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個人的に書いている架空戦記物で紀伊型(八八艦隊計画のほうの)を空母改造した艦を出したいのですが。 1、具体的に天城型改造の赤城とどういった所が変わるのでしょうか?(同じように改造したとして) 2、それによって起こる問題はなんでしょうか? 3、甲板に装甲を張る大鳳のような艦にすることは可能でしょうか?(歴史的にではなく技術的に) ホーク |
- いつ頃、どんな理由で改造するかによると思いますけど。
1)ワシントン条約で空母4隻の保有が認められた。
この場合だと、赤城と対して変わらなかった可能性が大きいと思います。
もっとも、4隻だと2隻を赤城のような3段甲板、もう2隻はレキシントンのよう一段飛行甲板+アイランド型艦橋で運用性を確認するとか。
2)誰か先見の明がある人物がいて、自主的に改造
この場合、かなり自由な発想ができるのでは?ただ、そのような人物の意見が通ったら、何も戦艦改造ではなく、当初から空母を建造している可能性が高いかもしれません。
で、紀伊型ですが計画では天城型とほとんど同じで、装甲が強化されている程度です。これも、どの時点で改装が行われるかですよね。
舷側アーマーが取り付けられていたら、飛行甲板装甲化はぎりぎりOKくらいではないでしょうか。もともとの計画では水平装甲は120mmですが、100mmくらいにすれば、戦艦設計と比べ格納庫分高くなっても、なんとかなるのでは?ただ、搭載機数は赤城・加賀並とはいかないでしょうけど。赤城や加賀は舷側アーマーは戦艦設計のままだったと思います。
建艦開始後かなり初期なら、空母に見合った舷側装甲にすれば(翔鶴級の50mm位)、船体の大きさを考えると飛行甲板を装甲化しても、かなりの格納庫容積が確保できると思います。
富士見町
- 創作世界なのですから作者が出来ると思うなら何でも出来るでしょう。頑張って下さい。
気になるのでしたら、ワシントン条約の空母に関する制限を読んで見てください。
軍縮条約の制限
・空母のサイズ制限(27,000、特例で廃棄戦艦流用に限って2隻まで33,000)
・空母の保有量(日本81,000)
紀伊を保有するには、色々な理由を作る必要があり、その理由と話しの作り方で変わってくる話でしょう。
装甲空母ですが、信濃を見れば判るように、やろうと思えば出来ますが、たぶん戦艦時と同等に重たい艦になります。
富士見さんが述べられたように、既存装甲を削減する事で重量補填は可能ですが、空母に関するノウハウが無い時点で、恐らく技術的に出来ないと思います。
SUDO
- 甲板に装甲をほどこす件ですが、なぜ装甲が必要か、と言った辺りから創作されると良いのではないでしょうか。
帝国海軍の場合は、最初の急降下爆撃機の開発開始が1931年です。が、急降下爆撃自体は第一次世界大戦中にすでに試みられており、20年代には米国でかなり研究が行われていたようですから、情報収集をしっかりやっていれば、紀伊型を空母に改装することになるであろう1925年前後に、装甲空母の発想が出てきても、荒唐無稽ではないと思います。
また、当時の海戦思想そのままに、「重巡と砲撃戦をやって打ち勝つため」に甲板装甲を施すのも可かと。ただ、重巡と同等の装甲だと水平装甲は50mm程度になってしまいます。この程度では急降下爆撃には耐えれないので、何か理由をつけて100mm厚にする必要がありますね。
SUDOさんがおっしゃるように、当時の空母に対する知識レベルでは甲板装甲を実現するのは難しいと言うのが現実だとは思いますが、仮想戦記なのですから、そこはいろいろと理由をつけて書かれれば良いと思います。
富士見町
- 本題からは逸れるかもしれませんが、この場合もやはり赤城や加賀と同じでワシントン条約の空母枠にある
制限一杯の20cm砲を10門搭載した艦になるのではないでしょうか?
つまり、3で富士見町様が仰られている「重巡に撃ち勝つための装甲」を持ち、20cm砲を10門搭載し、
三段飛行甲板を持つ全長が280m近くある艦が一時的に存在することになると思います。
その後に赤城や加賀と同じく、飛行甲板を一段に改装。この時に飛行甲板を装甲化と言う流れではないでしょうか?
個人的に「多数の搭載機を持ち、重装甲が施され、重巡とも撃ち合える装甲空母」と言うのは、
日本海軍の好みのような気がします。
飛行甲板の装甲は格納庫を調整すれば、何とかなりそうな気がします。
たかやま
- イラストリアス以前にも、イーグルの様に飛行甲板に装甲を施している空母がいるようなので、
その影響を受けて装甲甲板空母になったとしては如何でしょうか。
ところで、何故イーグルの飛行甲板に装甲が施されていたのでしょうか?
