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2041の続きになりますが、逆に戦艦大和に対する批判や否定的見解は時代とともにどう変化していったのでしょうか? 昔から言われている「万里の長城やピラミッドと並ぶ世界三大馬鹿」「時代遅れ」から最近の「大和よりアイオワの方が強い」まで色々と変化しているようですが。 モーグリ |
- 武器に関する評価は、人それぞれでしょう。
定説があって「昭和何年には評価はこうなった」、というものでは無いと思います。
万里の長城やピラミッドにも、それなりの評価はありますので。
「大艦巨砲主義」がどう変遷したか、については、一考に値すると思います。
帝国海軍は「信濃」の空母転用を決めて以来、戦艦の建造を行っていないことや、当時の急増建艦計画が空母や巡洋艦、護衛艦艇中心となっていたことを考えると、かなり早い段階で戦艦という艦種には見切りをつけていたのではないでしょうか。
(むろん、「有用だがすでにある程度保有している」「予想戦争期間に就役できない」と考え優先順位を下げたこともありえますが。)
しかし、真珠湾攻撃、マレー沖海戦などで航空機の有効性が証明され、その間戦艦が役に立たなかったことや、南洋に比叡、霧島を失ったあとも戦艦補充を考えなかったことから、用兵者の心はもはや離れていたと思います。
今一般に言われる悪評は、高名になるにつれその反作用としてクローズアップされてきたと考えられます。(何事についても、有名になると、けなされるものです)
ですから、前のお尋ねと同じような答えではないでしょうか。
それから、「大和よりアイオワのほうが強い」かどうかは、そもそもいつの時代のアイオワで比較し、どういう状況で戦うかにもよりますから、そういう議論はあまりマトモなものではない気がします。
話は逸れますが、
実際問題として、科学的・合理的思考で鳴る米国にしても、ワシントン級戦艦やアラスカ級超重巡を作り続けていたわけですから、大和だけが三大馬鹿扱いされるのはどうかと思いますね。
その建艦技術は、マンモスタンカーの建造などに応用され、戦後の日本の発展を支えたわけですから、ある意味役に立った船ともいえるのではないでしょうか。
クリスティー
- すみません、ちょっとそれます。私も「戦艦大和の技術がマンモスタンカーに応用された」と思っていたのですが、この間NHKの「プロジェクトX」を見たところ戦後のマンモスタンカーはオール溶接で建造されたそうです。となると、戦艦とタンカーでは船体の構造も異なりますし、どの技術が応用されたのかナゾなんですが・・・
未明2
- クリスティーさん、そういえばそうですね。たしかに早くから戦艦の建造をすべてとりやめたことは結果的に良いことになりましたよね。意地を通して後世に悪評を受けなかったことはせめてもの救いではないでしょうか。しかし戦艦そのものが悪いとは思いません。用兵側の使い道が悪く、無駄になってしまう戦艦を建造しなくて良かったとは思いますが、戦艦にも使い道はあると思います。確かに戦時中のアメリカの使い方は良かったと思います。しかし、見切りをつけるのが遅すぎた、とは思います。
話は戻りますが、戦艦大和は「世界三大愚物(馬鹿ですか?)」と言われる事があるようですが、他のピラミットや万里の長城も、完成した当時はその当時世界最高の技術、労力を詰め込んだものであると思います。ピラミット、万里の長城共に世界遺産に指定されているものですから、それらと同じくらい優れたものを日本人が作り出した。と考えても良いのではないでしょうか。
まぁ「世界三大愚物(馬鹿ですか?)」は日本人が勝手に言っているだけかもしれませんが・・・
シルバー
- >2
そこの辺りは前間孝則著「世界制覇」上下に詳しいです。
こと溶接に関しては戦後の技術導入が重要だった事がわかります。
じゃ、大和の(旧海軍の)遺産はどう応用されて行ったんだって?
それは、本を読んでいただいた方が良く解るかと思います。
ooi
- シルバーさま
>まぁ「世界三大愚物(馬鹿ですか?)」は日本人が勝手に言っているだけかもしれませんが・・・
少なくとも、欧米(といっても米国と英国の一部しか知りませんが)では聞いたことがありません
ですので、お説のとおり、日本でだけ言われることだとおもいます。
でなければ、ピラミッドや万里の長城の研究が続いていたり、新しい発見があったりはしないとおもいおます。
12yo
- >2
大和も枢要部以外は殆ど溶接を使用していたわけですから、装甲を施す必要のないタンカーの建造には必要十分の技術応用が可能なのではなかろうかと思います。
更に、大型艦を建造しようとすれば、それだけでドック等のインフラや各種のノウハウが必要になってきます。
大型艦と小型艦では制作課程からして違ってくるので、大和建造に際して構築された組織、作業工程全体がいってみれば良き手本となるでしょう。そうでない部分も多々あるでしょうが。
青林檎
- 最近の「大和よりアイオワの方が強い」ですか。どっちでしょうねぇ?大和とアイオワが直接対決することなどないですよね。仮に戦場で鉢合わせたとしても、アイオワだけでなく、他の戦艦などがいて隻数的にも判定しにくいのではないでしょうか?
