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2060  軍艦が集団で行動している場合 レーダー(の電波)は混信したりしないのでしょうか
 例えば 太平洋戦末期の米艦隊では 1陣形が20〜30?隻で構成されており 全て?の艦船がSG対水上レーダーを装備しています
 また 対空戦闘になった場合 1隻あたり2〜4基の割合で 全ての艦船にMk.12射撃レーダーが装備されており 同一目標に複数のレーダーが照射された場合 どうなるのか心配です
セミララ

  1. 始めて書き込みます。いつも楽しく拝見させて頂いてます。
    レーダーの混信ですが、通常電波は直進するのは御存じだと思います。
     索敵レーダーの場合は混信というか、他艦の発信した電波を拾ってるかもしれません。でも、同じ周波数で発信しているから自艦の発した電波を拾うのと変わらないのでは?
     また、射撃レーダーの多くの場合、確か目標方向に向け、収束して発信するので、他艦の照射した電波を拾う事はないのでは?
    ZUIKAKU

  2. ZUIKAKU様、それはちょっと・・・

    レーダーは、要するに発振から反射波の受信までの時間を測定し距離を測るものですから、変なタイミングで他人の電波が混じると、ありもしない目標が見えたりするでしょう。

    同じような規格のレーダーが複数あっても平気なのは、周波帯(バンド)は同じでも少し異なった周波数の電波を使うからで、要するに無線機やテレビの混信を防ぐのと同じ手法でしょう。
    各艦や部隊には、無線、レーダー等に割り当てがあり、同じ地域や艦隊には同じものを割り当てないよう管理されていると思います。
    また、妨害にあった場合は、別の周波数に切り替えて対抗するための、予備の周波数も用意されていると思います。

    たとえば、イージス艦のSPY-1レーダーは、「Fバンド」を割り当てられており、3.1GHzから3.5GHzの電波を発振します。
    クリスティー

  3.  御回答 ありがとうございます
     確かに レーダー毎に周波数を変えるという方法をまず考えたのですが レーダーの発信する電波が単一周波数であっても それなりの周波数帯域幅を持っているだろうし また ドップラー効果の事を考えると 1つのレーダーに割り当てられる周波数帯域幅はかなり広くなるのではないか そしてその結果 数十隻も狭い範囲で行動した場合に 周波数が被ってしまうことも出てくるのではないかと思ったしだいです
    セミララ

  4. ZUIKAKU様、それはちょっと・・・

    レーダーは、要するに発振から反射波の受信までの時間を測定し距離を測るものですから、変なタイミングで他人の電波が混じると、ありもしない目標が見えたりするでしょう。

    同じような規格のレーダーが複数あっても平気なのは、周波帯(バンド)は同じでも少し異なった周波数の電波を使うからで、要するに無線機やテレビの混信を防ぐのと同じ手法でしょう。
    各艦や部隊には、無線、レーダー等に割り当てがあり、同じ地域や艦隊には同じものを割り当てないよう管理されていると思います。
    また、妨害にあった場合は、別の周波数に切り替えて対抗するための、予備の周波数も用意されていると思います。

    たとえば、イージス艦のSPY-1レーダーは、「Fバンド」を割り当てられており、3.1GHzから3.5GHzの電波を発振します。
    クリスティー

  5.  当たり前ですが混信はあるし、近い周波数同士で干渉することも有ります。
     第二次大戦時あたりでは、発振水晶を差し替える事で周波数を切り替えていたそうですから、#2でクリスティーさんが述べられたように、艦隊等の単位で周波数チャンネルの管理をしていたと思われます。
     昨今のレーダーは位相変換等で能動的に周波数を切り替えており、またフィルターを用いる事で他レーダーからの干渉を抑えています。
     最新世代では周波数アギリティで、パルス毎の周波数を切り替えたりもしてますが、これなら前後の受信履歴と送信履歴から自他の電波のフィルタリングも可能でしょう。
     っていうか受信だけしておいてデータリンクに流せば、うまくすればバイスタティックできるとか思ってみたりして・・・。

