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初めて質問させていただきます。最終便の乗客、という者です。 以前に、現代兵器のことを紹介している本を読んでいたら、「ハープーン・ミサイル」の項で「戦艦「大和」の主砲はどれだけいい条件で、最適の距離で、最高の気象条件でも、命中率はせいぜい5%。それに比べてハープーンの命中精度は100%」と書いてありました。 さて、ここで質問したいのですが「大和」の主砲(46cm砲)はそれほど命中精度が低いものなのでしょうか。 それと(ここで質問すべき事柄では無いかもしれませんが)「ハープーン」の命中精度はそれほど高いのでしょうか?これだとチャフやフレア、ECMに全く引っかからない、ということになると思うのですが、、、、 ご存知の方は可能な範囲で結構ですので、返答をお願いします。 最終便の乗客 |
まあ日本軍の戦艦の標準数値より悪かった可能性は高いと思います
ただ、何を持って最善と言うのかは判らないので数字はなんともいえませんが
実戦状態の戦艦の射撃結果として言うのなら
5〜10%ぐらいが「かなり良い結果」だと思います
よって「大和が実戦で射撃した場合せいぜい5%出れば良い方だ」と言うなら、そんなものだと思います
これは46cmがどうのではなくて、艦砲射撃ってのはそういうものなのです
ハープーンの方はどういった条件なのかが示されていないのでなんともいえませんが
見事に外した実弾射撃演習の話を聞いたばかりなので、100%なんて無理でしょうし
対象が何の妨害手段も持たずおとなしくしていたら、まあ故障等が無ければ結構いくと思いますが
それでも70%ぐらいがいいとこではないかと思いますし
妨害等が入ったら、最悪ゼロでしょうが、これは妨害の程度次第なのでなんとも言えません
SUDO
エグゾセの命中率が60%程度なので、ハープーンはかなり優秀だと言えるでしょう。
対艦ミサイルは、急激な運動性を要求されないので、終末誘導に入ってしまったら、チャフやECMはあんまり意味が無いのではなかろうか?
ちなみに現在は、ハープーン後継に(なりそうな)対艦型SLAMも開発されているようです。
Sparrow
原資料見てないが、エグゾセは空対艦仕様AM39もある。この数字は、フォークランド紛争のときアルゼンチン空軍によって使用されたAM39の命中率を含めた数値なのだろうか?
アリエフ
というより、フォークランド紛争の時の命中率。 70%だったかも……どうもすこしあやふやで。
Sparrow
やっぱり60%でした。エグゾセはテスト段階で、5発の試射を行い3発命中、同じくフォークランド紛争時に5発を発射し、3発が命中しています。よって、60%ということになりますが、その後は良く分かりません。
ハープーンの命中率は、フォークランド紛争から2年後のリビアとの小競合い(シドラ湾事件?)の時の命中率で、発射数は不明、全て命中となっています。
Sparrow
http://www.boeing.com/defense-space/missiles/harpoon/harpoon.htm
実戦結果は100%だと豪語してますな(すげえなぁ)
>2
ちなみにSLAMはStandoff Land Attack Missiles の略で
ハープーンベースの対地攻撃ミサイルの事だと思うので
ハープーンの直接後継とは言いがたいかと思います
ついでに妨害と終末誘導の関係ですが
ハープーンのようなミサイルの場合ですと中間誘導には妨害手段が殆ど無く
終末のアクティブサーチにしか妨害は効果を発揮しないと思います
また運動性と妨害の効力は直接には関連しません
10kmぐらいの距離で目潰しを食らった場合、対象が直進していたら当たるかもしれませんが、舵を切られたらどうするんです?
