1990 |
潜水艦に関してです。水中で使用できる内燃機関として、よくワルター機関が あげられますが、なぜ液体酸素を使用する方法が採用されていないのでしょうか? 窒素と適当に混合すれば既存の機関で十分使えると思います。 また現在でも液体酸素の使用を実用化したという話は知らないです。 過酸化水素と液体酸素、扱いの厄介さでは大差ないような気もするのですが。 taka |
- 液体酸素を用いる機関としては、既に1940年代後半にはソ連がクレイスラフ機関を実用化しています。この型式の機関はケベック級に搭載されていますが、就役中常に爆発及び火災の危険性がある事が指摘された他、貯蔵する液体酸素の蒸発が問題とされており、折しも原子力推進が実用化されたこともあって以後潜水艦への搭載は中止されています(ズールー・フォックストロット級等は、当初の計画では中央軸をクレイスラフ機関とする予定でした)。
その後も中々安全面・貯蔵の問題は解決しませんでしたが、近年の技術の進歩により、液体酸素を安全に貯蔵できる見込みがついたことから、現在のスターリング発電機・燃料電池等のAIP機関を搭載する通常型潜水艦には、その駆動用として液体酸素が搭載されています。
大塚好古
- ありがとうございます。知らないだけで使われているんですね。
もう一つですが質問ですが、WW2中のドイツなどでは、やたらワルター機関
の話が目立つ気がするんですが(仮想戦記だけかもしれませんが)、当時の
技術では、過酸化水素の方が扱い易さでは、まだマシだと言うことでしょうか?
taka
- >2
液体酸素はマイナス183度(だっけ?)に貯蔵する必要があり、過酸化水素はそれが要らないんです。
液体酸素を用いる場合、蒸発や漏洩の危険に加えて、断熱にも注意が必要でしょう。
SUDO
- 宇宙では、V-2の時代から液体酸素と過酸化水素が混載されており、高濃度過酸化水素が燃料ポンプのタービンやスラスターなど小物に使われていますよね。潜水艦のAIPに液体酸素が有望なのは、搭載に関する安全性が重要なのか、出力や航続力(搭載量?)が問題なのか、定量的なメリットとデメリットにとても興味があります。(回天とMe163、どちらが安全なのだろう)
GST
- >3、酸素の液化は圧力だけじゃ無理ですか。それでは難しいですね。
>4、スラスターに過酸化水素使われてましたっけ?聞いたことない気がします。
ヒドラジン一液orヒドラジン+液化酸素が主流だった思います。
V2はエタノール+過酸化水素でしたった思うのですが(自信なし)
液化酸素と過酸化水素の混載は無意味な気がします。
taka
- >5
マーキュリー有人宇宙船では、RCSが過酸化水素の一液式スラスタですね。
二液式になるのはもう少しあとの時代のはずですが、二液式でもスラスタには液体酸素使いませんね。
常温で保存が可能の四酸化二窒素なんかでしょう。
それからV-2(A-4)では、ターボポンプの駆動に過酸化水素を使っています。
メイン・エンジンの推進剤はエタノールと液体酸素です。
エタノール燃料には冷却のため水を25%混入してあるので、燃料をちょっとちょろまかして、
もう少し水を増やして、あとは不凍液でもちょっと混ぜれば、はい密造酒の出来上がり。
便利少尉
- >6
フォローありがとうございます。記憶かいたので、かなりボケまくってますね(大汗)
taka