    SUDO

  6. *** ごめんなさい、リロードしたら2重投稿になってしまいました ***
    クリスティー

  7.  う〜ん
     レーダーを積んだ軍艦の密集行動は控えなければいかんということなのかなぁ
    セミララ

  8. 密集行動中は、レーダー発振を行う艦と、データだけもらって自分は静かにしている艦があると思われます。
    対レーダーミサイル対策としては、ある艦が短時間走査して発振を止め、次に別の位置の艦が走査する、といった戦法も考えられます。
    要は、使い方ですね。

    クリスティー

  9. >>8

    >密集行動中は、レーダー発振を行う艦と、データだけもらって自分は静かにしている艦があると思われます。

    こうした運用はまず考えられません。

    まず、相互干渉問題は↑5でSUDOさんが概説された諸対策と周波数帯域割当等により実用上ほぼ支障がありません。
    え多数の漁船やプレジャーボートが低出力とはいえ互いに似通った航海レーダを使用しながら大マリーナや優良漁場に集まっても大きな障害が生じないのは、その種の対策が初歩的レベルで実用化された成果です。艦艇の場合はレーダ出力が大きくなりますが、対策の応用レベルがはるかに高く、同一海域の行動隻数もある程度限られるので、同様の対策コンセプトで対応可能です。

    ゆえに一部の艦のレーダを停止するメリットは、電力の節減と乗員の対電磁波健康配慮程度ということになります。

    しかしデメリットの方は次のとおり重大です。
     @目標探知機会の減少(探知手段の減少による目標発見確率の低下)
     A反撃機会の低下  (レーダ誘導兵器の即応可能数の限定)
     BECCM能力の低下(敵のECMはその目標が多いほど困難となる)
    臨機に停止中レーダを発信するとしても、時間ロスが不可避である以上、これらの危険には不利となります。
    これほど作戦上不利となる運用が実用されることは考えがたいでしょう。

    >対レーダーミサイル対策としては、ある艦が短時間走査して発振を止め、次に別の位置の艦が走査する、といった戦法も考えられます。
    実戦において脅威を対レーダミサイルのみに限定しうる場合は考えられず、他の経空目標に対する危険は拡大しますから、現実的ではありません。

    レーダ探知データのリンク共用の開発目的は主として次のとおりです。
     @予算的制約から配備艦が制約される高性能レーダシステムの活用度の向上
     A目標に対する自艦レーダ有効圏外にある艦の兵器の活用
     B各個艦のレーダ故障時の対応
     C上級司令部・他部隊等へのリアルタイム情報の提供
    ゆえに一部の艦のレーダの意図的に停止は、ネットワーク全体の探知能力を低下させることにもなりかねず、その開発意図に反するとさえいえます。

    なお、実戦時の戦闘艦同士の密集行動は、燃料の緊急補給や損傷艦からの人員移動等の緊急事態以外では手控えられ、分散隊形が主用されます。これは操艦の柔軟性確保・ソナーの受信ノイズ低減・核攻撃等大量破壊兵器による被害の極限等を考慮したねので、レーダの相互干渉対策とは直接的には無関係です。ただし、干渉自体は対策が奏功していても少ない方がより良いことは事実であり、分散隊形にはこの面での副次的効果があるのは確かです。
    はつゆき

  10. >>SUDO氏
    干渉されることを考えて、特殊な変調がなされた圧縮信号を送受信するパルスドップラーレーダーなんてのも世の中にはありますよ。その圧縮信号を各レーダーサイト固有のものにしてしまえば、とりあえず最悪の自体だけは免れます。

    日本に関しては言いたくも無いし、知りたくもありませんし、それ以前に言う気もありませんけど(笑)
    sorya

  11. ↑9の訂正。
    >相互干渉問題は↑5でSUDOさんが概説された諸対策と周波数帯域割当等により実用上ほぼ支障がありません。
    言うまでもなく「周波数帯域割当」は「周波数帯域内における使用周波数帯の割当」が正確です。お詫びして訂正します。

    はつゆき


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