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今回の不審船(工作船)との戦闘で巡視船「あまみ」が被弾していました がそもそも海上保安庁の巡視船の装甲はどの程度の攻撃に耐えられる ことを目的としているのでしょうか? 今回の戦闘では不審船からは自動小銃や13mm機銃などによる銃撃 があったそうなので気になりまして。 トラバント |
- もともと巡視船は海上における警備救難業務が本来の任務ですので重火器(機関銃以上)による攻撃は想定外だと思います。
たぶん防弾設備の整っている区画が携帯火器(自動小銃以下)の銃撃に耐えられれば御の字なのではないでしょうか?
人見 忍
- 早速の回答有り難うございます。
やっぱその程度の装甲ですか(大汗)。
下手すれば今回の攻撃で巡視船の乗員って死んでますよね(汗)
高速性能を求めれば装甲なんて「紙」に成らざるを得んのでしょうが
さら成る法改正でもーすこしマトモな船で仕事させてあげてほしい
ですね。
トラバント
- 99年の不審船以降、一部の巡視船に防弾構造化がほどこ
されたそうですが、高速特殊警備船のような新造船を
除けば精々、小銃弾に耐える程度と思われます。
あまみ が防弾構造化工事を受けているか
どうかはわかりません。
ただ防弾を意図したものかは判りませんが、
あまみ のブリッジ下部の前部外板は2重化されており
スペースドアーマー状になっています。
この部分には貫通孔が見られますが、塗料が剥げたのみ
で貫通していない個所も見られるようです。
SAW
- しかし…ガラス…どう考えても小銃弾対応ではないくさい。
拳銃弾(SMG)対応のクラスの低い防弾ガラスだね。あれ。
それ以前に空間装甲であろうが、一部でも「抜けちゃってる」のはいただけない。
ちょっと海上保安庁の設計能力を疑ってしまう。
ってゆか設計できないのが実情か(苦笑)。
sorya
- 逆に質問なのですが、一部の国しか保有していない巡洋艦のような大型艦はともかく、駆逐艦やフリゲートといった、世界の海軍で多く使われている戦闘艦で、13ミリ機銃が至近距離からでも貫通しないような装甲を、標準に装備しているフネがどれくらいあるのでしょうか。私が知る限り、日本の護衛艦や米軍の駆逐艦の艦橋や船体の外板はペラペラです。旧海軍でも、「装甲」というと、巡洋艦以上でなければ実施していなかったと記憶しています。
主計少佐
- どの程度の防護力か不明ですが、ペリー級やイージス艦は
ケブラーによるスプリンター防御を弾薬庫やレーダー区角
などに施しているようです。
あまみ は日本海配備でないのでポスト不審船対応でないの
かもしれません。
SAW
- ↑わかりました。しかしそうすると、たとえ米海軍のペリー級やイージス艦(アーレイ・バーク?)が今回同様の事態に望んだとしても、やはり艦橋(操舵室)やCIC部分周辺以外の船体などは、あの巡視船同様「蜂の巣」状態になってしまうという理解でよろしいですか?・・・ああ、勿論、「初めから問答無用で撃沈」とかいうことではなく、今回のように該当船の至近距離まで近づいて、臨検または立ち入り検査の準備をしていたら、ということです。
主計少佐
- ↑可能性はあると思います。
ただ、大型艦の場合は小火器の射程外から内火艇や
ヘリで人員送って臨検する方法で本艦の被害を
軽減できると思われます。
そういう状態で軍艦へ小銃等での攻撃があれば、
日本以外の国では5インチや3インチ砲を浴びせて
粉砕してしまう可能性が高いでしょう。
きりしま の船橋にはチタン製の防弾板がついていたそうです。
又、記者会見では あまみ の防御力が一番弱かったという
意味の発言が海保側からあったようです。
SAW
- さっき(7時)のニュースを見ると、ロケットまで使ってますね・・・命中していたら、最悪で沈没、良くても大破は避けられなかったでしょう。被害があの程度で済んで良かったと考えるべきかも知れません。
Take
- >>主計少佐氏
逆切れする前に自前で調べることです。
一般的な。要は世界クラスのマーケットに出ているパトロール船(30m 級)及びコル
ベット(50m+級)はその設計が古いものではない限りNATO-AP(パトロール艇)〜
