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米国戦艦ってメイン級以降30B主砲になってますよね。それではそれより前のインディアナ級や初代アイオワ級の33B主砲はそれとほぼ同時期の英国ロイヤルサブリン級の30B主砲より性能が劣るのでしょうか?またインディアナなどが搭載していた20B副砲はののちの準ド級戦艦の中間砲とは別物なのでしょうか?長いですが、御教授願います。 見習い4等兵 |
- まず主砲に関して混乱されてるようなのでとりあえず整理してみます。
12in=30.48cm 13in=33.02cm 13.5in=34.29cm
この数字に口径長をかけた数字が砲身長になります。
英国
12in25.25口径マークIII〜Vw
コロッサス級1886〜コリンウッド1887
↓
13.5in30口径マークI〜IV
ロドネー級1888〜ロイヤルソヴェリン級1894
↓
12in35.5口径マーク[
マジェスティック級1895〜カノーパス級1902
↓
12in40口径マーク\
フォーミダブル級1901〜キングエドワードVII級1907
↓
12in45口径マークX
ロードネルソン級1908 ドレッドノート1906〜
ベレロフォン級1909
米国
12in35口径マーク1&2
テキサス1895 アイオワ1897
↓
13in35口径マーク1
インディアナ級1895 キアサ−ジ級1900〜
イリノイ級1901
↓
12in40口径マーク3&4
メイン級1902〜ヴァージニア級1908
↓
12in45口径マーク5&6
コネチカット級1906〜フロリダ級1911
英米両国ともまず初期の12inから13or13.5inに増大させ、威力の増大を図っています。
ただその次に再び12inに戻しています。これが御質問の点かと思われます。ここで口径長を見て下さい、両方とも約5口径長くなっています。一般に砲身長が伸びると砲弾のスピードが増大します。実はこの時、コルダイトと言う新装薬が開発され、装薬が軽量かつ強力となったため効率的な強化が可能となったのです。結果的に新12in砲は旧13&13.5in砲を凌ぐ貫徹力と射程距離を獲得しました。
御質問の8in砲ですが仰る通り、別物です。BB1インディアナ級、BB4アイオワ、BB5キアサ−ジ級が8in35口径マーク3&4&5。
BB13ヴァージニア級、BB18コネチカット級、BB23ミシシッピ級が8in45口径マーク6です。このうちキアサ−ジ級とヴァージニア級は主砲塔の上に中間砲塔を載せると言う他に例を見ない「二階建て砲塔」を装備していました。
上記の殆どの内容はWarships1と言うホームページで確認できます。アドレスはhttp://www.warships1.com/default.htmです。
戦艦乞食
- ありがとうございました。小口径の方が威力が強かった、ということですね。
見習い4等兵
- 時代とか時期も見てもらえると宜しいのですが
近距離で殴りあう場合は、砲の威力(貫徹力)は砲弾の初速に大きく影響します。
重たい砲弾を低速で打ち出すよりは、軽くても高速で打ち出すほうが威力が大きくなります。
当時の大砲の製造技術や、火薬の性能から、高速で打ち出すことが困難だったので12インチから13?13.5インチへと砲弾を大きくすることで威力を向上させたのですが。
大きな大砲は重たく(13インチ級を装備した戦艦は重たい大砲のせいで色々不都合を抱えています)
また砲弾も装薬も重量が大きくなり、当時のシステムでは装填等にも不都合が大きく射撃速度も宜しくなかったのです。
そこで新たな火薬の登場や、軽量で強靭な大砲製造技術の登場によって、高速砲弾を打ち出すことで威力を稼ぎつつ全般的に軽量化したのが新しい世代の12インチ砲だったのです。
これと平行して射撃技術や観測装置も進歩も進んでいます。結果的にこの時代は戦闘距離もどんどん伸びていきました。
そこで砲弾の速度を上げるために砲身を伸ばしていくのですが(射程距離と威力の双方を稼げる)技術的に45?50口径程度を超えると射撃精度が低下してしまうという問題につきあたります。
また戦闘距離の延伸は軽量高速砲弾では遠距離では威力が大きく落ちるという問題も露呈し、各国はこの後は大口径化で威力や射程を稼ぐ方向に向かいました。
国によってベースとなる技術や発想が異なるのですが、基本的に威力を稼ぐ方法は色々あったという事なのです。
SUDO