このテの議論は良くあるようですが、最強の火力と防御力を持ち合わせた条約明け戦艦対条約明け2・3?世代目の高速戦艦(巡洋戦艦)では、建造コンプセントが違うために議論にならないのでは?
シルバー
- 「世界三大・・・」を世に広めたのは吉田満「戦艦大和の最期」にある若手士官達の大和に対する態度の描写ではないかと思います。大和に対する一般的な批判は旧海軍の組織中に生まれたものがそのまま受け継がれているようです。
アイオワとの比較論争は戦艦の戦闘力は主砲と装甲だけでは語れないという視点を提示したことに価値があり、アイオワより大和がやはり強いとの主張には更に深く検証を進めて行く事で要目や各システムの比較から得られたのとはまた別の結論に行き着く事を示した点で評価できる部分があるのではないでしょうか。
また日本海軍がいつ頃から戦艦建造を軍備計画の重点から外したかについては昭和14年から15年にかけて、無条約時代には対米8割程度の艦隊を維持できるとの予測が大きく外れ、将来米海軍との建艦競争に圧倒されるとの見通しが確実視され始めた頃と見ることができます。この頃から軍備計画の主体は航空兵力に、そして航空兵力は航空兵力でも空母ではない陸上航空兵力の充実に移行しています。
無条約時代対米8割見込みの根拠は中沢佑中将のノートにその記述があり、軍備の重点の変化の根拠は昭和14年度海軍軍備拡充計画以降の計画内容によります。
BUN
- >1
>>実際問題として、科学的・合理的思考で鳴る米国にしても、ワシントン級戦艦やアラスカ級超重巡を作り続けていたわけですから、大和だけが三大馬鹿扱いされるのはどうかと思いますね。
わが国は敗戦国ですから、世間一般に軍部批判と敗因追及(そのひとつとしての資源配分の不効率)が盛んであり、そうした風潮が三大馬鹿論に一定の広まりを与えたと考えます。
一方の米国は戦勝国であり、国民の大半が認識している海戦での敗北は真珠湾奇襲だけですから、「ワシントン」級戦艦に代えて空母を建造していたら42年後半の一連の海戦はより有利に展開したはずという批判が専門家や好事家の枠を超えて広がる社会的土壌はなかったと思われます。対カミカゼ迎撃火器プラットフォーム有用論やその巡洋艦での代替可能論は専門家や好事家の世界での技術論ですし。
>
はつゆき
- >2 前回のプロジェクトXでは、「大和のブロック工法がタンカー建造に応用さ
れた。」と解説されていませんでしたっけ?
はにまる
- >3,5
>まぁ「世界三大愚物(馬鹿ですか?)」は日本人が勝手に言っているだけかもしれませんが・・・
> 少なくとも、欧米(といっても米国と英国の一部しか知りませんが)では聞いたことがありません
ですので、お説のとおり、日本でだけ言われることだとおもいます。
お説のとおりだと思います。
欧米人の知人たち(主に在日の政府関係者や企業マン)によれば、一般欧米人の三大馬鹿認識は概ね以下のとおりのようです。
・ピラミッド 有名で広く無用の長物扱い。ゆえに古代エジプト史学者はいろいろ反論を試みている。
その昔スエズ運河構想が一部から「ピラミッドと並ぶ愚行」呼ばわりされたらしいとの出展不明情報複数。
・万里の長城 名前と古代城塞であることのみが有名。評価対象でさえない。最近の荒廃は報道されている。
・「大和」 普通の人は名前も知らない。当然評価対象外。
はつゆき
- 世界三大馬鹿論が一定の広まりを得たのは、阿川弘之氏が昭和30年代に『朝日新聞』(その後同氏とは絶縁状態ですが)紙上で計画段階だった東海道新幹線について「世界三大馬鹿に並ぶ愚考にならなければ良いが」と懸念を表明したこともかなり影響していると思います。
天下の『朝日新聞』の記事ゆえに、まず新幹線計画批判派にけっこう援用され、次いで新幹線成功後には関係当局者が著書等に「事前の心無い批判の例」として広く引用(角本良平『東海道新幹線』(中公新書)等)し、それがさらに新幹線関係書に孫引きされるという経過が存在しています。
以下余談。
政府与党関係の高速道路・新幹線・空港等の整備関係会議では、年配者から今でも「世界三大馬鹿と並ぶ愚行」「東海道新幹線を世界三大馬鹿と同列視したのと同じ愚考」という類の発言がたまに出ます。しかし、言った側も聞いた側も必ずしもオリジナルの内容を正しく認識しておらず、ほぼ全員が大丈夫なのはピラミッドだけで、後は自由の女神・エトワール凱旋門・ピサの斜塔・ドーバー海峡トンネルあたりが混じることが多いのには笑ってしまいます。最近特に紛れ込むことが多いのは、ナスカの地上絵と「タイタニック」(処女航海で沈没事故にあっただけで役立たず視は失礼とは思わない人も多いらしい)で、マスメディアの影響を感じます。
はつゆき
- >10
僕もそれ見ました。
でも「大和」ってそんなにブロック工法が多用されていたんですか?
