も沈んでいた旧海軍の駆逐艦を自衛隊で再利用したという話もあったはずで、気になります。 未明2 |
- 無論海水がつけば腐食は促進されます。再利用したものも寿命は縮むでしょう。
軍艦の場合はクロムやニッケルを含んだ合金鋼ですから炭素鋼よりは腐食が遅い筈です。そして装甲されていなくとも船体に十分な強度を持たせるだけの厚みは持っています。故に表面が少々腐食しても状態がよければ特に錆のひどい所や精密さが要求される部分を交換すればとりあえず船体の基本構造自体は再利用できます。
それに対し例の不審船は鋼材の質はよくわかりませんが恐らくWW2当時の軍艦よりも質は悪いでしょう。そして厚みはブリキ缶なみだということですから高速航行と銃撃戦で見かけ以上に痛んでいた事は十分に考えられます。無数の穴が開いた上にただでさえ強度がギリギリのものが破孔、疲労、腐食でボロボロになっていたら形状を維持する強度すら危ういでしょう。
HCN
- 金属や木造だと腐食はしますね。FRP(強化プラスチック)という漁船やプレジャーボートによく使用される素材なら。海水ではあまり腐食しないと思いますよ。でもあれだけ穴だらけだと再生は無理でしょうね。
深山
- 実際に見てきた印象ですが、構造そのものが崩れる可能性が非常に高いのではないかと思いました。
非常に薄い鋼鈑で構成されている上に、搭載舟艇用の巨大な開口部があり、船体構造そのものが非常に弱そうです(その上自爆で歪んでます)
巡視船の銃撃の影響も無視は出来ないでしょうが、たいしたことでは無さそうです。
少なくとも、船の科学館で屋外展示されている他船舶と同様の処置では、短期間に自壊すると思います(この船自体が長期に渡って運用される船ではなく、短期間で船体を使い捨てる感じです)
SUDO
- >何年も沈んでいた旧海軍の駆逐艦を自衛隊で再利用したという話
前に他スレでも書いたことがありますが護衛艦『わかば』(DE261)ですね。元は『橘』型駆逐艦の一つ『梨』で、1945年7月に瀬戸内海で米軍機の攻撃により沈没。1954年に売却用スクラップとするべく引き上げられましたが、調査で改装すれば再使用に耐えられると判断され、防衛庁に買い上げられて改装工事が施され、1956年に『わかば』として海上自衛隊で就役しました。一応護衛艦でしたが事実上は実戦艦ではなく、江田島の実用実験隊でレーダー等の装備品実験に用いられました。老朽化により1971年に除籍されています。
ブラック・タロン