Cal.50(コルベット)まで耐えられるよう設計がなされています。
ふつーそういうコンセンサス。
そうじゃなきゃ少なくとも「現代では売れん」よ(苦笑)
FRP艇ですらNATO-APに耐えるのが「普通」です。
ちなみに言うと、アメリカの湾岸警備艇は一時期、老朽化したパトロール艇の後継
に非常に悩んでいます。アメリカの材料では国産化できんとまあ、そういう問題で
す。
1903年代、米国のNaval 系ではCr-Mo 系の高強度材料を色々探した結果、AC/DQ
処理(Air-Cooled/Direct Quench:直接空冷熱処理) を施した材料が小口径弾に最
適であり、早急に手当てしなければならないという旨の報告書がいっぱい、それこ
そ腐るほど出てる訳ですが(www.ntis.govで調べること>>主計少佐氏) 、その背景
にあったのはU.S.Corast-Guard の軽警備艇の更新問題。より具体的には世界レベ
ルに並びうる防御力を持つパトロール船の建造問題だったわけです。
…って、一瞬思ったんだけど、この話って有名じゃないのかな?
少なくとも、わし等の中ではふつうの話なんだけど。
sorya
- タイコンディロガ級CGやOHペリー級FFGが一般公開された時、艦首の波よけ部分に小型火器の銃撃には耐えるとかの注意書き(もちろん英語)が書いてあったと記憶しています。その時は、艦首の波よけを盾に何と銃撃戦をやるのだろうかと思いました。
masaki ogasawara
- sorya様
ははーっ、恐れ入りました。
主計少佐
- なにやらその昔、ベトナム戦参加の歴戦フリゲート
が、弾痕付AKを公開したそうです。(横須賀だった
ような気が)
なんでも臨検しようとしたボートがAKを撃ってきた
ので小火器で沈黙させてしまったときの戦利品だった
とかいう話だったような覚えが。
SAW
- 恐れいらんでええ(^_^;)
構造用材料も年々進化しちょるって認識でおけです。
sorya
- sorya氏、いつもながら詳しい解説ありがとうございます。
ところで「1903年代」というのは間違いないのでしょう
か。(少し古過ぎるような気が)
それからNATO−APは7.62mmNATOのAPという
認識でよろしいのでしょうか。
SAW
- もひとつ便乗質問なのですが、口径50クラスのMGで撃たれた
という説があるようですが、このような銃で撃たれた場合、
あの程度の損害で済むものなのでしょうか。
SAW
- >>SAW氏
そんな古くはないよ、だって研究自体は開発のかなり前から始めるから。
要求が出てから研究するなんて、そんな修羅場的な研究はできんですよ。
何処の国だって。
少なくとも5年以上は先行して材料評価や研究を行わないとまともな開発は不可能
と言っていいです。ちなみにAC/DQ の話はつい最近(1,2年前)までウダウダとライ
センスくれーと言ってきてました。
>で.50'口径
写真を見る限りでは明らかに13mm系と分かるマークが付いてます。
ただし、今回に限って言えば被弾箇所的に言えば、小銃弾のそれより圧倒的に少な
いし、バイタルパートへの命中率も悪い。これがあの程度の損害で済んだ主な理由
だと思います。
もっと距離を取っていれば、13mm系の弾が当たっていたかどうかも怪しいですね。
トライ/バイポッド使ってなかったのかね。もしや手持ち?
sorya
- ご教示ありがとうございます。
13mmが多数命中しなかったのは僥倖といえましょう。
さすがに口径50級を「ランボー撃ち」は難しかろうと思いますので、あまりにも巡視船が接近しすぎていたために射界に入った部分が小さかった、あるいは、自船の構造物のかげに隠れて射撃できなかったのではと想像しています。
SAW
- >13mm機銃
本日(26日)のNHKニュースによると、船体に残った弾痕の内11〜13mm大のものは機関拳銃(Vz61?)によるものである可能性が高い、とのことです。
影十字
- >19 Vz61「スコーピオン」は .32 口径(8.1mm)の弱い弾を使いますから 13mm と間違えることはないと思いますが…。.45 口径(11.4mm)の MAC10 かグリースガンでも使ったのでしょうかね?!