そう言う話聞いたことがないんですが。
taka
- >6
私も以前はそう思っていました。
しかし、こと溶接のノウハウに関しては戦後の技術導入の方が影響が大きかったようです、詳しい事は>4で上げた本をお読み頂ければ解るかと思います。
>13
ブロック工法というより工数管理とかそのあたりの手法が戦後継承された事が旧海軍の遺産としては大きかったのでは無いでしょうか、ブロック工法はその中のほんの一部ではないかと見ています>私的見解
呉工廠の大和の工数が三菱長崎の武蔵よりかなり少なかったと言う話がありますが、その責任者であった西島氏が持ち込んだ生産管理手法のおかげであったとの話もあります。
ooi
- 痛烈な批判のようにも受け取れる「世界三大・・・」と言った言葉に込められた、やや倒錯した形での自己賛美のようなものを私は感じます。「時代の変化に取り残された存在であったが、実に壮大なものだった」というわかりやすい物語が大和と共に語られたことで、戦時中は殆ど知られていなかった一戦艦に戦後の人々が共感できる切り口が生まれたのではないでしょうか。阿川氏の発言は自身の経験によるものなのか、あるいは単純に言葉のあやとして吉田満氏の著作から引用したものなのかもしれませんけれども、どのような心情でその言葉を語られたのか少々興味を覚えました。
BUN
- ややゴミ。
戦艦大和と青函トンネルと伊勢湾干拓を「昭和の三大バカ査定」とか言いますよ
ね。
のちに整備新幹線を「戦艦大和と青函トンネルと合わせて昭和の三大バカ査定」
という主旨の発言を行なった大蔵官僚もいたような。
枚方太郎
- >>16
通称「昭和(の)三バカ査定」。ふつうは「大」はつかなかったように思います。選者はいずれも当時の大蔵省の主計官クラスとの伝。
初 代・故村上孝太郎氏選 戦艦大和・伊勢湾干拓・青函トンネル
二代目・N氏選 戦艦大和・青函トンネル・むつ小川原開発(後に苫東開発とも)
三代目・K氏選 戦艦大和・青函トンネル・整備新幹線
四代目・O氏選 青函トンネル・瀬戸大橋・整備新幹線(全部新幹線絡み)
いずれも対象はカネ食い虫の役立たずの見本という侮蔑対象ですね。
なお、今日では「戦後の三バカ査定 青函トンネル・第二東名・関西空港」というのもありますが、他にも無駄遣いが多すぎるためかあまり流布はしていません。
はつゆき
- 瀬戸大橋や新幹線、青函トンネルと肩を並べるのですから、なんやかんや言っても大和は人気があるんですね。
tackow
- >9.はつゆきさん
>国民の大半が認識している海戦での敗北は真珠湾奇襲
割としょうもないツッコミですが、アメリカは「真珠湾は卑劣な奇襲」つうことで
敗戦にカウントしてないようで。
重巡4隻を一挙に失った第1次ソロモン海戦とか
「米軍史上最悪の海軍記念日」となった南太平洋海戦とかの方がメジャーじゃないですかね?
