1674 |
合衆国の未成戦艦モンタナ級に関して、28ノットの中速戦艦であるという記述を読んだことがあります。 確か光栄の本だったように記憶しているのですが、ここで疑問に思いました。 7万トン程度の巨大な艦とはいえ、大和より長く大和より細いわけですよね。 アイオワ級の21万馬力の機関を搭載すれば、30ノットは十分狙えそうな気がします。 となると、どうして計画速力が控えめなのでしょうか。 あるいは、モンタナ級はアイオワ級よりも低出力の機関を積む予定だったのでしょうか? KUR |
- 17万馬力じゃなかったっけ?
SUDO
- アイオワのエンジンを積むというのは私の勘違いでしたか……
「新型機関の開発に失敗したので中速戦艦になった」というくだりは読んだ記憶があるんですが、
それでアイオワ級の機関を流用するのだと思っておりました。
新型戦艦にあえて馬力の小さいエンジンを積むというのは、あれだけ大きな船体でも
重量や容積に余裕がないということなんでしょうか。
KUR
- >2
重量や余裕の問題もあるんですが、30ノットが出るかどうかは大事な事ではないんですよ。
米国の艦隊編成を考えれば30以上出ないと高速の意味がありません。
そしてモンタナに33を出させるには更なる図体の大型化とアイオワ以上の馬力が必要になります。
そして30ノットに押さえても元設計よりも図体は大きくなる上に、この場合なにも利点はありません。
従来戦艦と行動を共にするなら速度増加分は「無駄」ですし、かと言って空母や巡洋艦やアイオワについて行く事も出来ない。
こういった事が根底にあったのではないでしょうかね。
勿論従来の戦艦より高速である事は望ましい事ですが、実際のノースカやサウスダコタは28超えるのは厳しく、反対にモンタナなら28は確実に超えられたでしょう(重量超過が大きくなければ)つまり、モンタナは従来戦艦よりもも少しは速く、かといって無駄に大きいわけでもないという位置付けを確保する事を狙ったのだと考えられます。
なんの事は無い大和と同じですな。
SUDO
- モンタナのデータですが、
基準排水量6万0500t、満載排水量7万0500t、
全長281.9m、全幅36.8m、吃水11m、
機関出力17万2000馬力、速力28ノット、
航続距離1万5000浬/15ノット、燃料搭載量7417t
で、機関部重量は5030tで、なぜかアイオワの4992tより重かったりします。
主砲40cm50口径砲の威力は、
重量1225kgの徹甲弾を初速762m/sで射ち出し、
仰角30度で射程33558m、
射程18288mで508mm、27432mで381mmの垂直装甲を
ブチ抜くことが可能でした。
これが大和の46cm45口径砲だと
それぞれ521mm、391mmだそうです。
(以上、世艦増刊『よみがえる戦艦』より)
勝井
- モンタナ型の設計案では様々な機関が検討されていて、アイオワ型と同じ機関の搭載も検討されています。
諸般の事情で最終的に新型の機関を用いる事になったのですが、その辺は詳しい方にお任せします。
tackow