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昭和17年7月31日キスカ島で海軍輸送船鹿野丸は浮上してきた米潜GRUNION SS216に8cm砲弾を命中させ、これを撃沈したとされるのですが(木俣滋郎 潜水艦攻撃 光人社NF文庫 2000ほか)、8cm砲弾は潜水艦の水面下の耐圧船殻を貫通できるのでしょうか。砲は41式(安式40口径砲と同型)、射距離は400mとあります。 IWA |
- (補足) 質問者です。8cm砲弾の命中一発で潜水艦が沈むだろうかとアメリカ人に聞かれたものです。1944.12.13 に 潮の12.7cm砲弾が射距離 2,700m で撃って USS320 BERGALL の前部発射管室を貫通させたという例はあるようです。
IWA
- 76mm40口径の通常弾なら同規模の対戦車砲の威力から考えると潜水艦をぶち抜く事は可能でしょう。
何処に命中したのか、また被弾状況が不明なので断言は出来ませんが。
潜水艦は予備浮力が小さく、船体が小さな水密ブロックに区分けされているとは言えないので、耐圧殻を抜かれたらかなり危険なのではないかと思います。また魚雷に誘爆したのかもしれません。
よって、可能性としては比例できないと思います。
でも一発で行くかなぁ・・・うーむ
SUDO
- どうやら砲弾は司令塔に命中したようですね。
海面下ぎりぎりの部分なら何とか貫通できたのでしょう。
http://www.aa.cyberhome.ne.jp/~museum/19420915shikano/shikano.htm
http://www.aa.cyberhome.ne.jp/~museum/19420915shikano/2501shikano.htm
ルージュ
- 鹿野丸の証言によれば命中個所は司令塔付近(しかも水中)ですね。石崎の艦長もこれを
証言してますが、司令塔付近への命中では1発で沈むとは考え難いですね(もちろん可能性は
否定できませんが。
問題なのはこの報告があるにも関わらず、戦後JANACによって詳細な調査がなされた際に、
「グルニオンの喪失要因は不明」とされたことでしょう。アメリカでは現在でも喪失要因不明と
書かれますが、時折グルニオンの喪失要因は7/31-8月初頭の間に恐らく爆雷攻撃が行われた
事による、と書かれる場合があります。これだけ徹底的に無視される、というのはそれだけ
鹿野丸の戦果が疑わしいという事なのでは無いでしょうか。
大塚好古
- 我が海軍の試験結果では8cm通常弾の威力として、12oDSに対し、射距離3500mにて600o×550oの破口を生じさせる程度のものであったようです。どの位まで効果があるかは試験結果が無いので何とも言えませんが、他の口径の試験結果などから推測するに40o以上は厳しい感じです。
複殻はもちろんとして、単殻式でも上構付近だとタンクかなんかを壊す位ではないでしょうか?
tackow
- >2.
愛のないツッコミ。
SUDOさん、「比例」ですか?
勝井
- >6
おおう、「否定」ですね
SUDO
- 皆さん ありがとうございました。そのように返事を書きました。
もともとは下記のBBSに鹿野丸のデッキウインチの配線図−キスカ島で鹵獲された−を持っているという書きこみがあって、それに鹿野丸とグラニオン号の関わりをリプライに書いたところ、この話はアメリカでは未公認なようで、グラニオン号の関係者からこの質問が来たものです。
http://www.j-aircraft.org/bbs/jship_config.pl?read=5472
丸エキストラ 2001年7月号の鹿野丸記事の翻訳を添えました。
IWA