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いつもお世話になっております。この前は誤った認識により皆様の手を余計に煩わしてしまい、申し訳ありませんでした。以後気をつけます。 秋月級が全長で日本最大といわれていますが、艦船模型を眺めているとZ級 (Z37?)などと比べてみて、さほど変わらないように感じます。全長世界最大の駆逐艦とは何なのでしょうか? 何方かご教授ください。 JAKE |
- 質問者です。第二次大戦当時で、ということでお願いします。
JAKE
- イタリアのカピターニ・ロマーニ級(約3700t 142.9m)を「駆逐艦」としてカウントするかがキモなのですが…
それ以外でしたら
ソヴィエト海軍の「タシュケント」(約2900t 139.75m)
フランス海軍の「モガドル」級(約2900t 137.5m)
等が明確に「秋月」級(約2700t 134.2m)を上回る駆逐艦として挙げることが出来ます。
参考までに、日本の最小軽巡「夕張」の全長は約140mです。
秋月級がしばしば軽巡と誤解されたのも無理なからぬところでしょう。
ただし、同型艦数で言えば日本が「秋月」級を曲がりなりにも12隻完成させたのに対し、「タシュケント」はイタリアへの発注艦で同型艦なし、「モガドル」級も6隻の建造を予定したものの母国の早期降伏により実際完成したのは「モガドル」「ヴォルタ」のみに留まった事を考案するなら、「秋月」級を「多数投入された最大級の駆逐艦」として見ても問題ないかと思われます。
因みに、用法等を考慮せずに一概に比較するのには問題があるのですが
「タシュケント」級の機関出力は約110000馬力
「モガドル」級の機関出力は約96000馬力
である事を踏まえれば、52000馬力しかない秋月級はかなりの低出力艦を言えないこともありません。
反面、秋月級の外洋航行性能、航続性能は前二者より段違いであることに留意する必要があるかと思います。
因みに、「島風」の機関出力は約75000馬力。
2500tオーバーの駆逐艦に35kt以上の速力を求めようとする場合、全体的にこのあたり以上が必要となるようです。
(それにしても、島風は出力に比べてやけに速度が出るような気もしますが…」
烈風天駆
- Z級の全長127m、秋月級の全長134mで、差は7m、両艦の全長からすると1/20程度の差でしかないので、模型で「さほど変わらない」と見えるのも仕方ありませんが。
秋月級(全長134.2m、基準排水量2701t)は、WWII当時の駆逐艦としては間違いなく最大級の大きさになりますが、これより大型(全長が長い)というと、1939年に竣工したフランス海軍のモガドル(MOGADOR)級が、全長137.5m、基準排水量2884tとなっています。
フランス海軍は、1920〜30年代に排水量2500t近い大型駆逐艦を続々と建造しましたが、その最終シリーズがモガドル級です。知る限り、これがおそらくWWII当時世界最大の駆逐艦なのではないでしょうか。
駆逐艦(護衛駆逐艦は除く)の場合、高速で運動性に優れることが身上ですので、必ずしも大型の船体が有利なわけではありません。秋月級も、その使い道が純粋な艦隊型駆逐艦ではなく、対空直衛艦であったためにあの大きさが実現したものと考えます。
つね
- すいません。書いている間に被りました。申し訳なし。
つね
- 確かに、700分の1の模型では1センチくらいの差ですよね。模型ばかり相手にしているので、少なからず感覚が麻痺してしまっているようです。モガドルやタシュケントの同一尺の模型があったとして、それと秋月と並べても、やはり私の目は「さほど変わらない」ように感じるかもしれません。(笑)
しかしながら、日本は曲がりなりにも、雷装を施すことで付加価値を追加し、あれだけの大型艦を12隻も建造したとは、増えるであろう空の脅威を警戒してのことでしょう。
皆様、ご回答ありがとう御座いました。
JAKE