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大和型は機関の開発に苦しみ、結局駆逐艦のエンジンを流用したと言うことですが、金剛型のエンジンなどは流用できなかったのでしょうか。 金剛型の機関重量が13万6000馬力で2700トンで、大和型は15万馬力で5000トン弱です。 素人考えですが、この金剛型の機関をベースにすれば比較的コンパクトにまとまるのではないかと思ってしまいます。 金剛型の機関は信頼性なども特に問題はないと思うのですが、やはり防御構造や燃費などの問題があったのでしょうか。 KUR |
- 馬力が足りないんじゃないですか?
SUDO
- 金剛型の機関重量が13万6000馬力で
志郎家の客人
- で、もうちょっと噛み砕くと
昭和10年あたりの日本海軍の機関は急速に性能改善が進んでいました。一般には駆逐艦>軽巡洋艦>重巡洋艦・空母>戦艦の順に新しい技術が導入されます。信頼性や寿命の観点からですね。
当時の日本にあった戦艦に使っても大丈夫な信頼性の高い機関は136000馬力までだったのです。それ以上を造ることは可能でしたが、大和の場合はディーゼルに寄り道して開発期間が無かったのです。そして136000では馬力が足りません。
そこで大和は信頼性の確立していた、当時でも最新とは言えない初春型駆逐艦の主機を流用して、更にこれをデチューンして搭載したのです(この時機ですと朝潮型の主機もつかえそうですが、朝潮型のタービンはトラブルを頻発させておりとてもじゃないですが使えません)
大和は一から、例えば15万なら15万で設計していれば、よりコンパクトな機関を用意できたのは確実ですが、結局その開発期間をディーゼルに浮気する事で喪失してしまったのです。
SUDO
- 金剛型の主機は推進器1軸に高中低圧タービン1組(巡航タービン付き)を減速歯車を介して並列につないだもので、推進器1軸当り34,000軸馬力です。
これに対して大和型の主機は駆逐艦初春型の高低圧タービン(21,000軸馬力)を信頼性向上のため0.9掛けの18,750軸馬力に定格を落し(de-rating)、これを2組ずつ減速歯車を介して並列につないで1軸当り37,500軸馬力としたものです。つまり1艦当り高低圧タービン8組を備えているわけです。ちなみに、巡航タービンは1軸当り2組のうち中央寄り1組のみに付いています。
当然、金剛型などよりも一層の抗甚性向上と低速(進出)時の燃費向上(一部のタービンのみを使用し他は遊ばせる)が狙いであったものと考えられます。
なお、上のは失敗カキコです。(名前のところを2回叩くと書き込まれてしまう?)
志郎家の客人
- SUDOさん
ディーゼルとタービンの開発は別々のグループだと思うのですが?
ディーゼルの開発の間、タービンの開発グループが遊んでいたとは思えませんケド・・・
志郎家の客人
- >5
私もそう思うんですけどね
そっちのグループはじゃあ何をしていたのか?
結局、作れなかったというよりは作らなかった?
もしくは空母の16万馬力を作っていたのか?とか考えてしまうんですよ。
まあ、ここらはもうちょっと調べてみます(^^;;
SUDO
- 牧野茂氏が「機関担当ではないので推測ですが」と断った上で、「機関担当部で決断すれば、少なくとも翔鶴級の高温高圧タービンの採用は不可能ではなかったように思われる。しかし主機関製造能力の問題から、まず早期製造可能な大和・武蔵の主機関製造を先に済ませた後、翔鶴級の新型機関を製造する手順が必要であったのかも知れない」と書いてらっしゃいます。
戦艦乞食
- 皆さんありがとうございました。
金剛の機関が2700トン、136000馬力だから、タービンを頑丈にしてボイラーを増設すれば150000馬力のエンジンで3500トン程度にならないだろうかと単純に考えてしまっていました。
うーん、やはり、実際にはそう単純じゃないのですね。
KUR