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リチウムイオン電池を通常動力の潜水艦に載せれば大幅に性能アップすると思うのですが、そういう計画はあるのでしょうか? 義烈マン |
- 米国海軍では、リチウムイオン電池にしてもなんにしても、NAVSEA:
http://www.navsea.navy.mil/flash.html
での試験に合格しなければ、潜水艦での運用はできません。Naval Lithium Battery Safety Programなんてものがあるそうですので、もう使われているかもしれません。ちなみに、JAMSTECの「うらしま」の電池は、COTSではなく、特注品だそうです。
少年タイフーン
- もう使われてる? そうなんですか。いや、携帯のバッテリーがLiになってからのバッテリー性能アップをみると、重量的にも能力的にも飛躍的に水中行動力が増えると思ったんで
義烈マン
- 水中行動時間の延長については仰る通り向上を目論んで搭載を計画している潜水艦があったように思います(記憶が古いので既に搭載されたのがあるかもしれません)水中最大速度については
電動機の馬力を抜きには語れないでしょう。
NEI
- リチウムイオンは大電流を取り出す事が出来ないと聞きました.
潜水艦用のモーターがどんな特性なのか分からないのですが,一度に大電流
を流す必要があるのなら不向きだと思います.
しま
- 電池は専門外ですが、電気屋として「リチウム電池は扱いかたを間違えると発火する」ことは知っています。この理由だけでも潜水艦への採用は難しいでしょう。
ささき
- >3,4
モーター関係はほとんど素人ですが、電動機の馬力が電磁石の磁力に
依存すると考えれるので大馬力には、大電流が必要でしょう。
で素人考えですが電池を並列につなげば電動機にながす電流値はいくら
でも大きくできると思うんですが・・。(直列なら電圧)
あと潜水艦の電源、未だに鉛蓄電池なんですか?
taka
- >5
最近では通常動力潜水艦用に燃料電池が実用化されてますが、リチウムイオン電池より高圧水素タンクを有する燃料電池の方が危険な気もしますが・・・。
過充電による問題も電池自体に安全装置が組み込まれていますし、充電もきちんと制御してやれば問題ないと思います。
私的にはこの電池が一番実現性あるかもと思います。
>http://www.kyuden.co.jp/cgi-bin/pa_rel/cre_rel_page.cgi?contrCode=r_20000802_20000802_100001_1001
ガンヘッド507
- >6 潜水艦の電池は基本的に鉛蓄電池です(一部例外で銀亜鉛型がありましたが)。鉛蓄電池が
廃れない理由としては価格の問題もありますが、少年タイフーン殿が言われる様な安全性の問題、
加えて電池使用時における温度の問題もあるようです。
大塚好古
- >7
自己レス。
ドイツで建造中のタイプ212A搭載のPEM燃料電池は、水素の貯蔵には吸蔵合金タンク使ってました。効率悪いそうですけど(汗)。
酸化剤には液体酸素使っているそうなので、そっちの方が危険かも?
リチウムイオン電池は性能的にはメモリー効果もなく最適なんですが、可燃性の電解液を用いているので過充電時に電池の温度が上昇すると発火する可能性がありますからね。特に電池が大型化すると冷却が難しい為、安全性の問題があるそうですが、今後の研究開発次第で採用される可能性はあるかと思われます。
ガンヘッド507
- >takaさん レス遅れてすいません。で、御尋ねの鉛電池うんぬんは既に回答がありますね(汗)あと、潜水艦は電池群の配列を変えることで出力を調整しますからその事を仰っているのでしょうか?最後に大塚さんが仰る、銀・亜鉛電池は現在では船体容積に非常に限りがあるDSRV等でしか搭載されていないようですね
NEI
- >10.燃料電池の水素搭載に関しては 次世代型では水素を別の形で(例えば天然ガスを使う時に触媒で水素として取り出す)持っていく方法が実用化に向けて研究・開発が進んでるようです、ただしこれは民間の話として聞いたので軍事分野については寡聞にして知りません。
NEI
- ↑すいません >10 ではなく、>9 です
NEI
- 鉛蓄電池は他の型式の電池と比較し内部抵抗が非常に小さいため、大電流を流しても発熱が小さくて済むと聞きます。
充電や放電のさいの電池自体の過熱は馬鹿にならない物があるみたいですから、家電製品に使用する
高性能蓄電池とかと同じ比較は難しいのではないでしょうか?
