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真珠湾攻撃時、損傷程度が同程度だったのに、何故テネシーは徹底的に、メリーランドは一部だけの改装になったのでしょうか? GUY |
- テネシーですが、いきなりあの近代的な姿になった訳ではありません。
1942年3月に西海岸のピュージェット・サウンド工廠で修理とレーダーの新設、対空兵装の強化工事を行いました。この時点の写真が無いので確たることは言えないのですが、おそらくメリーランドのソレに近い姿であると思われます。
さらに、9月から43年5月まで、副砲高角砲を撤去し、両用砲の装備と艦橋構造を一変する近代化改装を行いました。これが、42年3月に浮揚に成功して1年7か月もの近代化工事を行ったカルフォルニアに合わせたものだと思います。
烈風天駆
- これは42年中の状況を見てみれば判ると思いますが
この時期の米戦艦部隊は実働戦力が窮めて少ないのです
ネヴァダの浮揚が2月半ば、カリフォルニアが3月末、ウェストヴァージニアが6月ですからこの3隻は42年前半には居ないのと同じ
アリゾナとオクラホマは駄目で喪失
新造戦艦も大量就役まで多少時間がかかるとなると
42年半ばの太平洋艦隊の実働戦力は、本来退役するはずだったオンボロ3隻を大西洋に残すので
大西洋艦隊から回したニューメキシコ級3隻に改装中のコロラドしか無く
損傷の軽いペンシルヴェニア、テネシーとメリーランドの存在は極めて重たいのが理解できます
よって彼女達が応急修理が修了次第、前線に拘置されるのは当然でしょう
そして、ペンシルヴェニアとテネシーは42年後半に改装工事に入りますが
これは貴重な16インチ砲戦艦であるメリーランドは最後まで前線に残しておきたかったというのが在ったのではないかと想像します
この時期にはサウスダコタ級なんかの就役が入りますが、ソロモンの戦闘でノースカとダコタが大破したこと
カサブランカでマサチューセッツが損傷したりと、実際の所戦艦戦力の台所は火の車です
真珠湾でボカチンした連中は当分戻ってこないのですからメリーランドは貴重な駒として戦艦戦力に余裕が生まれるまで前線に残らざるを得なかったのでしょう
また内部構造等も他の戦艦よりは新しく、それなりに整っているので
無理に最新の改装をしなくてもある程度は使い物になったというところもあるのではないかと思います
SUDO
- メリーランドが小規模とはいえ改装を行った艦であるのに対し、テネシーが就役以来未改装の
艦であるのも影響しているでしょうね。
大塚好古