ハープーンミサイルといえども飛翔速度は200〜250m/sですから
10kmからですと着弾まで40秒前後あることになります
これは、第二次大戦の1kmで投下された航空魚雷に対する問題と時間的には同一ですね
つまりターミナルフェイズに対する妨害は決して無視できない結果をもたらす可能性があります
スタークの被弾時にESMが反応していたのにECMを作動させなかった事で処罰対象になったこと
以降急速に米艦艇の対ミサイル用ECMシステムの装備が充実したことを合わせて考えれば
ECM手段が対艦ミサイルに対して効果的でないと判断するのは難しいと思います
超低空を飛翔するSSMに対して、有効な電波妨害(周波数解析等)を行うだけの時間があるのかどうかはECM能力の問題であり
ECMの効力が期待できないとは違う次元の問題でしょう
ハープーンの優秀性を否定するものではありませんが
一級品の敵相手に発射された事例が無く
(スタークがエグゾセを感知できたように、ハープーンがそういった状況に投入されたのかどうか)
またフォークランドのエグゾセが満足行く環境で運用されていたわけでもなく
(ア軍の運用そのものは極めて高度で見事でしたが、言い換えれば困難な使われ方でもあります)
果たして、この数字だからこっちが凄いと言うのも無理があるような気がします
ちなみに、ハープーンの実戦使用例はここら
http://www.google.com/search?q=cache:ABvAscVwrfI:members.nbci.com/sabbi/pakarmy/stat/statharpoon.htm+Gulf+of+Sidra+1986+HARPOON&hl=ja
元サイトに繋がらなかったんでGoogleのキャッシュですが
SUDO
アトランティックコンベアーに命中した事実もありますし、
ECM能力とECCM能力次第で命中率は随分変りそうですね。
ルージュ
ECMを受けたら即、シーカーの能力ゼロという仮定には疑問を感じますが?どの程度の妨害を受けるかは、ミサイル側のECCM能力が関係してくるでしょうし。
「スタークの被弾時にESMが反応していたのにECMを作動させなかった事で処罰対象になったこと」とありますが、被弾時、スタークはほぼ正面から、ミサイルを食らっており、オリバー・ハザード・ペリー級のスタークでは3インチ両用砲、CIWSが使用不能であり、ECM以外に防御方法が無く、それにも関わらずECMを作動させなかった、ということで処分対象になったのではないでしょうか(推定)。
それに、ECMが有効な防御方法だとするのであれば、ハリネズミのごとく、CIWSやRAM、シースパローを装備する必要はないのではないでしょうか?ECMはあくまで保険的な装備であると思いますが?
>SLAM
SLAMは確かにStand-off Land Attack Missileの略称ですが、廃棄用コンテナ船などに対して試射を行っています。ブースターをつけて艦上か発射する計画がある、と聞いてものなので後継と書きました。
IIR誘導なので、話になったようにECM、チャフなどに誤魔化されることはありません。弾体直径がハープーンと同じなので、ちょっとした改造で既存の艦にも搭載できるのではないでしょうか。
今、思ったら話がずれてきてますね(笑)
Sparrow
効果があるからこそ装備するのでは?
勿論ECMを使えば命中率が0になる訳ではないでしょうが、
CIWSやシースパロー等で確実に100%防げる訳でも無いと思いますよ。
その場合の最後の砦はECM等のカウンターメジャーになります。
スタークやシェフィールドの例を見ても一発命中すれば大損害確定ですから
少しでも命中率を下げる為に搭載しているのでしょう。
スタークやフォークランドのように飛んで来るミサイルが
常に1発な訳でも無いですし対応手段はあればあるだけ良いと思います。
ルージュ
そういうのって、保険って言いません?
「シースパローやCIWSが突破された時の最後の砦」という事は、「シースパローやCIWSが突破された時の保険の装備」って言い換えられませんか?っていうより、そういう意味で言ったつもり何ですが。それに、私はECMの効果はほとんどないなんて、書いてないと思うんですけど。
Sparrow
失礼しました。
>ECMが有効な防御方法だとするのであれば、ハリネズミのごとく、CIWSや
RAM、シースパローを装備する必要はないのではないでしょうか
辺りの件から無くても大丈夫では?と言う意味なのかと思ってしまいました。
ついでに訂正ですが、シースパローは兎も角CIWSを抜けられてからでは
近すぎてECMも意味が無いですね(汗)
ECMで騙せなかったミサイルに対して個艦防空システムで迎撃と言った感じで
対空火器と一緒に考えない方が良かったかもしれませんね。
ルージュ
ECMの効果が少ない高性能ミサイルだけが飛んでくるわけではないのでECMで防御できるものはECMで、それをくぐりぬけたものや効き目が薄いものは直接(ミサイルや砲弾で)物理的に落とす、あるいはその逆で遠距離段階ののミサイルを物理的に迎撃して残りをECMで、というふうに同時にそれぞれの役割をうまく活用したチームプレイとして機能しているのでは・・・と考えますが。
ゆゆゆ
>それに、私はECMの効果はほとんどないなんて、書いてないと思うんですけど。
こっちと言ってる事が違うとか思ってはいけないんですね?
>2
>終末誘導に入ってしまったら、チャフやECMはあんまり意味が無いのではなかろうか?
「あんまり」と「ほとんど」・「意味が無い」と「効果が無い」
なるほど、微妙に違うんですね(笑)
「それほど多くの効果を期待できるものでは無いと想像される」とでも読めばよいのかにゃ?
