1974 |
「日向」の第5主砲塔爆発事故がなかったら、「扶桑型」が航空戦艦になった公算大なのでしょうか?もし実現したとしたらどのようなスタイルになったでしょうか? 彗星6機 |
- スタイルは伊勢とさほど変わらないでしょう。
5、6番主砲塔を外して飛行甲板を張る、というのが一番現実味があります。
でも、ついでに4番砲塔くらいは外しちゃいそうな気もしないではないです。
勝井
- ミッドウェー以降・・・空母の不足に悩まされた日本が戦艦を改造したのが航空戦艦ですね。その時に「旧式になっていた扶桑」が航空戦艦にされる予定だったんです。たまたま日向の砲塔が爆発していたから伊勢型になった訳で・・・公算は大だと思います。
姿ですけど・・・
艦橋前まで甲板を張る(扶桑は主砲の爆風が酷かった為有り得る)
三番砲塔まで残して以降甲板(煙突から艦尾にかけて飛行甲板に。砲撃力の五拾パーセント低下ですが、主砲が四門になる事を恐れた軍部ならやりかねません)
伊勢と同じ(扶桑の主砲配置の関係上・・・欠陥戦艦になりそうですが可能性在り)
完全空母化(装甲空母もしくは隼鷹型の防御力増大版程度の性能の空母)
が想像できますね。
流星三機
- 回答ありがとうございます。やはり扶桑型が第一候補だったのですね。艦橋形状の違いに、三番主砲塔の向きが各々違う両艦。航空戦艦になっていたとしてもさぞ識別が容易だったことでしょう。
>三番砲塔まで残して以降甲板
この形態なら後部艦橋が多分に邪魔になろうかと思うんです。この点は伊勢型も同じなんでしょうが、やはり後部艦橋は無くてはならないモノなんでしょうか?
一見したところ、前艦橋に比べて後艦橋は特に重要らしい機能が無くて「○○予備指揮所」なる区画がある程度のようなんですが。
後艦橋の最重要使命は「後檣を立てる事」なのでしょうか?(便乗質問ですいません。)
彗星6機
- >3 後艦橋は艦橋直撃などを喰らった時に、艦全体の指揮を引き継ぐところです。ですから、戦闘艦である限り大変重要です。
ちはや
- 射出機の基数と連続射出能力から伊勢型の航空設備の規模が決まっていますから、扶桑型の搭載設備を伊勢型以上に強化しても同時発艦機数を増加できないので、やはり伊勢型と同様の姿になってしまったことでしょう。伊勢型も「砲を残した」のではなく、潰す意味が無かったのです。
BUN
- ゴミレス:そういや伊勢型の6番砲塔って仰角増大が第一次のみみたいだったので、遠距離射撃は3万m位が限界。遠距離射撃時は遊兵状態ですから吹き飛んだ5番砲塔と共に撤去するのにあまり躊躇は無かったのでは? つまり6番砲塔は消極的ながら潰す意味があったというか・・・
もちろん1〜4番砲塔に潰す意味はございません。
戦艦乞食
- 日本海軍にとって「遠距離砲戦」なんてものは晴れた日に偶々行える余技のようなものです。年度作戦計画にも遠距離砲戦の実施が如何に僥倖であるかが述べられています。戦艦なんてどうでもいいのです。
BUN
- >もともと、空母に改装する対象は伊勢級・日向級両方が対象だったんですよ。
>理由はまず大和級はもともと入っておらず、長門級は大和級に次ぐ主力艦だから、金剛級は空母の直掩艦としての活躍が期待されるからとのことで、残った4隻の伊勢級と日向級を空母として改装するとのことになったんだそうです。
>そしてたまたま日向五番砲塔が事故で失われていたため、どうせ日向が入渠しなければならないんだから伊勢級から改装しょうということになったんです。
>だから、もし日向の砲塔が破損していなければ、砲塔配置や実用度・防御力の点から見ても(扶桑級のほうが、砲塔が分散しており装甲効率が悪い。被弾危険個所は全長の5割位だったとか・・・)まず間違いなく扶桑級が先に空母化されていたでしょう。
>姿は、勝井さんが言っているような感じかとおもいます。
>ちなみに軍令部が出した最終案では、
一、主砲6門を残し副砲を全撤去。代わりに対空火器の増強をせよ
二、できるだけ航空機を搭載し1943年(昭和18年)度中に完成せよ
とのことですので、伊勢級だから5・6番砲塔だけでしたけど扶桑級なら本当に4・5・6番砲塔を消しているでしょう。
>あと完全空母化計画ですが、計画では
飛行甲板 210×34[m]
搭載記数 54機
で、隼鷹型の装甲強化型のような空母にはたしかになるのですが以下の理由により取りやめられています
一、工期が長すぎる(完成が1944年(昭和19年)度に入ってしまう)
二、資材の消費量がでかい
三、工程の量が多すぎる(二・三の理由では他の新造艦の建造に影響が出る上に一部の艦が完成できない可能性が出てくるほど)
という検証結果が得られたため、中止となった。
>あと伊勢級の3・4・5・6番砲塔撤去型の計画もあった。
>後艦橋についてですが、ちはやさんの言うとうり戦闘艦である限りは重要ですが、まあ上記の軍令部最終案が示すとうり、そんなにこだわってはいなかったのではないでしょうか・・・。無論このケースについてはですが
麗樹
- 各戦艦の航空母艦改造案というのはあくまで航空本部の試案程度で留まってしまったもので、飛行甲板長、幅、必要資材(各艦鋼材2000t)まで一応の算出はされていますけれども他の改造空母案と同様にそれほど熱心に検討された案ではないようです。搭載機数54機という数字も各機種の隊数から割り振った目安としての数字ですね。
「航空戦艦」化という観点からはその実施計画が存在した大和型の方がより現実に近い位置にあったと言えるでしょう。
BUN