2171 |
艦船なのでここではないかもしれませんが、 エースコンバット04で敵の駆逐艦の接近すると 127o速射砲を機関砲のようにぶちまけてくる のであります。 速射砲でミサイルや迫ってくる戦闘機を落とすのは 知ってたのですが、どうなのでしょう?? いちまるよん |
- 「どうなのでしょう??」というは「ホンマにこんな撃てるんか?」ということだと解釈します(笑
私もこのゲーム持っておりますのでよく分かるんですが、このゲームに登場する艦船は、全てのモデルが米海軍艦船です。戦艦「タナガー」は「アイオワ」、空母「グリフォン」は「ニミッツ」、イージス巡洋艦「レイヴン」は「タイコンデロガ」というように。
ということでわかりませんが、とりあえず米海軍の艦載127ミリ砲について。
米海軍127ミリ砲搭載艦のほとんどが装備するMk.45 5in54口径砲は毎分平均18〜20発前後の発射速度かと思われます。海上自衛隊の「こんごう」級および「たかなみ」級が装備するイタリアのOTOメララ(今はブレダでしたっけ?)社製54口径127ミリ速射砲は毎分40発の発射が可能ですが、砲身寿命等を考え砲の最大能力に到達するような速射は通常では行わないと思われ、海自でも毎分20発前後のスピードでは無いでしょうか?
しかし、ゲームとしてはともかく、現実では敵の未来位置を予測しそれに従って撃ってくるわけですから、航空機は別として、対艦・対地等高機動が要求されない比較的大型なミサイルでは多数の弾をぶちまけるより正確な照準でほぼ一発必中を狙いますので、WW2時のように高角砲や機銃弾のように弾幕をはることを目的とした発砲は行われないと思います。
なお正確な砲性能が知りたいのでしたら、
OTOメララ社のHPや→「http://www.otomelara.it/about/index.asp」
米海軍HP、またはWarShips1(http://warships1.com)等へ。
IFV
- 海上自衛隊の艦艇に関して、と言う但し書き付きですが・・・。
真っ直ぐ向かってくる航空機・ミサイルに対しては、OTOコンパクトでなくても一応対応可能です。(勿論、射管員・射撃員の技量にもよりますが)
逆に、平行移動する航空機・ミサイルに対しては、かなり難しいものです。
これは、目標の方位角の変化が大きいほど、照準が安定しないという事から来る差です。
私がむらくも乗組み中にあった事象として、後部のOTO76mmで撃ち漏らした目標を、前部の3吋連装で命中させたという実例があります。
元むらくも乗員
- もっと博識な方がいらっしゃるのに、ネット・文献50:50予想、みたいな回答をしてしまって、お恥ずかしい限りです。
たしか「むらくも」は同型艦と違って、たしかOTOのテストベッドとして使用されたそうですが、やっぱり違うモンですか?初速はカタログスペックではMk22とMk75は同じなんですが最大射程が3000mほど違うし、口径が後者のほうは62なんで砲弾の安定性とか違うと思うんですが・・・。
IFV
- 駆逐艦クラスの主砲である5インチ砲は米軍のMk45が毎分20発程度の発射速度なのは>1で書いてある通りで、前作のMk42が対空射撃を考えて高い発射速度を狙った代わりに故障等が多く発射速度を抑えざるをえなかった代わりに陸上砲撃などを主目的に転換し信頼性の向上を図った為発射速度が抑えられていると言う訳です。
海自がイージス艦に採用したOTOの5インチ砲はかわりに対空射撃を重視した設計で毎分40発(海人社の武器ハンドブックだと45発だけど、OTO社のカタログデータだと40発)となっています。
ただ、両方とも対空射撃の時はそれだけの発射速度を長時間維持する訳ではなくバースト射撃の様に短時間の射撃を繰り返し射撃をするそうで、機関砲のような発砲をある程度の時間維持するような事は無いとの事です、対空射撃の場合近接信管や時限信管等をつけた砲弾による破片効果を狙う事が普通ですので、相手の予想進路上に砲弾をなんとか送り込めればあとは信管の仕事になります(ちょっと乱暴な表現ですが)。
>3
単純にカタログスペックから言うとむらくもの前部3インチ砲はMk33の連装で発射速度は毎分50発/門なので、理論的には毎分100発の発砲が可能な事、海自が採用したOTO3インチ砲は毎分80発程度の初期型であることを考えると結構違うものではないでしょうか。
ちなみにMk22は人力装填砲ですので発射速度は半分以下に落ちますが。
それに後部の砲より前部の砲の方が目標に対する方位角の変化が小さい運動をターゲットが取っていた場合前部の砲が当てやすい事だってありえます、そういう要素は無視できないのでは無いでしょうか。
ooi
- 少し、補足です。ゴミかもしれませんが。
たしかに、単純に砲のスペックだけでは、比較できないことは事実ですね。
先の例では、標的は煙突直上を通過したそうですし(見張り員からの伝聞)、レーダー観測では、真横方向の方位変化なしの状態でした。
即応弾数から言えば、3吋連装は一門あたり12発、OTO76mmは80発ですから、砲自体の性能は比較するだけアホらしい、と言ったところでしょう。
ただし、熟練者の操作するFCS-1と3吋連装、試作型のFCS-2-0とOTO76mmが競って、鼻の差で31番砲が勝ったと言う形でしょう。
コンピュータ等でパラメータ化することが困難な「操作員の錬度」、これが実はカタログスペックに与える一番大きな変数なんでしょうね。
余談ですが、OTO76mmは、4発程連射すると、砲口近くから冷却用の海水の放出が始まります。この影響で放水開始直後は若干弾道が下へ行ってしまう、と当時のFCS-2射管員が言っておりました。
元むらくも乗員
- 多数の細かいご回答ありがとうございます。
やはりゲームはゲームですねww
いちまるよん
- 元大砲屋として言わせて頂きますが、艦船に装備されている大砲は、
即応弾数(すぐに打てる弾数)として、概ね1分間の最大発射速度分のみ
用意されています。
(大砲によりマガジンや砲塔内のラック等、場所は様々ですが)
それ以外は、弾庫(弾を普段格納している倉庫)から上記の場所に弾込め担当者が、
運ばないとなりません。
ちなみに、飛んでいく弾だけで、127mmだと30kg強もあり、
プラス、発射薬が約10kgあります。
従って、ゲームのように簡単に連射など出来ません!
おまけに、そんなペースで連射したら、砲身が焼き付いてしまいます!
よって、即応弾数として上記に様な数を取り敢えず用意してある訳です。
ただ、元むらくも乗員氏の仰る様に、練度+運次第では数発の弾で撃墜可能です。
しかし、個々の機械の個性(癖と言った方が判りやすいかもしれません)等々熟練者にしか判らない部分や気象条件の影響が非常に大きい為、運任せの部分が大きいのも事実です。
ゲームでは、さすがにここまでこだわって作るメリットもない、又は、
さすがに、そこまで製作者も知らないと思われる上、面白さと言う観点からも
そこまでパラメータ化する意味を見出せないのでご質問の様に、
弾をぶちまけられ、簡単に打ち落とせるのだと思います。
しゃあ・アズナブル