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対艦艦砲射撃時の弾着修正に関して常々疑問に思っていることがあるのでご存じの方お教え下さい。 極めて大まかに言うと、対艦射撃を実施する場合には敵艦との相対角度、相対距離、相対速度を求め、それから敵艦の未来位置を算出し、そこに向かって砲弾を撃ち込むことになります。相対角度に関してはかなり正確に計測できますが、光学測距の場合距離の2乗に反比例して精度が落ちますし、距離の微分で算出する速度にいたってはさらに精度が落ちると思われます。 と、言うわけで初弾の弾着を見て修正をかけるわけですが、その修正の仕方が良く分かりません。射撃諸元はそのままにして、単純に誤差分を修正するのか、あるいは射撃緒元自体を修正するのかです。単純に誤差分を修正した場合、緒元に入力した速度が実際の速度と違った場合、時間が経つにつれ累積誤差が拡大してしまいます。かと言って、射撃緒元を修正したら再計算に時間がかかりそうですし。 http://www.amitaj.or.jp/~shibata/book/book_44.html 上記のページに駆逐艦の場合ですが、誤差修正手順が書いてありますが、良く分かりません。特に「距離誤差を修正して発砲することは可能だが、角度誤差を修正しても次弾の発射は出来ない」とありますが、その理由が書いてありません。 弾着修正に関する一連の手続きを書いたページ、資料などありましたらお教え願います。 富士見町 |
- 推測での回答になりますが
左右の苗頭が切れている場合、ある程度以上遠いと光学観測では遠近がわかりません。
目標に対して遠いか近いか夾叉しているかは、目標に弾着(つまり水柱)がかぶっていないとわからないわけです。
さて、
上記ページのなかで、「高め」「下げ」の号令があったとき、とあるのは、つまり苗頭は切れていない状態であるということです。
苗頭が合っているということは、的針・的速の測定は正しく、変距率、変角率もだいたいはよろしい、単に測距だけが怪しいと見ることができます。
この場合の修正は距離だけをやればよいので、次弾発射で結果を見ると。
左右の「寄せ」の号令がかかった場合、距離が合っているかどうかもこの時点ではわかっていません。
つまり、苗頭が切れた場合、どこが悪くてそれているのかがわからないわけです。
距離も角度も間違っている可能性がある。
よって、最初から測り直しをした方が撃ちながら修正するより結果的には早く命中弾を得ることができる可能性もかなりの確率で在るので、「次」を撃てをかけるかどうかは砲術長の判断による、と。
まなかじ
- ありがとうございます。
苗頭が合っていないと、弾着位置が正確に分からないわけですね。気づきませんでした。
富士見町