Navy
- 11>
燃料改質型はどうなんでしょうね。
燃料電池式AIPの利点の一つである「排気ガスを出さない」というのが無くなってしまいますから。
燃料電池は稼動部品がないから騒音を発さない、排出するのは真水だけと潜水艦用AIPとしては最適なんですが、現在の吸蔵合金貯蔵方式ではCCD(トータルで)にかないません。が、水素の貯蔵効率が吸蔵合金より優れているカーボンナノチューブを使用した水素吸蔵タンクでも実用化できれば話は変わってくるでしょうね。多分(笑)。
ちなみに大阪ガスが研究しているカーボンナノチューブ水素吸蔵タンクの目標値は重量50Kgのチューブで5kgの水素を貯蔵だそうです。最新の吸蔵合金でも吸蔵合金1Kgあたり水素14.4g位だから出来たらすごいブレークスルーになりますね。(トヨタFCEV用水素吸蔵合金タンクでは合金100Kgで水素2.2Kg)
話がずれ過ぎました(笑)。
確かに現状のリチウムイオン電池では既出の通り危険性がありますが、中性水溶液電解液を用いた水系リチウムイオン電池なるものも開発中だとか(容量ははニッカド、ニッケル水素並)。どっちも実現するには時間かかりそうですけどね。
ガンヘッド507
- >10
3の「大電流が取り出せない」のならば電池群を並列につなげば、電池一個当たり
の電流値を上げなくても、電動機に流す電流値を上げることが出来ると考えたんで
す。リミットが1Aの電池を二個並列につなげば、電動機には最大2A流せますよね。
taka
- 14.15>まず14から、さぁて私の持てる知識も限界っす(笑)
ええと燃料改質型FCの事ですが、たしかに排気ガスの問題が出てきますがスターリングエンジンもその問題を抱えてますし、欠点と言うほどにはならないのかも知れません(排気圧を無視して書いてるのですが実態はどうなんだろう)。海上自衛隊はかつてFCを研究した際に結局水素は危険と判断し搭載を諦めた経緯があります又だからこそスターリングエンジンを選んだのでしょうが、いずれにせよ水素の搭載方法は今のままでは効率、安全共に満足いくものは次世代を待つしかなさそうで仰るように随分、後の事となりそうです。で、15>ですが並列うんぬんは今度はやりすぎると電圧が落ちます。電流ばっかりで電圧低くかったらどうしようもありません。最初に私がレスをつけた時の見解と変わるわけではありませんが、バッテリーの充電量が大きい、故に水中に長く留まれるという辺りが正解のような気がします、ただ確証があって申し上げられないのでそれだけはご理解ください。
NEI
- >17「排気圧」
スターリング機関ですけど稼動時の潜航深度は200mに設定されているそうです。より深くで運転するには排気の圧縮装置をつければ良いそうですが、騒音が増える上燃費も悪くなるみたいですね。
ですが、スターリング用で排気ガスを艦外に出さないクローズドループ方式も研究されていますので改質型燃料電池にも利用できるかもしれませんね。
ガンヘッド507
- >15. 電気屋の常識として、電池を並列につなぐ時は定格ギリギリの電流は流しません。それをやると内部抵抗の低いセルに負荷が集中し最悪の場合破壊を招くからです。沢山の電池を並列につなぐ時は過負荷防止のためあえて抵抗を入れることもあります。
ささき