1980 |
基本的な質問で非常に申し訳無いのですが、巡洋艦とミサイル巡洋艦、駆逐艦とミサイル駆逐艦の違いは何なのでしょうか? 以前は、艦隊防空用のSAMを装備しているのがミサイル○○○と呼ばれているのだと思っていたのですが、それはどうやら違うようですし・・・、よろしくお願いします。 ジム |
- 米海軍で言えば、艦隊防空用のSAMを搭載しているのがミサイル○○○でいいんですけど。
スプルーアンス級駆逐艦てありますよね?アレはトマホークやらハープーンやらシースパローやら積んでますが、ミサイル駆逐艦ではありません。
アレに艦隊防空用のスタンダートを積んだキッド級はミサイル駆逐艦と呼ばれてますよね?米海軍で言えば、その考えかたで正しいわけですよ。
ただし、何処の国も同じ分類をしているわけではありません、ロシアやイギリスなんかはちょっと分類が違ったはずです、国によって分類に多少違いがあるのですべての軍艦に通用する分類がある訳じゃ無いんです。
ooi
- 米海軍に順ずる類別をしている我が海自もそれで結構です。
海自のDDGは全てがエリア・ディフェンスSAM搭載艦です。
勝井
- 国によって分類に違いがあるんですね。
てっきり世界共通(少なくとも西側共通)で決められている物だとばかり思っていました。
勉強不足が身にしみます(汗
お二方ともどうも有難うございました。
ジム
- 余談同然の話。間違いがあったらご勘弁ください。
アメリカ海軍が3T(タロス・テリア・ターター)と呼ばれる長・中・短射程対応の各種対空ミサイルを開発したのは1950年代からです。一方、個艦防御用のミサイルとしてシースパローSAMが登場したのは1967年、ハープーンSSMは1977年で、どっちも3Tよりはるか後です。つまり、1950〜60年代までは米海軍のミサイル兵器といえば事実上3Tしかなかったわけで(百歩譲ってアスロックか)、これらを搭載した艦を『ミサイル○○艦』と呼んでも何の問題もなかったわけです。
その後、艦隊防空用ミサイルを装備しない他の艦もハープーンやらシースパローやらトマホークやらを積むようになったため、「何でこれはミサイルを積んでるのに『ミサイル○○艦』じゃないの?」という混乱が起きるようになったといえます。で、現在の米海軍は艦隊防空用ミサイルを装備する艦を特に『ミサイル○○艦』と呼ぶようになっているのはすでに上で書かれている通り。
ブラック・タロン
- 余談のオマケ(ぉ
ミサイル○○とは、○○の機能を持ったミサイル艦であると、そう考えれば良いかと思います。
ミサイル駆逐艦・巡洋艦は、駆逐艦や巡洋艦としての機能も持ってるのです。
前提となる「駆逐艦・巡洋艦」に強烈なミサイル機能を持たせたものがミサイル駆逐艦・巡洋艦であり。BPDMSや対艦ミサイルを搭載は「駆逐艦・巡洋艦」の基本機能・装備が追加された、もしくは「駆逐艦・巡洋艦」の定義の中に含まれるもの(つまり大規模でもなければ大仰でもない普通のありふれた機能)とされているだけの事でしょう。
米軍でいうならば、スプルーアンス級はVLSを搭載して大きなリソースをミサイル運用能力に回しましたが、後継DDの計画から考えると、米軍に於ける駆逐艦の定義が「各種ミサイル搭載能力大」に変わりつつあるのだとしたら、艦種類別は変わらなくても良い訳です。
そして、それは当然ですが、米国の勝手で決めてるものですから、他国のそれと合致する訳ではないのです。
SUDO
- 余談とオマケ有難うございました(笑
大変勉強になります。
ミサイルの開発順は自分にとって盲点でした。開発順というのも重要ですね。
>ブラックタロンさん
米国のミサイル○○という艦種の考え方は、SUDOさんが仰っている用に考えれば分かりやすいですね。有難うございました。>SUDOさん
雪風