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始めて書き込ませていただきます。摂津と申します。 いろいろご迷惑をおかけするかもしれませんが、どうかよろしく御願いします。 質問は旧日本海軍の魚雷についてです。 大井型重雷装艦の一因となった九七式爆薬ですが 昭和12年の実験に供されたのは魚雷頭部だけのようです。(海軍水雷史より) 実際は頭部の後ろには危険な酸素を充填した気室があるので、被弾で気室から酸素が漏れた場合危険なのではないでしょうか。 実験では8糎砲弾命中でも飛び散った一部破片が黒煙を上げて燃焼したそうで、これに酸素が加わった場合かなり危険ではないかと思われます。 当時の海軍では酸素気室の危険性についてどのような認識がされていたのでしょうか。どうかよろしく御願いします。 攝津 |
- ちょっと趣旨とは違うかもしれませんが・・・・?
被弾時の危険性といえば・・・酸素気室に限らず、全ての炸薬も?とか??
すみません、素人の思いなんですケド・・・?
sinn
- 97式爆薬については、これを充填した魚雷頭部は十五糎弾の直撃でも完爆しないそうですが
気室は、空気式なら機銃弾が命中しても安全ですが、酸素の場合爆発するそうなので
魚雷頭部だけの実験というのはどういうわけだろう、と思いまして…
…よく読みなおして見たら「魚雷の頭部の安全性を確かめ…」とはありますが、魚雷頭部だけを使ったとは書いてありません。
もしかすると、完全な私の誤解だったかもしれません。そうだったら、本当に申し訳ありませんでした。
(>sinn様 私も完全な素人なので、どうかお気になさらないでください。ありがとうございます)
摂津
- 気室は100気圧以上で充填されてますから、酸素でなくても穴があいたら破裂しますし、大変危険です。(漏れるというようなレベルでは済まない)
恐らくご質問のような状況では、爆薬にも影響があると考えるのが無難ではないかと想像しますが、燃焼のメカニズムがわからないのでどのような影響があるかは私には判りません。
SUDO
- SUDO様、御回答有難うございます。
気室については、海軍水雷史の612ページに、航空魚雷に関して「空気式の場合は孔から空気が抜けるだけだが、酸素魚雷の場合孔がだんだん大きくなって爆発する」とあったので単純に安全と書いてしまったのですが、艦載用魚雷の気室は違うのでしょうか。
それと、便乗質問で大変心苦しいのですが、九七式爆薬が用いられ始めてからもやはり魚雷の誘爆の可能性は高かったのでしょうか。戦史に関しては特に疎く、ご教示頂ければ大変有難いのですが…
摂津
- 再び、ピント外れのよーな気もしますが・・・
⇒九七式爆薬は、ジャパンオリジナルブレンドの?炸薬で・・・
ある程度、鈍感で、機銃弾を受けても燃焼するだけで、爆発はしない。
⇒さて、酸素魚雷。勿論、被弾時の危険性(酸素充填による)は高いと推察される。
⇒さてさて、艦船用は、この酸素魚雷を装備しているとして・・・
⇒⇒航空魚雷は、酸素式だったのだろうか?
→航空魚雷ならば、機銃弾による被害は、予想される・・・。機密保持上からも、その重量からも?通常魚雷を装備していたのかな?・・・とか?
→艦船用ならば、機銃での被弾は想定外であり・・・爆発を伴う武器での被害と、誘爆による損害線引きは、無意味かな?・・・と?
→図面を見れば、「第二空気室」「第一空気室」と、酸素防諜上から「酸素室」とは記していない事が、さらに、読解を難しくしている?・・・とか?
sinn
- ↑申し訳ありませんが、おっしゃりたい事を簡潔に書いて戴けませんか?
