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夜間の米軍の対艦レーダー射撃の場合、弾着観測は行なわれていましたか。 レーダー照準といっても誤差が生じたのでは?、遠弾や近弾の観測は行なわず、 レーダーのみでつるべ打ちをしたんでしょうか?それだからこそのレーダー射撃 という気もしますが・・。その場合昼間も夜間も命中精度の差は生じないと考え てよろしいでしょうか? 酸素 |
- Norman Friedman,”Naval Radar”(Conway)と言う本を見ると、ごく初期の射撃指揮レーダーMk3とかMk4でも、着弾の水柱を捉えることが出来たようです。
Mk3の場合、16インチ砲の水柱を2万ヤードで探知出来たとか。
だからレーダーで弾着観測も行っていたのではないでしょうか。
便利少尉
- この場合の弾着観測とは、(我が海軍における、多分敵国においても同様であったのでしょうが)一般的な艦砲射撃における弾着観測とは意味が違い、相当に大雑把なものであったと考えられます。
当時のレーダーでも、条件次第によっては弾着を捉える事が出来たかも知れませんが(我が海軍の二二号?でも観測できたようです)。それを用いたからといって、命中率にどの程度反映させる事ができるのかは検討の余地があるのではないでしょうか?従って「レーダーのみでつるべ打ち」が実情に近いのではないかと思います。
tackow
- 弾着観測のお話が出ましたので艦船には関係有りませんが、以前からの疑問を便乗質問させて頂きます。
ニューギニアのフィンシハーフェン(ママ)の会戦を書いたある戦記に、「弾着は正確だった。グライダーで弾着を指示しているらしいということだった。」とあります。伝聞推定で書かれていますが、そんな事が本当に有ったのでしょうか?
roht
- 陸戦の方の件ですが、ルイ・アレンの「ビルマ 遠い戦場」のなかに、航空機から対砲兵戦の目標を指示するイギリス兵が出てきますね。
アメリカの方についても、当時の日本軍人の回想にはよく出てきますから存在したんでしょう。
他に詳しい方が居そうですが。
第一総軍
- >4
rohtさんが聞きたいのは観測機の有無ではなくて
観測機にグライダーを使ったのか?だと思いますが・・・
ちなみに観測機を使うのは極普通のことで
米陸軍は各種の軽飛行機を多数この任務に投入していました
なお、グライダーを使ったとは思いがたいのですが>自由な滞空は難しそう
軽飛行機転用の観測機ですと砲撃食らってる側からしたらエンジン音は聞こえないかもしれず
また、色々なデザインのが存在しますから、グライダーだと思い込むことも有ったのかもしれません
SUDO
- 回答をしていただきまして、ありがとうございました。
質問の最後の部分に関しては勘違いをしていたようです。
昼間射撃の場合は光学式の測距儀で計測し、弾着修正をしていたと考える
のが妥当という事ですね。
酸素
- 昼間の砲戦においても、レーダーを測距儀の替わりに使っていたと思いますよ。
tackow
- 第一総軍さま、SUDOさま、有難うございました。
そう言えば、私の子供時代は飛行機、セスナ機でさえ飛んでいるとすぐに気がつきましたが、最近はジャンボ機が飛んでいてもほとんどわかりません。町が五月蝿くなった為だったのでしょうね、気が付きませんでした、納得出来ました、有難うございました。また宜しくお願い致します。
roht
- tackow様
表現がまぎらわしくてすみません。
昼間砲戦の場合レーダー照準で射撃し、測距儀で計測し弾着修正を行なっていた
のでは、という事で書き込みました。
それとも、昼間の対艦射撃でもレーダーのみだったのでしょうか。
酸素
- 流れとしては、レーダーによる測距で諸元を求め、射撃し。弾着は観測鏡(双眼鏡)によって確認し、修正したのではないでしょうか?
但し、バックアップとして、測距儀で測距を行っていた可能性も否定できませんが。
tackow
- マサチューセッツがカサブランカでジャンバールと殴り合った時にはMk3GFCRと光学測距儀を
併用して射撃指揮を行っていますね。
大塚好古
- サマール沖の矢矧の報告を見る限りでは
電探で弾着観測もしていたような印象を受けます(ジョンストンの砲撃)
状況によっては出来たしやったと思います
ただ、その条件はどの程度だったのかとなると難しそうです
恐らく単艦で、肉眼も併用できる条件でなら電探主体の弾着観測も成立するのではないかと考えますが
SUDO
- 矢矧の戦訓からは、適当に打っていた、という印象があるのですが。「電探盲従射」「撃脅威は小さい」とありますし。
tackow
- 敵駆逐艦は電探盲従射撃を実施しあるものの如し
(中略)
初弾近約300 第二弾以降は殆ど100以内の遠近となり
本艦避弾運動実施するも 敵弾着の追随極めて良好
避弾運動の効果激減せる如く感ず
以降
tackowさんが述べるように脅威は少ないと論じてますが
精度が射撃距離に比して良好で、避弾運動に追従してきた点を評価しています
で、気になったのは、初弾と、それ以降なんです
弾着観測をしていなかった場合
電探の観測精度が戦闘中に向上でもしない限り
最後まで300m程度のズレを出しつづけたでしょう
ところが矢矧が言うには第二弾以降は遠近100に収まったというのです
弾着観測があったのか、もしくは何らかの修正が入ったのではないかと想像します
それは肉眼で見て「なんか近弾みたいだー」「じゃあ電探に+200すっか?」だったのかもしれませんが・・・
SUDO
- あぁ、寝ぼけながら書いたら、なんか変ですね「電探盲従射撃」「脅威は小さい」です。
射距離に比べて精度が良好なのは、レーダーで測距したからでしょう。
で、何故、「適当に打ってる」と感じたかですが、「砲台毎の独立打ち方」と判断している点です。
ここであげられている戦訓での射距離は一万m以内ですから、精々10秒程度で着弾するわけです。となると、砲台毎に打った場合、よほど上手く射撃を管理しないと、どの砲が打った弾が何時着弾するのか。という事を把握出来ないと考えられます。特に、あの様な戦いであれば、なおさらではないでしょうか。
もし、有効に着弾を観測できるのであれば、一斉打方で射撃を実施した方が有利だと思います。
あと、5インチ砲弾の水柱を当時のレーダーで正確に確認できたか・・無理じゃないのかなあ。やはり、修正は肉眼によるもの。と考えるのが妥当と思うのですが。
レーダーで弾着を確認して、それを修正出来るのだったら、あの海戦(に限らないけども)における我が艦艇の損害はもっと大きかったと思うんですが・・・そう思いませんか?
tackow
- そうなんですよね
でも、何か戦前の海軍の砲撃演習の結果とか見ると
肉眼で5インチ砲の水柱の正確なところって判ったんでしょうかね?
近弾と夾叉の見分けがつかなかったとか良くあるじゃないですか
もしかすると電探で見えてるなら、それは修正できたのかなと
それと、たぶん最初の射撃結果で修正して、あとは観測してないと思うんですよ
斉射してないんだから射撃ごとの観測と修正は事実上無理だと思いますし、やってないでしょう
でも、一発目と以降の間に一回修正は入ったんじゃないかなと
そして、その修正に用いた弾着観測は、肉眼だったのか、それとも電探だったのか、判んないんじゃないかと・・・
SUDO