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1737  議論ボードを見て 忘れていた疑問が思い出された...
 戦時中 5500t型は 後部の主砲を撤去して 40口径89式12.7cm連装高角砲を1基装備した艦がありますよね
 これって全然 射撃装置がないように思えるのですが(ちゃんとした射撃装置を装備したのは五十鈴のみ?) 果たして意味のあるものだったのでしょうか
セミララ

  1.  重雷装艦を経て回天母艦に改造された「北上」は、回天母艦になる際に14センチ砲を全て撤去して12.7センチ高角砲4門が装備され、それに合わせて艦橋上の6メートル測距儀に代えて4.5メートル94式高角測距儀と4式射撃装置が装備されたとのことです(丸スペシャルNo.123「戦時中の日本巡洋艦I」より)。
     他の艦が、高射装置又はそれに類する装置の設置したかどうかについては、写真なども調べたのですが、昭和18年末以降についてはほとんど写真がなく、確かめられませんでした。しかし、改造の意味があったか?という点については、射撃装置の有無以前に、たった2門の12.7センチ高角砲では、有効な対空射撃は望めなかったものと推察します。
     同じ旧式軽巡改造でも、英海軍のC級軽巡「コヴェントリ」や「カーリュー」は主砲と雷装を全て撤去して10.2センチ高角砲10門を装備、最初から防空艦とされた米海軍の「アトランタ」級に至っては12.7センチ連装8基16門を装備していることから考えても、12.7センチ砲6門の「五十鈴」と言えども一般に言われるような「防空巡洋艦」と呼ぶには少々心許ない装備です。
     主砲を全て高角砲にし、94式高射装置を備えた「五十鈴」でさえそうですので、他の5500トン型の主砲を一部撤去して12.7センチ砲2門を装備した効果は、「やらないよりはいいかも・・・?」という程度ではなかったかと思います。
    つね

  2.  わぁ〜 もう回答が来ている つねさん ありがとうございます

     >4.5メートル94式高角測距儀と4式射撃装置が装備されたとのことです

     四式射撃装置かぁ〜 あれで高角砲の射撃ができるんでしょうか? LPR式なんですよねぇ〜
    セミララ

  3. 高角砲の側でもある程度の照準能力を有するので、
    それでよしとされたのでしょうか?
    後は、哨信儀が1艦当て2基ほど増設されてますし、
    この頃には電探もそれなりに装備はしています。
    勝井

  4. >1
     対空砲であろうと結局は測距して散布界(この場合は砲弾の危害直径も考える事)に目標を捕らえればよいので、分火をしないならば、日本軍は6門で足りると考えていたようです(言い換えるなら8門にしても極端には変わらない)

     英国のC級のは各艦で異なりますが10門装備は左右両舷に振り分け装備しているのですから、砲性能も含めて考えたら五十鈴に勝る訳でもないでしょう。
     後に改装に入った艦は4インチ連装4基ですし、米軍の5インチを搭載した艦なぞ駆逐艦並みの装備数ですから、結局五十鈴と比較しても大差は無いと考えられます。
     米国のアトランタの事例は、つまり一からそのツモリで設計した新型艦の優位と既存艦への改装の不利を現しているのではないでしょうか、五十鈴の半分の排水量の秋月があれだけの高角砲を備えており、1/4でしかない松型が五十鈴の半分の火力を持っていたこともあわせて考えるべき事柄だと思います。
     防空巡洋艦とは防空戦力として計上・計算出来る巡洋艦だと考えれば五十鈴は他の巡洋艦と比較して有力ではあると考えられます(ただ、それが大きな意味を持ってくるほどのものでもないのはまた事実でしょう)

    SUDO

  5. >4
    SUDO様のおっしゃるとおりだと思います。先の発言では少々言葉が足りなかったですね。対空射撃に限らず、砲の性能や配置、弾丸の性能などにより、単純に門数での比較は必ずしも適切ではないのですが、他の旧式軽巡に比べれば防空に特化した改造を施した「五十鈴」ですら、大きな意味をもつほどの防空能力は発揮し得ないと思われるわけですから、他の軽巡のように主砲の一部を撤去して12.7センチ砲2門を装備したくらいでは、その効果は推して知るべし、ということで。

    >四式射撃装置かぁ〜 あれで高角砲の射撃ができるんでしょうか
    大戦末期には94式高射装置の生産が追いつかず、高角測距儀に4式射撃装置の組み合わせは高射装置の代用として松型や橘型駆逐艦、空母「信濃」などにも搭載されています。
    つね

  6.  >大戦末期には94式高射装置の生産が追いつかず、高角測距儀に4式射撃装置の組み合わせは高射装置の代用として松型や橘型駆逐艦、空母「信濃」などにも搭載されています。

     その事は知ってはいるんですけど 私の言いたいことはLPR式の四式射撃装置で まともな射撃ができるのかなぁ〜ということなんです
     その昔 四式射撃装置という名前を初めて知った時 丁型駆逐艦や海防艦の主砲(高角砲)、陸上高角砲、30連装の12cm噴進砲のFCSとして使われるということを知って どんなにすばらしいものなのだろうと胸を膨らませた後 なんだぁ 95式機銃射撃装置と変わらないじゃん と がっかりしたものです
     機銃や対空噴進砲ならともかく 高角砲による遠距離(機銃等が届かないという意味)の射撃は果たして と思ったのです >2
    セミララ

  7. >6
    便乗質問です。
    95式機銃射撃装置や4式射撃装置は何か構造的に遠距離射撃が出来ない、もしくは精度が低下するようなものだったのでしょうか?

    SUDO

  8. >7
    うっ
    LPR式だから... っというのはだめぇ?
    照尺距離は明日書きます(多分)
    セミララ

  9.  えー 95式機銃射撃装置の照尺距離は 500〜3800m(資料により0〜3500m)
     四式射撃装置二型は0〜10000m でした
    セミララ

  10. >8
    そのLPR式ってのの構造とか欠陥がわからないのです。
    他の方式と比べて何か問題点があったのでしょうか?

    SUDO

  11. >10
     う〜〜ん LPR式というのはこういうものです
     まず 見越し量を出すために 的針(飛行機の上下角と方位角)、的速、距離を入力してやります
     これによって 見越し量に相当する分だけ角度がずれた照準眼鏡で照準をつけます
     こうして いわゆる 満星照準ができる という代物です まあ このほかにも 自速とかいろいろ修正のための要素が必要ですが 基本は先に述べた的針、的速、距離の3つです
     ところで問題となる点ですが 距離は測距儀の値を入力するにしても 的針、的速の値を目測を入力しなくてはならない ということです
     訓練をつめば 的をぱっと見ただけで 的速が280節で 5度降下しながら方位175度に飛んでいる なんて判るようになるのかもしれませんが...
    セミララ

  12. >11
    サンクスです。
    なるほど入力データを別に要しなければ鳴らないというものだったんですね。
    確かにそりゃ簡易構造で済むだろうけど、大変だなぁ(^^;;

    SUDO


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