SUDO
なるほど、見事に「終末誘導に入ってしまったら」というところをすっ飛ばしてお読みいただき光栄ですな。
まあ、どこからが「終末誘導」かという問題もあると思いますが、「ハープーンは慣性だかGPSだかで、目標手前まで飛んでいってホップアップ、その後アクティブホーミングに入って、目標に急降下」だったと思ったんですが。違ったらごめんね。
まあ、ここでホップアップしてからが「終末誘導」だと言いたいわけよ。つまり、「終末誘導に入ってしまったら」って事は、もうエンジン全開で突っ込むだけ。ここでECMやチャフが出てきても、空対空ミサイルみたいに運動性が重視されているわけじゃないから、急にコースは変わらない。というわけで、めでたくハープーンは目標に突っ込みましたといいたいのだよ。それに、
>ハープーンミサイルといえども飛翔速度は200〜250m/s
とあるけど、これは巡航時の飛翔速度じゃないのかな?ダイブに入ればもっと上がると思うけど?
まあ、とりあえず回答10で書きたいのは、「終末誘導」に入る前、「終末誘導」の為にアクティブサーチをしている段階でECMやチャフを使えば多少なりともの効果はあるでしょうよ、そりゃあ。ECCMの能力を上回ればハープーンのシーカーから消えることも可能だろうし、ただ目標が艦船でRCSがでかいからね、過大な期待はしないほうがいいんでない?といいたいのさ。
わかってもらえるかな?
Sparrow
・見つけにくい。(レーダーに引っかかりにくい)
・露出面積が(意外に)ちっちゃい。(迎撃しづらい)
・相対的に早い。(逃げらんない)
と三拍子揃っちゃってる(というか、これが揃わないと意味無いので)のがASM の基
本理念な訳で。
で、一般的なASM に対する対処はといえば、
遠 ・AEW (早期警戒機)によるレーダー補足情報もしくは、搭載機にとる目視
↑ (レーダーでもいいけど) 情報により位置を得る
・迎撃ミサイルを発射
・ECM開始。予測進路にチャフによる数点いや数十点の疑似目標とチャフクラウ
ド (攪乱用) を撒く(出来ることならこの時点でも迎撃ミサイルを発射)。つ
↓ いでに逃げを打つ(こっちはもっと早くても良い)
近 ・CIWSをAuto Fire にして運命を待つ
と、まあ、こんな具合。(これくらいは予測が付くか)
これから判るように、いかに早くASM を見つけるかがポイントとなります。今のス
キームでも理想的には10分前にASM の位置が判れば劇的な阻止率向上が期待でき
ます。
実際はといえば、大量にASM 放り込まれるのは目に見えてるし、僚艦及び僚艦が撒
いたのチャフのおかげで電磁波視界が制限されるしと、悪いことずくめが短時間に
集中しちゃうため、決して上記の通りにはならんのですが(苦笑)
本当にヤバくなったら、僚艦が犠牲になる(する)可能性も否定できんです。
アメリカじゃ、キャリア(1)とイージス(2)をプライオリティを高くしているはず。
このどっちかにASM が当たりそうになったら、他の船はマジで犠牲になるため突っ
込んでくるです。(実際の演習ビデオで見たことがある)
で、最新というか研究中の防護方法ですが、
・レーザーによってIRシーカーを騙す。もしくは飽和させることで、チャフの効果
を増す。
・アクティブステルスもしくは、アクティブジャミングによって、船の位置自体を
電磁波的に騙す。(艦艇のステルス化が大前提)
・脚が早く、RCSを能動的に増減可能な専用のおとり(言い方が悪いな、迎撃専門の
防護用艦艇でいいか) 鑑を作り、誘導させ、一連の迎撃スキームを用いる。
そしてポップアップ後のターミナルダイブに対しては、アルミコーティングを施
したバルーン(一応IR対応の絵が付いてる)をASM がチャフクラウドに突入中に展
開させた後、CIWSを働かせながら即逃げを打つ。
とかそんな感じ。後はAEW 自体にも対ミサイル防護手段を持たせるとか。
sorya
ついでにレーザーレーダーも入れときます。
sorya
ああ、失礼しました、突入直前状態をさしていたんですね
ボーイングやアメリカ海軍のサイトでは
誘導:終末 アクティブレーダー
中間 三軸姿勢参照、電波高度計
としていますので、終末誘導=能動電波探知開始状況と理解していました
確かに突入直前状態ならECMの効力は殆ど無いでしょうね
言うまでもなく
ハープーンのレーダー作動タイミングってポップアップ直前って訳じゃないです
(勿論、それが出来れば最高なんですがね)
SUDO
最終便の乗客