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1・閉サイクル機関魚雷とは如何なるものですか。深度に関係なく出力一定で深々度の露国原潜にも対処できると某軍事雑誌で見かけたのですが。 2・かつて英国MI6が仏海軍が開発中の「衛星を用いて海面の波紋から敵潜水艦の存在を察知するシステム」をスパイした事件ありました。一体、このシステムは如何なるものなのですか。 富士通BIBLO |
- 1.燃焼ガスや水蒸気のような作動流体を外部に排出しない形式のエンジン閉サイクル機関(クローズドサイクルエンジン)といいます。
水圧に打ち勝ってガスなどを排出しようとすると、それに出力が食われて、深度が深くなるほどエンジンの出力が低下してしまいますが、閉サイクル機関ではそれがないということです。ただし、オープンサイクルの魚雷でも深深度に対応したものはあります。
2.仏海軍のものは存じませんが、かつてソ連/ロシアで、衛星で水面の波紋を観測し浅海中の物体や海底の様子を探知するシステムが公表されたことがありました。水流によって生じる波紋から、水中の状態を測定するシステムだったようです。
(N)
- ゴミ
エンジン閉サイクル機関(クローズドサイクルエンジン)といいます〜
この方式を潜水艦の主動力に用いたものがCCD(クローズドサイクル
ディーゼル)エンジンです。
この場合、気泡となって排出される窒素などのかわりにアルゴンガスなんか
が使われるようです。
アルファ・ロメオ
- ↑潜水艦において主動力に閉サイクルディーゼルが
採用されたという話は私自身は知りませんが、
ただ・・研究はされてるが、あれは水中において
補助動力程度に(つまりは今のAIP潜水艦における
燃料電池とかスターリングエンジンのような使われ方)
ディーゼルエンジンを使うといった形だと記憶してます
ですから仰るような書き方では誤解を招くと思います
ただ、CCDを使った自律式の無人潜水艦があると
(たしか日本)世界の艦船で読みました。
これはメインエンジンとしてCCDを使っていたはずです
北方不敗
- >3
東大のR-oneですね。
(N)
- アメリカ海軍のMk50バラクーダ魚雷の場合、
リチウムと六フッ化硫黄(sulfur hexafluoride)を反応させて生じた熱で蒸気を発生させ、
それを推進力に変えるのだそうです。
このシステムのミソは、燃焼で生じた灰が元の燃料よりも体積が小さく、
従って燃料のスペースに回収出来ること(外部に排出する必要がない)ことだそうで、
深度に関係なく出力を維持できるとのこと。
便利少尉
- 主機にクローズドサイクルディーゼルを採用した潜水艦で、試験艦としてでなく制式に艦隊に
就役したのは、今のところソ連のケベック級(1953年就役)のみです。
大塚好古
- >「ケベック」級
排水量740tの沿岸防衛用の小型潜水艦ですね。高圧酸素タンクを搭載したためか何度も火災、爆発事故に見舞われたそうですね。
>CCD
現在では独TNSW社とオランダのRDM社がAIP用の250kw級CCDシステム(酸素、アルゴンの人工空気)を開発して売り込みしてるようです。同社によれば現時点での技術ならCCDのほうがスターリングエンジンや燃料電池よりも優れているそうです。(2000〜3000t級の潜水艦なら5ノットで連続20日間の潜航ができるらしい)
でもCCDシステムの場合、排気の中の不活性ガスはセパレーターで回収しますが、二酸化炭素は海水に溶解させて艦外に放出させますから潜航深度も限定されてくるでしょう。(スターリング機関ですが作動深度は200mまで。さらに深く潜ろうと思えば排気の圧縮装置が必要となりますが、その分騒音は増えるし燃費も悪化するそうです)排気を艦外に出さないクローズドループ方式というのも研究されてるみたいですが…。
魚雷でいえば、海自の97式短魚雷もMk50同様の推進器ですね。む?弾頭がHEATになってる…。
ガンヘッド507
- >7 弾頭がHEATって事は直撃を意図してるって事ですよね。
僕は至近弾による水中衝撃波で敵潜水艦を破壊するのが一般的だと
思ってたんですけど、それってもう古い思想なんでしょうか?
シーカー・運動制御の進歩で直撃が当たり前になってるとしたら
凄いですね。
タイ駐在員
- 多くの回答いただき恐縮であります。皆さんのそれぞれのご意見大変、参考になりました。ところで(Nさん)の衛星で水面の波紋を観測するシステムというのは光学的な方式なのでしょうか。レーダーによるものなのでしょうか?ご存知でしたらご教示願います。
富士通BIBLO