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初めて参加(質問)させていただきます。 昨年秋より防衛庁技研にて、スターリング機関搭載AIP潜水艦(あさしお)の実航海テストが行われているようですが、 今現在の進捗状況(順調or不調?)はどのようになっているのでしょうか? また本テストがうまくいった場合、今後の海自で建造される潜水艦はAIPを装備するのでしょうか? あと、本スターリング機関で必要とされる液体酸素量はどの程度のものなのでしょうか? 以上(とりあえずですが)3点、なにか情報をお持ちの方居られましたら、教えていただけないでしょうか? お願いいたします。 藤井較一 |
- それは、まさに軍事機密ではないかと、、、、^^;
もし、それに該当するのであれば、知っていても答えられない部類でしょうね。
Lachesis
- 厳密な意味でのAIP機関ではないので、嫌っている人が居るのは確かです。
sorya
- 基本的に、Lachesis様の仰るとおり、防秘扱いの筈ですので、正確な情報を持っている方が知っていることを漏らせば自衛隊法においての違法行為となり、逮捕される可能性があります。
まさに「知っていても答えられないお話」でしょうね。
元むらくも乗員
- 皆様、御返答ありがとうございます。
指摘されて気づいたのですが、“機密”という視点がまったく抜けてました。
こればかりは、“あきらめる”ことを選択すべきかも・・・
ところでsorya様、“厳密な意味でのAIP機関ではない”とはどういうことなのでしょうか?
御教授いただければ幸いですが・・・
藤井較一
- 海自向けの仕様は分からないですが、同社のシステムが搭載されているようですので参考にして見て下さい。
>http://www.kockums.se/Submarines/aipconversion.html
>http://www.kockums.se/Submarines/aipstirling.html
過去ログ
>http://www.warbirds.jp/ansq/21/B2001015.html
ガンヘッド507
- ガンヘッド507様 情報ありがとうございます。
やはり過去にも幾回かAIPに関した質問があったようですね。
参考させていただきます。
P.S.管理人様 前回(No.4)の書込みで言い忘れてましたが、2重投稿の削除お手数をおかけしました。
今後は気をつけますので・・・
藤井較一
- そんな難しい話じゃないよ。
現在の所謂AIP機関というのは「外気」からは半独立しているだけ。空気ボンベを多めに背負ったアクアラング装備とあんまり変わらないという評価がある事は確かです。
sorya
- つまり原潜以外は“厳密な意味でのAIP機関ではない”ということですね。(納得です。)
確かに、費用対効果的にはどれほど有用なんでしょうね。
藤井較一
- だから現在は試験航海しかしとらんのです。
それ以前に、酸素タンクや水素タンクの脆化(液体酸素は強腐食性だし、液体水素は強脆化性である)問題、被攻撃時の脆弱性問題。そしてAIP機関稼動時航行速度の遅さといった問題があり、本当に実用的なのかは未だ未知です。そういう意味では、既に製品化されているものを使用しての試験と言うのは非常にリーズナブルな選択ではあるんですが。
ま。それはそれとして。某会議にて軽油改質型の高効率燃料電池なんぞできんもんかね…と言ったり言わなかったり…とか言う噂もあるくらい、現在のAIP機関を毛嫌いしている人が居ることは確か。まぁ、確かに灯油改質型の燃料電池ならばテストプラントレベルで良ければあるんだけどね(出光興産等で鋭意研究中)。灯油改質型高温反応燃料電池と廃熱利用のコージェネレーション(代替フロン等を用いた閉鎖型低圧ガスタービン発電機の併用等)技術を用いて、家庭用に普及させる狙いみたいだけど。彼等(出光興産)は。既存型のディーゼル潜水艦に使えるかどうかは今後の発展次第かもしれません。
sorya
- 確かに日本では試験航海の段階ですが、既に就役している艦(ゴトランドetc)もありますし、活動領域が近海に限られる(基地に近い)のであれば、軍事的には有用だと思いますが・・・
(費用対効果はとりあえず置いといてですけど・・・)
それと、少なくとも今それなりに研究の進んでいるAIPシステムには、液体水素を積み込むようなタイプはありません。
また、液体酸素タンクはかなり以前から一般に実用化されてますし、対腐食性は技術的には解決済みです。
(でないと、実験艦すら建造できませんし・・)
あと、被攻撃時の脆弱性問題はタンクだけの問題じゃないような気がしますが・・・
藤井較一
- 解決してないしてない。基本的には特定の時間が経ったら交換なのよ。こういうものは。液体酸素の酸化力を舐めちゃいけません。だから、良くあるAIP機関搭載型SSは内殻ではなく、外殻内に置くことで交換しやすいよう設計されています。これからも耐久性に難があることが容易にわかるんじゃないかな?また、そのような貫通穴の有る内殻は被攻撃時どのような挙動を起こすかわかりません。一般的にはまぁ、そこを基点として破壊するのだけどね。リスクと性能のせめぎ合いなんですよ。
sorya
- もちろんある一定期間が経過した時点で交換は必要です。
おそらくは定検(何年毎かはハッキリとは知らないんですが・・・)の度に交換でしょうね。
わたしが“解決済み”と言ったのは、そういった事柄も含めてだったんですが・・・
ちなみに、液体酸素タンクは10年程度は余裕で持ちます。
藤井較一
- えーとさ。その10年ってどういう環境での10年なの?
