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ここでいいのか、迷ったのですが。 タイタニックが進水式以後、英海軍の介入により、様々な改造等を行われた(例 えば、救命ボートへの収容者数が、乗船者よりも少なくなった)、あの悲劇を生ん だ処女航海は、英海軍の秘密の試験航海だった、というのは、本当の話なのでしょ うか。私としては、信憑性の無いいわゆるトンデモ話だと思うのですが、友人は、 これは大英博物館によって派遣された歴史家チームが確認したことで間違い無いと 譲りません。私自身も調べたのですが、小さな雑誌記事くらいしか見つけられず、 どうにも真偽がはっきりしません。友人によると、タイタニック号は戦時には高速 兵員輸送船か、巡洋艦に改装される予定だったようです。これは、本当なのでしょ うか。どうか、よろしくお願いします。 山家 |
- そこまではいいませんが、
豪華客船の徴用てのはよくあることです。
かのQEII号もフォークランド紛争時、兵員輸送にあたってます。
勝井
- 時代や国籍によっても異なりますが
大型豪華客船というものは商業的には中々難しい物がありまして
色々な形で政府援助を受けることが有ります
また、有事には徴用する事を前提として融資を受けることも有ります
タイタニックがそのような条件の元建造されたのか
調べていないので何ともいえませんが
WW1でもWW2でも大型豪華客船は徴用されていますし
彼女の姉妹艦も徴用されたと記憶していますので
徴用される事は確実だったでしょう
また巡洋艦といっても、仮装巡洋艦になら大砲乗せるだけで成立します
これも特にWW1までは良く見られた運用でした
まあ、彼女のような大型船の場合は仮装巡洋艦にするよりは輸送船船舶として用いる方が有用だと思いますが
これは状況によっても異なるでしょうから何ともいえません
SUDO
- すくなくても、日本語に翻訳された著作では、
ホワイトスターラインのオリンピック級よりは、
ライバル社キュナードのモーレタリア級への
英海軍からの蒸気タービン技術の供与などの
肩入れを記述してあることが多いようです。
これは、米国ユダヤ資本の傘下に入った、
ホワイトスターラインが戦時中に保有船舶
提供を行うかどうか英政府が不安をもった
ためで、モーレタニア級には特設巡洋艦
として行動時の防御力を維持するために、
オリンピック級にはない従通隔壁や水密
甲板をそなえ機関室外側に石炭庫を配置
したことからタイタニックと同様の事故
を起こしても沈没しなかった可能性が高い
と推測する向きもあるようです。
(この防御力もルシタニア雷撃時には役に
立たなかったようですが。)
この記事から推測すると戦時徴用および、
それに備えた海軍関与による設計は、
モーレタニア級のほうがより大きかった
と言い得るでしょう。
(船形技術も供与したため蒸気タービンと
相まって26ノットの高速を発揮と記憶)
なお、ホワイトスターラインの親会社である
米国モルガン財閥は英国に好意的で、第一次
大戦時にはタイタニックの姉妹船オリンピック
は輸送船として、ブリタニックは病院船として
徴用されました。
前者は、Uボートを衝撃で撃沈する戦果をあげ
大戦を生き延びましたが、後者は触雷沈没し、
一度も客船として使用されぬまま短い一生
を終えました。
つまり英国政府の心配は杞憂におわった
わけです。
SAW
- ルシタニアのほうが先にブルーリボンを取って
ますので、モーレタニアと同年の建造のようですが、
ル号の方が先に就役しているかもしれません。
また、水密甲板等の防水構造に関しては文献を読みかえした
ところ記述をみつけましたが、特設巡洋艦に関しては
みつからず記憶モードであると認識下さい。
SAW
- 救命ボートの件ですが。
減った理由は、デザイン上の問題です。
せっかくの優美な船が、ゴチャゴチャとつけられた救命ボートで台無しになってしまう。
そんな理由から、ただでさえ少なかった救命ボートの数が、さらに減ってしまいました。
軍部の介入があったとしたら、実用の観点から、むしろ救命ボートの数を増やすのが普通でしょう。
この話、山家さんの推測通り、どうもトンデモ系のようですね。
ツカドン
- タイタニック事故後に、英国商船は救命ボートを増備しているそうですし、タイタニックの同型船ブリタニックも救命ボートを増備した姿で病院船となった絵画が残されているようなので、救命ボートの減少を海軍が画策した理由に合理性がないように思われます。
