QQCCMMVVGGTT
1262 素朴な疑問なのですが、軽空母瑞鳳、翔鳳、龍鳳は、なぜ飛行甲板が艦首まで
伸びてないんですか?ただでさえ短い軽空母の飛行甲板で、まだ伸ばせる余地
があるにもかかわらず、もったいないと思うのですが。何か理由があるんでしょうが、なぜなんでしょう?
虚心

  1. 就役当時はその飛行甲板長さで十分と思われていたからでしょう。

    勝井

  2. 別に十分とは思われていません。
    「飛行甲板を延長することで単純に新型機が運用できたり、搭載機数を増大させたりできる訳ではないから」というのが正解でしょう。実際に「飛行甲板延長に依る発艦機数増大状況調」という報告が存在しますが、小型空母の甲板延長に関してはその効果は少ないとされ、極めて冷淡です。
    BUN

  3. そうですか。ですが、素人考えでは、飛行甲板の長さが長いと、滑走距離を
    少しは稼げるわけで、特に雷装の艦攻などにとっては発艦がより容易になる
    のではと愚考するのですが。また着艦時にも、パイロットにとっては飛行甲板が長いほどやりやすかったのではないかと。そういうことは考慮されなかったんでしょうか。どう考えても、短くて不便なことはあっても、長くて損になるようなことは
    ないように思います。

    虚心兵

  4. 印象としてはそうなんでしょうが、実際この型の甲板を20m延長した場合、理屈の上では搭載機を四機〜五機増載できる可能性があるけれども結論としては困難と言われているのです。
    BUN

  5. 龍鳳は途中で延長してませんか?


  6.  珊瑚海で沈んだ祥鳳はともかく、鳳翔、瑞鳳、龍鳳、大鷹型などの軽空母は、それぞれ甲板を延長しています。
     千歳型の様に、大戦後期に改装された空母は最初から長めの飛行甲板を持っていますが。
    Take

  7. 別館「真実一路」のさるコーナーにヒントは書いてありますのでお気に召したらお訪ねください。
    BUN

  8. それと御両人、上記回答は当時の航空本部の報告書がどう判断しているか、を述べているのであって個人的見解を披露している訳ではありませんのであしからず。

    市販の解説書に「新型機運用の為・・」と繰り返し書かれているので頭が切り換え難いのですが、どんな新型機をどう運用する為に改装するのか具体的に説明したものはありません。母艦の甲板延長はそう単純に進められた訳ではないようです。
    ここから私論も含めて述べるなら、
    1.春日丸クラスでも恐らく甲板延長無しで十六試艦攻爆の運用を予定していることからも新型機導入と甲板延長が直接結びついている訳では無い。(航空本部の搭載検討案が別館に開示中)
    2.甲板延長は発艦の補助と言うよりも発進機数増大の為に検討されている。(「飛行甲板延長による発進機数増大状況調」の目的は表題そのまま)
    3.別館の記事中にもある通り「ロケット離艦」が実用化の見通しがつく時期と小型空母の甲板延長は重なる。(技術会議(開発方針を決定する重要な会議)でロケット離艦と甲板延長促進は同時に決定されている)
    といったところでしょう。

    BUN

  9. 「真実一路」の該当記事を読ませて頂きました。そもそも搭載能力の大小は、露天繋止できる機数にかかっており、軽空母はその点不利で、そのため軽空母の搭載能力は一般に低い、そして軽空母の飛行甲板を延長しても、搭載能力は「飛行甲板延長に依る発艦機数増大状況調」に拠り、あまり向上しないと。(なぜそうなるのかわからないですが)(「発艦機数」と「搭載機数」とは同じ意味ということですよね?)

    結論として、
     飛行甲板を延長した直接的理由は、航空機搭載能力の向上を狙ったというよりも、ロケット離艦装置の実用化の見通しが立ったということを受けて、新型機の運用を可能にするための改装ということになるのでしょうか。
     
     そして竣工当時あの長さなのは、長くても短くても搭載能力に差がないということが理由だったんでしょうか。

    なんだか混乱してきました。
    虚心兵

  10. あんまり推論は述べたくありませんが、あくまで現存する史料の解釈として言うならば、
    母艦の飛行甲板長については搭載機の離艦距離が前提になっていると思います。零戦は合成風速12m/s(無風であるなら艦速23〜24ノット)で70m以内の要求で開発されています(計画要求書とそれが基礎にしている性能標準によります)。母艦の竣工時の甲板長はこうした「性能標準」を参考にしていると考えられます。「性能標準」の値を基礎にしている限り新型機の発着に関して甲板延長はあまり必要では無いということになります。このあたりが竣工時の搭載定数と甲板長の根拠なのでしょう。
    小型空母の甲板延長案が当初あまり評価されなかったのは、甲板上での搭載機の取扱いも含めた運用問題も絡んでのことのようです。(単純に長さだけではなく、艦隊側では幅の拡大も要求しています。)しかし、結局の所、日本の小型空母は現用の搭載機数でも本格的な攻撃隊を運用するのには無理があったのではないかと思います。これは一部小型空母に露天搭載機を用いた場合、搭乗員に熟練者を当てる必要がある、とされている点からも推定できます。例え甲板を延長しても現用機数の運用改善にしかならない為に小型空母の甲板延長案は当初、評価されなかったのではないでしょうか。そしてその後のロケット離艦採用によってようやく甲板延長による発進機数増大が見込めたということではないでしょうか。19年以降の小型空母甲板上に爆戦ばかりが並び、せっかくの天山艦攻も誘導機として使用されているのは戦術的問題や搭乗員錬度の他にロケット離艦システムの遅れもあると思えますが如何でしょう。



    BUN

  11. 単に強度上の構造制約で、細い船首先端に幅広い飛行甲板を
    後付けで設置するのは難しかったと推測します。
    (米の原子力空母の船首を見ると、Vの字以上にオーバーハングしてる)
    推測


Back