勝井
- >19.勝井さん
更に重箱の隅な突っ込みですが「米国国民、米国一般市民」が対日戦における真珠湾以外の海戦をどれだけ知ってるかが問題だと思いますよ。
だーくまたー
- 質問です。
BUNさんもおっしゃっているように、大和型戦艦批判は旧海軍内部にすでにあったのでしょうが、その当時から「三馬鹿」的表現はされていたのでしょうか? 俗書では航空主兵論者による相当ひどい悪口も描かれていますが、どの程度真実なのでしょうか。
カンタニャック
- 最近では、アニメファンや普通のミリタリーファンの間で
「大和よりアイオワやビスマルクの方が強い」
「アイオワのレーダー射撃で大和の副砲塔を狙撃すれば轟沈できる」
「大和よりビスマルクの方が防御力が強い」
「アイオワやビスマルクの主砲は長砲身砲なので大和の46センチ砲に匹敵する」
という意見をよく聞きます。
モーグリ
- ビスマルクは、第二次大戦中戦艦対戦艦の戦いをくぐりぬけ、フッドを撃沈したことで有名ですが、実際は重巡洋艦プリンツオイゲンをビスマルクと勘違いしたために、当のビスマルクは攻撃を受けず慎重に砲撃を行うことができたそうです。実際には錬度が低く、その後一発も命中させることができなかったそうです。
アイオワのレーダー射撃で大和の副砲塔を狙撃すれば撃沈できる。ですか。無理でしょ、明らかに。
・大和の弱点が副砲塔であるとアメリカ側が知るよしがない。
・その当時のレーダー射撃の精度がそれほど高いものなのか。
・仮にできたとしても、命中有効距離に接近する頃には大和の射程内で、一発の命中弾、もしくは至近弾で、レーダーの電気系統が断線してしまう可能性がある。
以上のことから、レーダー射撃で大和の副砲塔を狙い撃ちすることは不可能だと思われます。よく怪しい戦記もので言われていることですが、当時のレーダーの精度ではどうでしょうか?現在の精度と勘違いされているのでは?
シルバー
- >23
佐藤大輔氏の『征途』ですね。
1巻のレイテ戦で「大和の射撃コンピューター(!)」というトンデモない記述が登場していました。以前、佐藤大輔ファンの方が大真面目に「太平洋戦争中に射撃コンピューターが存在していた」と主張したので間違いを説明するのに一苦労でした。
モーグリ
- >射撃用コンピューター
どうも計算機という意味で方位盤のことをコンピューターと表現したところを電子計算機と誤解したようですね。
一般的≠ネ大和対アイオワの議論を聞いていたら「アイオワの優秀なレーダー射撃」はそれなりに分かるにしても、レーダー射撃の精度が圧倒的になのかやや上回るのかでは話が違うことも考慮せずに「アイオワ有利」とせずに「アイオワの勝ちだ」と言い切っているような印象を受けます。そういう人から見れば大和を弁護する人は旧日本軍を賛美しているように写るようなんです。
ロックマン
- >24
手元にある『征途』では、レイテ戦部分で「射撃盤――機械式(アナログ)砲撃用コンピュータ」と記述してありますね。別段トンデモない記述では無いのでは。
ノースバーグ
- きっとファンの人が戦後のノイマン式コンピューターと勘違いしていたのですね。よかったです。
モーグリ
- 話が逸れますが、BS放送でビスマルクの沈没原因を検証する様です。
http://www.nhk.or.jp/bs/popup/g_cultu_hi54.html
水中撮影もあるようです。参考になれば...。
pat
- >23
荒巻義雄「紺碧の艦隊」2巻にて、アメリカの技術の進歩について述べる中で「アイオワは竣工すでに照準用コンピュータを装備していた…」とされていました。
これが1991年前後の事でした。
錬金術師
- 余談ですが、アイオワ級戦艦は、レーガン大統領の「海軍600隻構想」で再就役する際の改装計画で、ミサイル戦艦になったフェーズ1と、主砲を撤去して垂直発射ミサイル400発、イージスシステム搭載のフェーズ2、後部の第三砲塔を撤去して、ハリアーを搭載するフェイズ3の原案があったようですが、フェイズ1は平凡な改装でしたね。だからこそフェイズ1にしたと思われますが・・しかしフェイズ3に改装されていれば、伊勢に続く航空戦艦になったわけですか。航空戦艦にする必要性があるのかは別として・・
シルバー
- >>19
>アメリカは「真珠湾は卑劣な奇襲」つうことで敗戦にカウントしてないようで。
確かにそれが普通の見方でしょうね。
私が先の投稿の含意は以下のとおりだつたのですが、言葉足らずでご心配いただいてしまい、申し訳ありません。
@戦闘結果が敗北であることが米国民周知の戦いは真珠湾だけ
Aしかしその敗因は「卑怯な不意打ち」で建艦計画とは無関係
Bしたがって「アイオワ」無用の長物論が盛り上がることもなし
>第1次ソロモン海戦とか
「米軍史上最悪の海軍記念日」となった南太平洋海戦とかの方がメジャーじゃないですかね?