・・・
- 申し訳ないです、文才ありません・・・。
>4・・・九七式爆薬が用いられ始めてからもやはり魚雷の誘爆の可能性は・・・
→九七式爆薬の特性としては、(機銃弾による)誘爆の可能性は(それ以前より)少ない。
>4・・・航空魚雷に関して・・・・艦載用魚雷の気室は違うのでしょうか。
→艦載用(洋上艦)魚雷は間違い無く、酸素魚雷だろうけど、航空魚雷は異なるのではないか?・・・と、私の疑問があります。
そして、最初に戻って、>当時の海軍では酸素気室の危険性・・
については、推進初期の危険認識はあったが、被弾時の危険認識は無かったのではないか?・・・と私は推察しています・・・。
いかがでしょう?(汗)
sinn
- >5、7
酸素式が若干生産されていたり末期にロケット魚雷が試作されたりしているようですが
航空魚雷は基本的に空気式の91式魚雷(改2、改3及び改5)が用いられているようですね。
酸素魚雷の94式は昭和14年の時点で約170本あったようですが「使用不可」だそうです。
酸素式が航空魚雷に不適な理由としては、前述の気室の問題や取り扱いが大変である(基地に酸素発生器を設けなければならない、油気塵埃を嫌う、機構が複雑であるなど)、大射程、無気泡は航空魚雷には大きな利点ではないなどが挙げられています。
(重量に関しては、94式2型と91式改3では炸薬量を除けばほとんど差はないようです。)
機銃については、当時の人の回想録を読んでいると、機銃掃射を受けたいう話がよく出てきます。
昭和17年には魚雷頭部に各種機銃弾を打ち込む実験がされており、他にも発射管の動力を空気式にする際、機銃掃射に対する脆弱性が反対意見として挙げられていたりしているそうで、全くの想定外ではないと思うのですが…
ただ、気室は厚さ13.7oの最高級のNi-Cr鋼製で
全装気した状態で直径15pの鉄棒を10mの高さから落としても凹むだけで破壊しないそうです。
更に発射管匙は5o普通鋼板製なので、50口径程度の機銃掃射なら撃角次第では耐えられるかもしれません。
(発射管匙の上に10o防循鋼板を装備すれば撃角30度以上の時は各種機銃弾は貫通しないそうです)
ただ、大口径機銃や砲弾の直撃、大規模な弾片被害には耐えられるとは思いがたく、私としてはこのあたりが疑問なのです。
不慣れなので読みにくい文章だと思いますが、どうかよろしく御願いします。
摂津
- >8
いやあ〜深いです。勉強になります。さて・・
>・・発射管の動力を空気式にする・・・・
→発射管の動力なんて、全く分かりません(涙)
>・・大口径機銃や砲弾の直撃、大規模な弾片被害には耐えられるとは思いがたく・・・
→全くそう思います。ただ・・・私がすぐ考えたのは、艦隊戦の中での、魚雷戦を想定すれば、砲弾の直撃、大規模な弾片被害はアリですが、大口径機銃を受ける局面は、超接近戦くらいでしょうか?・・・。そして(当然のように?)機銃掃射を受ける戦況下で、発射管を撤去、あるいは魚雷搭載を減らしたりするのは、その危険性に、有効な対策は無いのではなかろうか?・・・とか思った訳です。
(勿論、上記は重量軽減の意が大きいでしょうケド)
ひるがえって今思えば、酸素気室の危険性の認識は、各種炸薬と同程度だったかな?とも思います。
sinn
- 気室の問題ですが、実戦で魚雷を抱えた航空機が戦闘機に襲われて搭載魚雷の爆発で撃墜される例が実際に起きています。ただし、装薬が爆発したのだとしたら、100m程度の距離で射撃した戦闘機も無事ではすまないでしょう(燃料の爆発映像やV1迎撃戦を見る限り、魚雷弾頭の爆発はちょっと凄まじい事になるでしょう)
幾つかの記述を見る限りにおいては、これらの多くは気室の破裂によるものと個人的には想像します。
また酸素魚雷と空気魚雷で穴があいた後の状態が変わるというのも変な話です。91式と94式は装気圧が異なるから危険性が違うだけでは?(及び漏れるものが違う事による二次被害の差)
なお、砲弾命中による被害ですが、艦艇の場合、気室が破裂しても艦の生存に直結するような事態にはならない事から、被弾しやすい機銃への対処をしただけの事だと考えます。
そして装薬の燃焼に果たして飛散する酸素がどのような影響を齎すのでしょうか、砲弾の直撃で魚雷が壊れるのだとしたら、気室の酸素は飛散するのでは?また火薬は酸化剤を元々持ってるわけですから、果たして外部から新たに酸素を与えたとしても影響はあるのでしょうか?
SUDO
- 多くの御回答、有難うございます。
確かに、よく考えて見れば酸素が噴き出しても炸薬の燃焼には大きな影響はなさそうですね。
93式魚雷の戦前の事故で、魚雷の燃料が噴出する酸素で引火して大きな炎をあげたと言う話があったので、穏やかに燃えている爆薬に酸素が触れたらそこで爆発するのではないかと思ってしまったのですが、盛大に酸素が噴き出したところで薬片を吹き飛ばすくらいで済みそうです。(火災は若干酷くなるかも知れませんが)
どうやら単に私が酸素を過大に危険視していただけのようですね。お手を煩わせてしまい、大変失礼しました。
>発射管の動力なんて、全く分かりません(涙)
えー、今回資料をパラパラめくっていたら丁度それの話が目に止まっただけです。私だって知りませんでした(おい)
>実戦で魚雷を抱えた航空機が戦闘機に襲われて搭載魚雷の爆発で撃墜される例が実際に起きています。
それは初めて知りました。使っている資料がほとんど「海軍水雷史」だけで、しかもその中のそれらしい部分を読むだけなので、知識が偏っていたようです。
やはり、もっと勉強が必要ですね。失礼しました。
多くの御回答、本当に有難うございました。また質問させていただくと思いますが、そのときもどうかよろしく御願いします。
摂津