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H44級戦艦と、超大和級の戦艦は、建造されて海戦をしたら、どっちが勝つの? ポチ |
- 一概には言えない問題なので・・・
議論ボードに持っていきましょう。
富士
- 「海戦」というのは一騎討ちでやるものではありません。
細かい検討は省きますが、ドイツ海軍がZ計画の全艦を集めて、日本海軍が出張して大西洋で戦うとしても、連合艦隊の圧勝で終わると思われます。
もし、戦艦K−1グランプリのような国際競技をやるとするなら、話は多少変わってきます。
まなかじ
- 要するにH44と超大和、戦艦としての性能はどっちが上か、というご質問と解釈します。
結論から言えば、H44の方が上と考えます。
攻撃力は8門対6門。
防御についてはドイツ戦艦の旧式構造はSUDOさんの「魚雷」シリーズで
つとに知られるところですが、
さすがにH44ともなると自らの攻撃力の増大に合わせ、
単純な装甲厚も380mmとそれなりのものがあります。
加えて、実は日本も20インチ砲に対応できる厚さの装甲は確保できないのか、
2段防御にするという説があり、
防御構造については両者かなり類似のものになる可能性があります。
そうなると、超大和の2倍近い図体が単純にものを言いますから。
勝井
- >3
380mmじゃ20インチ級に一枚目を抜かれると思うんですけど?
そして内部で2トンの砲弾がドカン。ドイツ艦の構造には日本の大遅動信管は有効でしょうねぇ・・・。
翻って超大和型の装甲はドイツのような構造になったとは思えません。基本的にベースになったのが大和な訳ですから、あれからドイツ艦類似のスタイルにするのはほぼ無理です(完全な設計やり直しなん)それ以前に捨て去った旧式で重量効率の悪い構造を態々採用する意味は無いものと思われます。
これは想像ですが、超大和型が装甲二重になったとしたら、それはイタリアのヴェネト級のようなスタイルになると思います。大戦時の戦車の増加装甲みたいな感じですね。つまり、あくまでも装甲が二重構造なだけで、船体防御構造は大和の発展型になると考えられます。
どちらが強いかははっきり言って判りません。超大和型は抜かれた後が辛いけど抜かれにくい、そしてH44は抜かれやすいけどタフ。どちらも細部の構造や強度が不明なのでなんとも言えませんが、ベースとなった大和とビスマルクの状況から推察すると、総合的には似たようなものじゃないですかね。超大和にH44が辛うじて勝利しても、その頃には水雷戦隊の酸素魚雷で以下略で、超大和がH44を始末できた場合、ドイツには傷ついているであろう超大和に追撃を書ける能力は無い。つまり総合的には(艦隊戦力の層の厚さという)バックボーンが比較にもならないレベルで開いているので超大和がパリティ・プラスで勝利するというか生き残る可能性が高いかと思います(言い換えるとH44は助かる可能性がきわめて低い)
SUDO
- >4
すいません、便乗質問します。
「魚雷は大人になってから・番外編2」にて、ビスマルクの事を「水線下はスカスカだ」と評されていますが、H44の場合はどうなのでしょうか?