病院に据え置きしているようなモンだと思ってるけど。しかも、配管系の寿命はもっと短いやつ。
外装型でも内装型でもいいや。どのような雰囲気(気圧環境、温度環境、湿度環境)かをまずは想像すべき。わたしゃ10年余裕で持つなんて言う、そんな与太は言えませんです。実際に環境サイクル試験をさんざやってきた身なので。それ以前にそんなことを平気で言えるそのセンスが信じられん。
sorya
- 別に与太ってるつもりは無いんですが・・・
液酸タンクの設置条件については以下のように考えています。(おかしいところがあればご指摘ください。)
圧力:潜水艦の外殻の内側にあるので水圧を直接受けることはない
温度:液酸タンクを極端に高温に曝さない(そのような部位にはまず設置はしない)
湿度:液酸タンクには特に影響を与えるファクターではない(蒸発器(使用していれば)などには影響でますけど。)
ちなみに病院に据え置きしているようなタンクは、No,12で書いたとおり10年程度は余裕です。(ちなみに配管系も)
もっともバルブなど(安全弁とか特に)はもちろん一定期間経過すれば交換です。(いかれてなくても)
P.S.わたしは環境サイクル試験などを行ったことはありませんので、soryaさんの言われるセンスは・・・
藤井較一
- >潜水艦の外殻の内側にあるので水圧を直接受けることはない
内殻ならともかく、外殻は受けます。基本的に金属容器というモノは引っ張り応力があってこそ強度を常に保てます。圧力サイクルがあるということです。
>液酸タンクを極端に高温に曝さない(そのような部位にはまず設置はしない)
タンク内容量によって、温度が変化します。温度サイクルがあるということです。
>湿度:液酸タンクには特に影響を与えるファクターではない(蒸発器(使用していれば)などには影響でますけど。)
内殻だろうが、外殻だろうが高い湿度です。
sorya
- すみません。説明が足りなかったかも・・・
液酸タンクですが、わたしはCE(コールドエバポレータ)と原理的には同質のものと考えています。
(これ以外に極低温の液体を長期保管するタンクはちょっと・・・)
つまりCEタイプのタンクが外殻と内殻に存在すると言うことです。
そうするとsoryaさんの回答に対して、どうしても納得できないのです。
>内殻ならともかく、外殻は受けます。基本的に金属容器というモノは引っ張り応力があってこそ強度を常に保てます。圧力サイクルがあるということです。
上記の通りのCEタンクが設置されていると(わたしは)考えていますので、どう考えても水圧を直接受けるとは思えない。
(外殻に圧力サイクルがあるの当たり前ですね。)
>タンク内容量によって、温度が変化します。温度サイクルがあるということです。
極低温液体用タンク(つまりCEです。)に液酸を充填したところで、温度サイクルの影響などは問題外です。
(空の状態を除けば、温度サイクルが大きいとも思えませんが?ガスなら別ですが・・・)
>内殻だろうが、外殻だろうが高い湿度です。
潜水艦内は相当湿度が高いそうですね。
(潜水艦乗りの人が言ってました。「配管から滴るんですよ」って。)
実のところよくよく考えると、この湿度が圧力・温度なんかよりも結構難儀かも・・・
とはいえ、CEタンクの外槽の材質を変えることで対応できる気はしますけど。
(SUS系でもそれなりに十分持つような・・・)
藤井較一