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プリンスオブウェールズの4連装砲塔ですが、ずっと以前にアップの写真を見たときに、砲塔前面に均等に4つの砲身は配置されてなく、2砲身ずつ左右に少し偏って、中央には少し間があったと記憶しています。 こんな感じ→/◎◎ ◎◎\ 今となって思うと、砲身の上げ下げ機構が2砲身ずつ共通なのだろうと想像しましたが、事実はそれでよいか教えてほしいです。 あと、ワシントン級は、竣工当時は36センチ砲4連装砲塔だったが、のちに40センチ砲3連装砲塔に換装されて、と本で見かけましたが、本当でしょうか。 benben |
- ウェールズの含まられるKGV級の構造は誰かにパス(マテ
ワシントンの含まれるノースカロライナ級は、設計当初では14吋4連装でしたが、換装ではなく、設計を改めて16インチ3連装を搭載しました。
恐らく14吋4連装で建造していたら、換装なんて馬鹿な事はせず、サウスダコタ級の建造を早めたでしょう。
SUDO
- KGVの四連装主砲は各砲毎に仰角を変えることが出来ますよ。
大塚好古
- 一応、証拠?写真をば。
これはキングジョージVです。
http://www.chuckhawks.com/kgv1941.jpg
また、砲の間隔はほぼ均等に思えます。
主砲のアップと、建造中の写真をご参照ください。
http://www.warships1.com/Weapons/WNBR_14-45_mk7.htm
クリスティー
- 隙間が有る4連装砲塔はリシュリューじゃなかったでしょうか?
だーくまたー
- ダンケルクもそうですね。副砲も含めて、2門ずつ動きます。
hush
- 皆様ありがとうございます。昔の「マレー電撃戦」という本に、四連装砲塔のアップ写真が載っていたのですが、クリスティーさんの写真リンクを見ると明らかですね。リシュリューとダンケルクはちょっとわからないのですが(←我ながら日本軍に直接関係しないことは急に疎くなるもので)、隙間があったり、2門ずつ可動の砲もあることを教えていただき、感謝いたします。
benben
- リシュリュー級については
http://www.warships1.com/FREbb06_Richeleau_prtfrt.jpg
の写真を見ていただくと、2門ずつ可動するようになっているのが分かる
のではと思っております。同級が4連装砲塔を採用したのは、砲塔重量の
軽減が最大の理由で、2門ずつの連架もその流れに沿ったものと思われま
す。
ダンケルク級については思わしい写真をまだ見つけてはおりませんが
http://www.warships1.com/FREbb05_Dunkerque_prtfrt.jpg
の写真をご覧いただければ、間隔があいていることが見て取れると思いま
す。
「世界の艦船」1993年11月増刊号「フランス戦艦史」によれば、4連装2基
は、連装4基に比べると約75%の重量で済んだとのことです。フランスはこ
の重量軽減分を防御に回し、攻守走のヴァランスの取れた艦に仕上げてお
ります。
なお、ダンケルク級の副砲は先に申し上げたように2門連架ですが、リシュ
リュー級の場合は3連装砲塔ですので、そのようにはなっていないことを
念のため申し添えておきます。
ノース・カロライナ級(ワシントン級)2隻は、1936年にイギリス、ア
メリカ、フランス間で締結された第2次ロンドン軍縮条約による基準排水
量35000トン、主砲口径356mm(14インチ)と言う制限に基づいて計画され
ております(リシュリューは381mm砲を搭載しておりますが、条約締結前
に起工されています)。ただし、同条約には翌年3月までに日本とイタリ
アが加入しない場合、主砲口径を406mm(16インチ)に増大できることに
なっており、結局、日本が参加しなかったことから同級は406mm砲搭載艦
に設計を変更されました。ただし、35000トンという制限は生きておりま
したので、防御は対356mm砲用のままでした。
プリンス・オヴ・ウェールズを含むキング・ジョージ5世級が356mm砲搭
載艦となったのは、1940年にドイツとの戦争が予定されていたため、建造
を急いだ結果です。このため、イギリスは1938、39年計画で406mm砲3連装
3基9門のライオン級4隻を計画し一部を起工させましたが、戦争が1年早く
始まったため、計画を中止し予備の381mm砲を搭載したヴァンガードを建
造しますが、竣工は戦後となりました。
質問以外のことも書いてしまったことをお許し下さい。
hush
- 出遅れちゃいましたね。
リシュリューとダンケルクの砲塔構造はほぼ同じなのですが、KGV同様各個俯仰可能です。
私も最近まで2門ずつの俯仰のみと思っていたので偉そうな事は言えないのですが(苦笑) 何せ左右2門ずつ俯仰している写真がほとんどですから勘違いしやすいのですね。