もしかして、巡洋艦との殴り合いを想定してのことでしょうか。
mikey
- >4
確かに非常に使いでがありそうですが、そんな艦を列強が認めてくれるでしょうか? 対峙する側からみれば、巡洋艦並みの航続力と高速性能を持ち、巡洋艦と打ち合っても負けることがなく、さらに航空機による攻防能力を持つ(駆逐艦迎撃に使える)わけで、めちゃくちゃ厄介(装甲艦よりさらにたちが悪い)な相手になります。これのせいで条約が難産になりそうな気が。
代わりに巡洋艦枠をごっそり減らすとかしないと厳しいかな?
tac
- >6
飛行甲板の装甲化は条約破棄後と言うことになると思います。
日本海軍は昭和初年の空母へ威力に関する方針として、対米比率で同隻数以上を目標としていたので
飛行甲板装甲化による重量増は嫌ったと思います。
ただ、冷静に考えて、日本の空母枠が増えたのなら、どこかで妥協されるはずです。
となると削減される第一候補は戦艦枠になると思います(陸奥の廃棄が可能性として高いでしょうか?)。
どちらにしろ、これだけの大きさの空母の保有が認められたら、玉突き式にどこかで歪みが出ると思います。
まあ、史実と違うから架空戦記なのですけど。
たかやま
- あの4、の全長280mというのは延長工事をやってそこまで延ばすのですか?手元の資料では紀伊の全長は250mとあるのですが
ホーク
- >8
金剛代艦は条約無効後艦尾を24m延長する計画もあったようですし、そこまで行かなくとも扶桑型や伊勢型は10m程度の延長工事をやっています。250mを280mに延長するのは技術的には可能ではないでしょうか。
で、原点にもどって、「なぜ紀伊を空母に改造」するのでしょうか。その設定根拠によって、原型の250mにこだわらなければならないか、280mまで延長するような改造が許されるか、が決まると思います。
仮想戦記の中でワシントン条約が存在すると設定すれば、その内容を現実のものと変える必要があります。例えば、主力艦・空母と分けてあった保有枠を主力艦・空母合計でのものに変えるとか。その場合でも紀伊型を存在させるには、扶桑型を廃艦にする位は必要でしょう。
これまでの主力艦は全てそのままで、紀伊を新たに空母として保有するような設定ならば、当然米英の空母枠も増やさなければ成りません。と、なれば米国の場合サラトガ級が少なくとも4隻、下手すると5隻(10:6から)そろうことになると思われ、空母紀伊が誕生しても大して戦力バランスはかわりません。
仮想戦記で日本有利にするためには、日本の空母数は多く、米国は少ない、といった状況を作り出す必要があると思われますが、そのような状況を可能にする条約の内容を考えられたらいかがでしょうか。その条約が空母の全長を規定しておらず、また条約発効から紀伊の着工までの有余時間によっては280mの空母を存在させても、荒唐無稽ではないでしょう。
富士見町
- >8
13号艦型との間違いです。紀伊型はご指摘の通り252mです。申し訳ないです。
ワシントン条約締結時、空母の実力は未知数でしたし、むしろ空母枠で重巡を作らせないための制限だと思います。
主力は戦艦ですのでここを妥協して空母枠を確保すれば、紀伊型が出てくる可能性もあると思います。
この場合、戦艦の質量でアメリカとの差が開くわけですから、航空打撃力の重要性は大きくなるでしょう。
ただ、起工前の紀伊型よりも加賀型や天城型三番艦高雄・四番艦愛宕が空母になる可能性が高そうですが。
それにしてもこの設問の3番ですが最初から飛行甲板を装甲化した空母として完成させる気なのでしょうか?
空母に関する技術・運用の知識・経験が少ない段階でこれをするのはかなり難しい気がするのですが。
たかやま
- >9
お題からはずれますが気になったもので申し訳ありません。
富士見町さん、金剛代艦の所でも「金剛代艦は条約無効後艦尾を24m延長する計画」と書いておられましたがそれはどこから?
「第二次大戦ブックス 戦艦大和」をお読みになっておられなくとも、紹介されてたじょーじさんのページをよく読めばおわかりの通りこれは遠藤先生の想像と言おうかリップサービスと言おうか・・・
金剛代艦については平賀私案はある程度判明しておりますが艦政本部案に関しては詳細不明ではなかったでしょうか?
しかもこれはそのまま着工される段階のものではないでしょうし、単なる検討案に改装計画があったと言うのはちょっと勇み足が過ぎるような。
もし詳細を御存知な上での御発言でしたらすみません。
ただのひと
- 11.>
確かにちょっと勇み足ですね。
以前も798号艦の51cm搭載が計画か、構想かで話題になったことがあったのですが、金剛代艦そのものが計画と言えるかどうかですから、その改装など構想とすら言えないですね。
質問者が仮想戦記を書かれるとのことで、正解がある質問ではない(本来は議論ボード向きの話題かもしれませんが)ので、艦尾延長をやっても荒唐無稽ではないだろう、と言うのが趣旨です。
富士見町
- さっそくの御回答ありがとうございます。
でもそう云う話でもないのです。
798号艦は51cm砲も終戦時完成直前で「実在」した話ですが、金剛代艦艦政本部案46cm改装案は遠藤先生の「想像」の中にしか存在しない話です。
もちろん「第二次大戦ブックス 戦艦大和」にはそれがちゃんと明記されてますし、じょーじさんもネタとしてあれを引用してるだけです。
仮想戦記を書く上で正解はない、と言う御意見には賛同いたします。
作者の常識と良心、そしていかに上手いウソをつくかと言うだけの話だと思います。この想定はかなり歴史改変を必要とするでしょうからそれだけ現実と乖離するわけで、読者を惹きつける世界観の構築と上手いウソ両方要求されます。まさに作者の力量が問われるわけで、頑張って下さいとしか言い様がありません。
ただのひと