又、「大英博物館歴史家チーム」が、姉妹船オリンピックやブリタニックの状況や、政府や海軍より建造費やタービン技術のみならず、運航費まで補助を受けていた、ルシタニア、モーレタニアに言及していないのも不思議に感じます。
仮に海軍からの「改造要求」および「秘密の試験航海」が事実としたら、同時期の
英国籍の大型船舶すべてに「改造要求」および「秘密の試験航海」を行っており、
その度合いはルシタニア、モーレタニア号のほうが高かったでろうと思われます。
SAW
- ルシタニアの竣工の方がモーレタニアより2ヶ月ちょっと早いようです。
あと本題に追加するなら事前に竣工したルシタニア級と同じような、縦通隔壁や水密甲板が後から建造されたオリンピック級(おわかりと思いますが、タイタニックは2番船)になかったのも「海軍の介入」を疑わせるものと思われます。
SAW
- そういえば、ブリタニック号って、引き揚げを考えていた団体が居たと思いますが、どうなったのでしょう?
Take
- 元々タイタニックの救命ボートの数も当時の基準では十分だったという話だった筈で
減らされた訳ではなく設計段階から乗船者数には足りなかったのでは?
これは他の客船でも同様でしょう。
それに巡洋艦や高速輸送船に改装する予定ならホワイトスターの従来の方針通り
経済性重視で建造しないでしょう。
客船とはいえあの規模の船を戦時に悠長に改装するぐらいなら最初から高速性能を
要求していると思いますし、実際に政府の援助化にあった
キュナードの客船はSAWさんが仰られた様に長らくブルーリボンを保持する
モーレタニア級を建造しています。
ルージュ
- >9
補足です。
タイタニック沈没まで、これら海難に対しての規制が基本的に無かったことに注意してください。ですから、現在のように最大乗客数+余裕 分の救命胴衣なり、救命艇を元から準備していません。
そして、後から救命艇をさらに減らしたわけです。これは、救命艇の配置は最上部(上甲板→遊歩甲板、短艇甲板)ですので、一等船客らの社交場や日光浴をする部分と重複しますね。しかも、船体自体の外郭線を潰してしまいます。
よって、デザイン上の問題と、上等客への配慮から、救命艇が更に減らされた、と言われています。救命胴衣数には、三等客や下級船員の分はカウント外のはずです。
能都
- 皆様、詳しい回答をどうもありがとうございました。
山家
- 規制がなかったというよりは、当時の船舶の急激な
大型化に対応できなかった。あるいは想定に甘さ
があったという方が適切でしょうか。
当時、タイタニックに適応した救命ボート関係
の法律は、1894年に制定されたもので同船は総トン数
4万トンを越えるにもかかわらず、「1万トン以上
の船舶には救命ボートは16隻」というものしか
ありませんでした。
同船にはおりたたみ式を含めて同法を越える数の
ボートが搭載されていました。
また、船舶の不沈性の向上により、救助船へ
数往復かけて移乗するだけの数のボートだけ
あればいいという思想が当時あったようです。
以下記憶カキコですがタイタニック事故以前
の大西洋航路の死者数は、○十年という長期
スパンでも○人程度(一桁台)までへっており
それ以前の○百人台よりからの大幅改善で
関係者のあいだに根拠のない「安全神話」が
あったという説も聞いたことがあります。
SAW
- 補足
タイタニックの20隻のボート定員は最大搭載人員の33%ほど、
実際の搭載人員の半分をやや越える程度だったそうです。
同じく救命衣は3650で最大搭載人員数を越えていたそうです。
ルシタニア級に関しては「戦争の時には、その甲板
に武器を装備して政府に提供する」という条件で政府
の援助を受けたという文章を見つけました。
なお、大西洋航路維持のローテション上必要な隻数は3
隻でしたが、(オリンピック級の数も3隻なのは偶然では
ない)政府援助は2隻のみでしたのでキュナード
は、やや低速のアキタニアを建造しました。
タ号のスミス船長は海軍予備中佐で、
SAW
- 切れました。
タイタニックのスミス船長は海軍予備中佐で、
ボーア戦争の時に輸送船の船長として勤務し
て勲章をもらっているそうです。
SAW
- ところで、もしタイタニックが沈没しなかったとしてWW2でタイタニック号を空母に改装したらどうなるんでしょうか?