これは米戦艦の三連装砲塔がペンシルヴェニアまで同時俯仰だったのが、ニューメキシコ以降各個俯仰可能となり通常はクラッチで結合していたのと同じ理屈かと思われます。
まずダンケルクを御覧下さい。
http://www.warship.get.net.pl/Francja/Battleships/1937_Dunkerque_class/Dunkerque_wreck_03A.jpg
え、これは大破してるんで証拠にならない? では次。
http://www.warship.get.net.pl/Francja/Battleships/1937_Dunkerque_class/Dunkerque_07.jpg
そしてリシュリュー。
http://www.warship.get.net.pl/Francja/Battleships/1940_Richelieu_class/Richelieu_05.jpg
http://www.warship.get.net.pl/Francja/Battleships/1940_Richelieu_class/Richelieu_52.jpg
仏戦艦の四連装砲塔の中央砲身間隔が広いのは砲塔天蓋から船体内揚弾薬筒まで最大45oの中心隔壁で仕切られているからです。これは被弾時の戦力喪失を最小限に抑えるためで、各個俯仰式も一門の故障でもう一門も動作不能になるのを防ぐためでした。
また各砲塔間は、爆風対策とやはり戦力一挙喪失防止のために他国の背負い式配置よりかなり広くとられていましたから、艦首集中配置によって重量軽減を図る意図は余りなかったようです。これは主砲塔を前後に振り分けたガスコーニュが同大・同性能である事からもわかりますね。
さて、このようなフランスの配慮と使用実績の好調さと裏腹にKGVの四連装砲塔は不調の連続でした。未成戦艦ノルマンディー級以来研究を続けてきたフランスと、hushさまが御指摘された重量軽減の効用に目がくらみ安易に飛びついた英国では差があって当然だったのかもしれません。
ノースカロライナが当初案の四連装砲塔を採用していた場合、どのような工夫があったのか知りたいものです
戦艦乞食
- ワォーン(雄叫び)!!!
失礼いたしました。
戦艦乞食様、御指摘ありがとうございました(ヘコヘコ)。
やはり、艦名研究の方だけに専念すべきかと考えております。専門外のこ
とに手を出しちゃいけねぇや。
リシュリューの主砲を381mm(15インチ)と書きましたが、380mmの間違
いです。同艦は1943年にアメリカ、ニュー・ヨーク工廠で改修した際にイ
ギリス製381mm砲弾を使用する目的で内径を1mmボーリングしておりますが、
竣工時の時点ではメートル法に基づく380mmでありました。なお、この時
の改修で、リシュリューはカサブランカで着底していた姉妹艦ジャン・バ
ールの主砲を搭載しており、ジャン・バールはドイツがノルウェーの沿岸
砲台で使用していた未成姉妹艦クレマンソー用に製造された砲身を使用し
て竣工したそうです。両艦の砲が戦後も381mmであったか、380mmであった
かについては資料を持ち合わせておりません。もし、ご存知の方がおられ
ましたら、御教示いただければ幸いです。
hush
- >10
1943年にリシリュー用として380mm砲弾及び装薬をアメリカで新規に作り直してますので、リシリューの主砲は380mmのままです。良く言われるボーリングの話はガセです。
現実逃避中の宇宙刑事
- わ・た・し・も・最近まで同時俯仰と信じてたのです、同罪なのですよ(泣)
で381oの件ですが以前hushさまと同じ事を書いて大塚先生に愛のムチを受けました。
アメリカで380o砲弾をわざわざ新造して使用したそうで、381oボーリング・英弾共用説は単なる伝説だったそうです。
と言う事で同病相哀れむというか(苦笑)今後ともよろしくお願いいたします。
戦艦乞食
- あうっ! 御本尊が先に降臨されてましたっ、へへ〜っ。
大塚先生ごめんなさい、カサブランカで着底して参ります・・・
戦艦乞食
- ワォーン、ワォーン!!!
オランダ海軍が誇る戦艦ゼーゴイセンに砲撃され
ハープーンSSMの直撃を受けて特設補給艦Logosは石のように沈んでい
くのであった…
と言うことは、「フランス戦艦史」の記述が間違いなんだ。資料を鵜呑み
にすると、こういう目に遭う。いやはや。
現実逃避中の宇宙刑事様
御指摘、ありがとうございました。
確かにhttp://www.warships1.com/Weapons/WNFR_15-45_m1935.htmにその
ように記載されていますね。なるほどです。不注意でした。
戦艦乞食様
重ね重ねの御指摘ならびに、心温まる慰めの言葉を老人にかけていただき、
大変、ありがたく思っております。
>今後ともよろしく
こちらこそ!
hush