↑20でだーくまーたーさんのご指摘に同感とのお答えになります。
今回の話題は2041同様一般世論対象との前提と理解しておりますが、米国は戦勝国のうえ、従来から第二次大戦のメインは対独戦との風潮が一般的(従軍者数と同盟国との民族的近さ)なので、太平洋戦域の海戦に興味を持つ人はあまり多くなかったという認識に立っております。
はつゆき
- 話題を少し「大和」に戻します。
阿川弘之氏が記した世界三大馬鹿を引いての東海道新幹線計画批判は、大学入試センター試験の関係で先の土日に母校の図書館に入れなかったので原記事自体は未確認のままですが、「大和」絡みの部分の骨子は次のとおりです。
@旧海軍は、航空機の時代に世界一の戦艦大和・武蔵を建造して、全くの無駄に終わった
A今日の国鉄が、自動車と航空機の時代にスピード世界一の鉄道をつくって、物笑いの世界一になることを憂慮する
世界三大馬鹿との絡め方は、「新幹線が大和・万里の長城に並ぶ世界の三馬鹿・・・」だったようです。先の投稿時点では「新幹線が世界の三馬鹿に並ぶ愚行に」だったかと思いましたが、「戦艦大和が世界三大馬鹿のひとつ」との位置づけは間違いありません。
この批判は旧国鉄の公史「日本国有鉄道百年史」本文にわざわざ言及があること等から、新幹線建設当事者間では、発表当時には強い反感を呼び、それゆえに新幹線成功後には自らの先見性を誇る際の敵役として持ち出されたようです。
また、角本良平著『東海道新幹線』(中公新書・昭和39年)には本文冒頭でこの逸話に言及しており、昭和50年代まで版を重ねて鉄道ファンに「大和は世界三馬鹿のひとつ」との知識を流布した後、内容全体が古びたので絶版となりました。
ところが最近NHK「プロジェクトX」等の影響で開発物語類が注目されるようになったので、一部改訂のうえ『新幹線開発物語』(中公文庫・平成13年)として再刊されたとき、「世界三馬鹿」のくだりは削除されました。関係者に聞いてみると、「大和は忘れられ、万里の長城の馬鹿扱いもちょっとまずいので、時代に合わなくなった」との理由だそうです。
万里の長城については、中国の史跡の馬鹿呼ばわりはまずいという新聞社系出版社的配慮と、「騎馬軍勢を防ぐのための長城は無駄でないのでは?」という一般読者の素朴な疑問への対応が面倒ということが考慮されたようです。
(「アイオワ」から「大和」に戻したつもりが万里の長城で終わってしまった・・・)
はつゆき
- 戦後、三四三空で有名な源田実氏が大和を「世界三大馬鹿」の一つと吹聴したというハナシを聞いたことがあります。
ベロウ
- >31
数人レベルですが、わたしが聞く限り、Battle Of Savo IslandとBattle of Santa Cruzだろうが第1次ソロモン海戦と南太平洋海戦だろうが、アメリカ人は知りませんでした。「1st Battle Of Solomon Islands」なんちゅうたらシヴァの女王の伝説だと思ったようで(笑)
枚方太郎
- 半ばゴミレス
「突入せよ!あさま山荘事件」では事件の際使用された「特型警備車」をさして昭和の三大馬鹿のひとつと数えた警察の話もでてきますね。
ウーフー
- 「世界三大馬鹿」と大和を言っていますがわたしは、そうは思えません
確かに時代は航空機主体で戦艦は時代遅れとなっていましたが
米国もアイオワ級戦艦を建造していますし・・・・・・
当時なら、戦艦の戦闘能力、防御力は、やはりすごいものがありました
ようは使い方だと思います、空母の護衛として先行または、空母に同伴して
その高い防御力で敵戦闘機をひきつけ艦船に砲撃を加える
後方の空母が安全に作戦実行できるようになど・・・
ミッドウェー海戦も大和が前に出ていれば、変わったと思います
戦艦は不必要とは、思いませんですけど。
あくまでも、太平洋戦争の当時のことですが
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