#完全に火葬戦記の世界だな。
モーグリ
- >15
すでに述べられているように連合国にあっては、タイタニックの姉妹船や、それに匹敵する豪華客船は、兵員輸送船や病院船として使用されていたわけで、タイタニックもそういう任務に就くことになったでしょう。
(N)
- >15
ドイツには4万t級の客船改装空母エウロパの計画が存在しますし、
日本は2万5千t級の飛鷹・隼鷹という実例があります。
敢えて改装するなら彼女らに似た外見・性能になるでしょう。
勿論英国風の味付けはされますし、大きさの分搭載量も変わりますが。
勝井
- 第二次大戦前にリタイアしてしまった可能性に70%。
オリンピックやルシタニアも引退してるし。
オ号は灯台船にぶつかったせいもあるけど。
SAW
- おっとモーレタニアですな。
SAW
- >タイタニックが沈没しなかったら
ホワイトスター・ラインは1934年にキュナードと合併します。
この合併はキュナードの新造客船への政府の補助金の条件だったと思いますので
この新造船の就役と入れ替わりに引退したのではないでしょうか。
何しろ第二次大戦まで生き残ったとしても船齢30年近くになるお婆さんですから。
>タイタニック号を空母に改装
船内構造を見ると全長の60%以上が機関室でレシプロ機関は中甲板の高さまで
達していますね。
そのままだと搭載機やその燃料、弾薬は中甲板から上に置く羽目になりますので
大してスペースがありませんね。その上速力20ノット程度ですか。
機関を換装するとなると・・・巡洋艦1隻分かそれ以上の機関がこれに取られます。
ついでに大型艦用ドック一つが長期間占有されるとなると流石に二の足を踏むのでは?
ルージュ
- イタリアの空母<アキラ>並に改造しないと無理ですか。
モーグリ
- >イタリアの空母<アキラ>並に改造しないと無理ですか
多分新規建造の方が楽かと(汗)
改装するにしても水防区画は無いに等しいですし石炭焚きのボイラーに
レシプロ機関+直結タービンですから機関関係は全部交換でしょう。
あの乾弦の高い船に格納庫を押し込んだとしても何機入るのやら・・・。
それに只でさえ運用費の高い大型客船ですしここまで古いと第二次大戦の頃まで
残っていても運行されずに港に係留放置されているのが関の山でしょうね。
ルージュ
- オリンピックは途中で、重油専焼に改造されているのでタイタニックも同じような改造を受ければ多少のスペースは開くでしょうが、機関のほうはルージュさんが言われるように両舷の蒸気レシプロ機関の余剰蒸気で中央の低圧直結タービンを回すという(同船は3軸)過度期のメカなので燃費等でかなりのハンディになるでしょうね。
船体の材質も現代レベルから見ればかなり脆弱なものだったのも戦闘行動に関して不安材料です。
以下「妄想」(笑)
第二次大戦までに引退70%
第二次大戦で兵員輸送船として使用20%
偽装空母に改造する10%(実際に英国は作ったらしいですね。)
SAW
- うーん。ルージュさんが言われるように係留放置もありかな。
ホテルシップにするには大きすぎるかな。
でも勝つためにはなんでもする英国ですから、ダンケルク撤退に巨大はしけとして投入とか、敵軍港入り口に自沈とか火葬戦記顔負けの使い方をしたかも。(笑)
SAW
- >勝つためにはなんでもする英国ですから
戦艦センチュリオンと同じ様にノルマンディーで防波堤になるという選択肢も
ありますね。
何れにしても普通に使うには一寸古すぎると思います(汗)
ルージュ