mikey
- >5
構造図を見た事が無いので判りませんが、戦訓が設計に反映されているなら、それなりに強靭なものになっていると想像します。
SUDO
- もうちょっとH44を弁護(笑
コーエー「未完成艦年鑑」によると、
H41で200mm、H42〜44は330mmの水平装甲を有するそうです。
って、まあ、いくらなんでも330mmはないと思うから、
230mmの誤植と疑ってますが、
それでも当代一流の水平防御ですな。
って、考えてみたらH41以降のシリーズは戦訓を随時取り入れてるから
当然のことかもしらんが。
勝井
- ↑H44でもタートルバック防御の欠点である艦内の非防御部分が広いのは全然解消されてないよ。
比較的装甲の薄いベルト上部や上甲板は中遠距離で14in砲弾で十分に抜く事が出来るし、
抜いた弾は艦内奥深い330mm水平装甲で止まるけど、その間の区画はぐちゃぐちゃにされる。
結局ビスマルクと同じ事になるでしょう。
実例を挙げれば、去年の海底調査でビスマルクの舷側上部の145mm部分を6in〜8in砲弾が
抜いた事や、320mmの主装甲帯が14in〜16in砲弾で抜かれているのも確認されてます。
タートルバックはこれを機関部や弾薬庫に突入するのを食い止める事は出来ても、広い範囲に
わたる艦内の破壊を食い止めることは出来なかったし、砲撃によって左舷部分に広範囲の
浸水が生じたのも食い止める事は出来ませんでした。H44もその欠点は受け継いでおり、
スペックに見合うだけの強大な防御力があったかと言われれば、疑念無しとは言えません。
大塚好古
- 勝井山、、大塚先生が書いてるけど、H42からH44の水平装甲厚は330mmだよ。といっても「60+140+130=330」だから、一枚モノと比べてどうかってのはまた別問題だけどね。
tackow
- >9
tackowさん、便乗質問お願いします。
基本的構成が同じで三段防御って事はビスの装甲甲板の真上の甲板が140mmという感じなのですか?
でもって130mmが例の傾斜甲板部分なのでしょうか?
戦艦乞食
- ええと、同様にビスマルクを表現すれば、50mm+0+80mm(弾庫部分95)となります。H44の傾斜部分は150mmです。
あと、380mmの主装甲が傾斜装甲下端までなのもビスマルクと同様ですが、その下部(ビスマルクでは無装甲の部分)にも180mmの装甲があります。
この辺、研究の跡が窺えるのですが、その深さは甲板一段位と中途半端で、大和型の如く艦底迄は達しておらず。我が水中弾には無力の様にも感じられます。
tackow
- tackowさま、ありがとうございますう(感涙)
しかし舷側380に水平が合計330と言うのは重量配分的にみれば分割してる分、水平装甲の方が重量大きくなりそうな・・・
努力してる事はうかがえますが、お二人の御意見から抜本的には変わってない。
超大和級はどこから装甲増加分抽出してくるかわからないくらいギリギリな設計なのに、Hシリーズは無駄が多すぎる、という事でよろしいのでしょうか?
あと超大和級と比較するべきはH41もしくはH42だと思うのですが。
戦艦乞食
- 久しぶりに洋書を見る(^^;
BATTLESHIPS AND BATTLE CRUISERS 1905-1970 を引っ張り出してみました。
H44の対水雷防御は45+30mmで、相応に強固です。
多分水中弾にも有効でしょうが、割と奥まった所に配置されてますね。
ただ、その外側も3層に細分化されてます。
後、傾斜部装甲、150mmの他、中央部は200mmに増厚されてます。
なんていうか、割とシンプルだったビスマルクと比べて、
縦横に装甲を走らせてる、て感じですね。
この本、改めて見直すとすげぇや。
ほとんどの戦艦に断面図が添付されてるよ。
大抵の艦については防御要綱が一目瞭然でした。
勝井
- 勝井さま、すみません。その中央部200mmとは水平平坦部ですよね。
tackowさまの「60+140+130=330」とはどう言う感じにつながるのでしょうか?
130mm部分が200mmだと合計値も変わってきますし。
質問ばかりで申し訳ありませんが、よろしくお願いします。
戦艦乞食
- 平坦部じゃありません。
45mmと30mmの魚雷防御壁に挟まれた部分の傾斜部装甲が200mmなんです。
防御壁の外側は150mmで、2層目の防御壁の内側は
もう傾斜なしの水平装甲です。
勝井
- 勝井さま、ありがとうございます。
ただ今ビスマルクの断面図を見ながら読ませていただきましたが、そうなるとかなり狭い範囲が200mmなのですね。余り意味が無いような。
しかし、ビスマルクから配置自体はホントに変わらない・・・
とにかく勉強になりました。皆様ありがとうございました。
戦艦乞食
- 一応ね、図だけ見ると狭く思いますが、
モノ自体がバカでかいことをお忘れなく。
勝井
- うっ、そうですね。幅がビスマルクの1.4倍以上・・・
確かにホームレスを多数収容できるスペースぐらいはあります。
重ね重ねありがとうございます。
戦艦乞食