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「重装甲によって銃弾や砲弾をハジキ返す」というのはよくある事ですが、魚雷をハジキ返す事は出来ないのでしょうか? 史実ではどんな軍艦でも不発を除いて相応のダメージを受けているようなので・・・ 上々ジュラルミン |
- 回答ですが、たいていの場合はじく前に魚雷が爆発するので、爆風による被害は生じます。
ものにもよりますが、魚雷の場合、信管が船体に触れたら即ドカンですので、そもそもはじきようがないように思います。(信管に触れなければ可能かもしれないが、船のほうの角度がうまい具合にならないとはじけないと思う。)
それに、魚雷の爆圧に対抗できる装甲を用意しても、(魚雷のほうがよほど弱いものでもないかぎり)その意味はなく、かえって船が不必要に重くなるばかりに思います。
zono
- 多分、潜水艦が装甲を施さないのと同じ理由ではないかと。
勝井
- 潜水艦は予備浮力が小さいことのほうが関係してる
ような気がするのですが。
SAW
- >船のほうの角度がうまい具合にならないとはじけないと・・・
そういえば映画「U−571」で潜水艦vs潜水艦の雷撃戦がありましたが、主役の方の潜水艦が船体のどっかに魚雷が当たっていました。が、角度が良かった(浅かった)らしくて爆発せずにこすっただけでしたね。ほとんど魚雷と平行状態でしたが。
トロイダルCVT
- 魚雷のすごいところは、水中において、船体直近で大量の爆薬を
爆発させることができるところです。水中では、爆発の衝撃的な
圧力を大気中と比較して、より効率的に装甲へ伝達できます。
だから、水中の場合、爆圧に対しては、大気中よりもより厚い装甲
が必要になると思われます(逆に破片に対しては、減速率が高くな
るので、楽になる)。
仮に魚雷の速度と弾頭重量、炸薬量で、大気中で装甲に衝突・爆発
させた場合の貫徹能力は、それほどたいしたものではないでしょう。
でも、ホプキンソン効果は、無視できなかな。
いちのへ
- 装甲ではないけれど、たとえば、高分子吸収ポリマー(オムツのあれね)を魚雷の前にばら撒いて(投射爆雷かなんかで)魚雷そのものを絡め取る、、、ってできないかな〜^^;
Lachesis
- 牧野茂氏が艦船設計にかんする著作のなかで液層多層防御の利点について述べながら、日本の軍艦防御について
「空き石油缶を縛って空所に詰める」
「バルサ材を主体とした浮力材を詰める」
「不活性ガスで発泡させたウレタン材などを舷側外板の小穴からそそぎ込んで固化させる」
などの案を出していました。
魚雷による被害を極限して穴の空いた区画の浸水量を抑えるに適した方法だと思いますが、船体の保守点検などに支障がでるので採用されないのでしょうか?
Navy
- ↑については、
「石油缶、、、」=すでに日本海軍が、水密鋼管の充填という方法を実行。
「発泡させたウレタン材」=WWII以前より、フランス海軍が、エボナイト・ムース(発泡エボナイト)の充填という方法を実行。
しておりますね。魚雷爆発圧力の減殺用として。
Lachesis
- 割り込んですいません。戦車のような複合装甲では効果はないのでしょうか。
質問者
- 魚雷による船体破壊は、大量の爆発物を船体至近で炸裂させ、その爆発衝撃波で外板を破砕し、破口から爆発ガスが突入して、内側の隔壁を叩き捻じ曲げ、船体の多数のブロックに最終的に浸水させるという物です。
第二次大戦当時で300kg、現代ではTNT換算で1トンを越すような爆発を外板で止めるのは中々に難しく、戦艦の舷側装甲に当たった場合に食い止めた事例がありますが、この場合でも舷側装甲の取り付け部分が捻じ曲げられ、そして隣接する装甲の無い区画の外板は吹き飛ばされました。
つまり装甲もしくは頑丈な板で覆っても、それが船体全域を覆っていないと効果はあまりありませんし、魚雷の威力を上げるのは装甲強化をするよりも容易です。
また、忘れがちですが、装甲が破れなくても継ぎ目から浸水する可能性が高く、現代の戦車の装甲のような大きさでは継ぎ目が多く、そこから浸水が始まるでしょう。
また昨今は信管や誘導装置も進歩しているので、防御できない舵やスクリューを狙ったり、艦底爆発でキールを叩く事もできますので、装甲で魚雷を食い止めるというのは、価格や重量を考えた場合、あまり良い方向だとはいえないでしょう。
SUDO
- 分かりました。ありがとうございます。
質問者