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初投稿です。素人に毛の生えたような者ですが、よろしくご教授下さい。 エセックス級空母には、それまでの戦時教訓が取り入れられた設計がなされているとのことですが、具体的にはどのような、特に防御面での特徴があるのでしょうか? 同じような被弾を受けながら、エンタープライズは撃沈寸前。かたやエセックス級は戦闘行動可能って。両者の違い等も入れて説明していただけるとありがたいです。 らいち |
- 反対では?
エンタープライズは平気でもエセックス級はあわや沈没って感じですが?
彼女の起工時期を見れば理解可能かと思いますが、戦訓対策は設計としては入ってないでしょう。
SUDO
- エセックス級の木製飛行甲板は、特攻機あいてには良かった、
という文を読んだことがあります。
でももちろん、戦闘行動は不能となりました。ただ復帰が楽ということと、
船体へおよぶダメージが少なかったのです。
(爆発のエネルギーが上方向に拡散するため)
ダッシュマックス
- エセックス級はヨークタウン級の拡大改良型的な艦で、
格納庫甲板に3inの装甲板を張ったほか、サイド・エレベーターの採用、艦橋前後に背負い式に連装高角砲を配置して両舷に射撃可能としたなどでしょうか。
これらは、SUDOさんがおっしゃっているように戦時教訓によるものではないはずです。開戦前の設計ですから。
波タカシ
- エセックス級は大戦中の後期建造艦(ミディアム/ロングハル)以前の艦は戦訓は特に入ってません。
また後期建造艦にしても防御力の向上は特に行っておらず、エセックス級の対爆撃防御力は、
1940年に26500トンに計画排水量が増大した際に格納庫甲板への装甲追加が要求された事が
要因だと言えるでしょう。実際にヨークタウン級であれば、戦争後半における日本の500kg爆弾に
よる急降下爆撃に耐えたかどうかは怪しいものがありますが、実戦では日本軍の爆撃によって
装甲甲板下に損傷を受けたエセックス級は存在せず、これは爆撃を受けても行動能力を
維持できるという意味で有効なものでありました。
なお、日本の書籍だと何故か触れないのですが、エンタープライズは1943年の改装で戦訓を
取り入れた改装を行い、満載排水量が32,000tに達する大型空母となっています。特にミッドウェイや
サンタクルーズ海戦で同型艦が魚雷攻撃によって機関部を全損する被害を負った事に対する
対策工事も行われてますので、対爆撃防御力ではエセックス級に劣るものの、水中防御は
より良好な物を持っていると言っても良い状況にありました。その後エンタープライズが
魚雷による被害を受けたことが無いので直接比較は出来ませんが、エセックス級が日本の
航空魚雷によってそれなりの損害を受けていたことを考えれば、より水中防御の優れた
エンタープライズは、エセックス級よりも魚雷に対しては抗堪性に秀でていた、と言っても
良いかもしれません。
大塚好古