ささき
- うーん。とりあえずわたしゃ勤め人なので、官庁の公式見解に対して異を唱えるこ
とはありませぬよ。
来年早々、海保のお釜の防護力向上の会合があり、どういうわけか呼ばれているわ
けですが、そのときはなんで拳銃弾に毛が生えたようなモンの防護のためにワザワ
ザわしらを呼ぶのかね?海保にゃ研究職もいるのにと小一時間ほど締め上げるネタ
が増えました(笑)
sorya
- >19&20
今日のわしの地元紙の記事では、弾痕の大きさと映像の発射音から、7.62mm&5.45mmのAK系ではないかとの推測が出ているようです(わしもそう思ってるクチ)。
不審船の使用銃についても情報や推測が錯綜してるようですね。
ところで、余計なツッコミなんですが、.32口径=7.65mmじゃなかったですか?(わざと一致させてないはず)
ブラック・タロン
- >19〜22 そのまた突っ込み−−−本当に拳銃弾なのか?
1.海保のあの船達は、とりあえず外洋を航海(外洋に出て行く)のでしょうから、ブリッジの構造材は、
高張力鋼板でないにしても、民生用鋼板で数ミリ(5mm〜?)以上の板厚が有るでしょう。
弾種が拳銃弾なら、よほどの特殊弾や357MAG以上の弾種で無い限り、至近距離(今回10〜30m位)でも、
そんな板厚のスチール板は、打ち抜けません。 せいぜい2〜3mmがやっとでしょうし。
45ACPなら尚更です。 2mmがやっとでしょう。
よって、そのニュースの11〜13mm大の弾痕が完全貫通痕でしたら、.50クラスの機銃弾です。
弾着部の塗装剥がれ具合もヒントになるでしょうね!!
2.32ACP(7.65mmブローニング)弾。
実際の弾頭径は、7.94〜7.98位です。 実質8mm弾です。
どうして、32ACP(7.65mmブローニング)と言うかは別の機会に!!
軌跡の発動機?誉
- >23
どうなんでしょうね
船体構造材はたぶん10mm程度の鋼鉄でしょうけど
ブリッジ等は別に船体構造ではないのでペナペナでしょうし
(台風の高波でブリッジが圧壊した空母や駆逐艦が出ているのですから想像は付きます)
それにTV映像では手摺等にも貫徹してるのがありましたし
救命ボート等の柔らかい所への着弾もあったと思います
有効弾になったかどうかは別として拳銃弾が打ち込まれていたとしても不思議ではないかと・・・
SUDO
- 「あまみ」の前面ガラスの弾痕を見ると、不貫通のものがありますので、サブマシンガン系の銃が使用された可能性はあると思われます。
又、海保のあの手の船艇は、アルミ合金製のものが結構多いようです。
PS型の3隻は窓にチタン防弾板を張るなど、ある程度の装甲が施してあったようですが、PM型の「あまみ」にはそのような装備がなく接近距離の近さとあいまって「被害担任船」になってしまったようです。
巡視船船橋の対波浪強度はその任務に相当するものと考えられます。
参考URL
http://homepage2.nifty.com/garuda-laut/page004.html
SAW
- >25.海保のあの手の船艇は、アルミ合金製のものが結構多いようです。
「あまみ」他、今回被弾した各巡視船の被弾個所を細かく見てみたいですね。
アルミ防弾板の特徴として、小火器程度の威力の弾でも、不貫通時の弾頭は、跳ね返されるのでなく、
アルミ板に突き刺ささったままになります。
〜?誉
- 「世界の艦船」によると、あまみ の船質が高張力鋼、
他の2隻が軽合金となっています。
SAW