1156 |
いつも教えていただきまして有難うございます。大変勉強になります。ところで、第二次世界大戦中の日本海軍には、ドイツ海軍の「乳牛」のように、潜水艦の補給を任務とする潜水補給艦(こういう名称で良いのでしょうか?)が存在したのでしょうか。教えてください。お願いします。 オケラ |
潜水母艦としては『長鯨』が有名です。
迅鯨とともに建造された最初の潜水母艦です。(最初は水雷母艦と呼んでいたそうです)
終戦時には第一潜水隊の旗艦を務めた船です。
大正11年(1922年)3月11日起工
大正13年(1924年)8月2日竣工
全長 125.4m
常備排水量 約8300トン
最高速力 18節
航続力 約10400NM(14kn時)
乗り組み定員 約600名
ちなみに第一潜水隊は長鯨以外はすべて潜水艦で伊号第400潜水艦、伊号第401潜水艦、伊号第402潜水艦、伊号第13潜水艦および伊号第14潜水艦でした。
ろく
潜補型は飛行艇への補給が任務ですしね、、
tackow
イ号潜水艦は馬鹿長い航続力で内地からアメリカ西海岸まで
通商破壊に向かったりしていたと思いますが。
まぁ、ヨーロッパ近海で運用するUボートと広い太平洋で運用するイ号とでは
土俵が違いすぎますね。
ルージュ
大西洋には島がないんですよ。
オッペケペ
ふみ
日本海軍って島嶼補給基地として利用する事を考えてたのでしょうか?
トラック島も軍事基地化してあったわけではありませんし
ハワイ作戦の時も日本から出撃してます。
このXIVクラスの補給潜水艦は米東海岸やカリブ海、
インド洋で行動していたみたいですが、補給作戦に従事した8隻の作戦回数は
41年〜44年の合計で34回程です。
それ程多くない配備数や作戦回数から見ても本来長距離作戦を想定していない
クラスのUボートを運用する為に建造されたのであって、
元々長距離作戦を想定して建造した潜水艦なら必要ない艦種だったのだと思います。
ルージュ
わざわざ補給専用潜水艦を建造したのは、通常の補給艦では行動不可能な危険海域
でも潜水艦をもってすれば補給出来ると目論んだ為ですが、連合軍の航空哨戒体制
がさらに強化され、次々に撃沈されてしまったのでこれを諦めて、比較的安全な遠
方海域で、通常の補給艦による補給だけが続けられました。
が補給用潜水艦は完全に見捨てられた訳ではなく、ミルヒクーは大型過ぎたが、よ
り小型であれば任務を遂行出来ると考えて、VII型をベースに魚雷補給用のVIIF型が
建造されました。
但し完成が遅れて洋上補給はVIIF型でももはや不可能となっていたので、この型は
主に輸送任務で活躍しています。
>本来長距離作戦を想定していないクラスのUボートを運用する為に建造されたのであって、
>元々長距離作戦を想定して建造した潜水艦なら必要ない艦種だったのだと思います。
確かにVII型が大西洋西岸で活動できたのは、補給潜水艦の存在による処も大きいの
ですが、建造目的はむしろ隻数不足対策でしょう。
補給の為だけに、戦場と母港との往復に長い期間を費やしてしまうと、戦果の減少
は避けられません。
ドイツ海軍は「トン数戦争」と称し、イギリスの船舶建造ペースを大幅に上回る戦
果をまとまった期間挙げ続け、海上輸送能力を喪失させて通商破壊活動のみで降伏
に追い込む戦略を採っていたので、あれほどのUボートを建造し、あれほどの戦果
を挙げて尚隻数不足は深刻だったのです。
しゃるほ
>日本海軍って島嶼補給基地として利用する事を考えてたのでしょうか?
トラック島も軍事基地化してあったわけではありませんし
ハワイ作戦の時も日本から出撃してます。
日本海軍は南洋群島を軍事、補給基地として考えていたと考えますがどうでしょうか?
トラック島などの南洋群島はワシントン、ロンドン条約によって、あらかじめ軍事基地化できず、無条約時代にはいった昭和12年から海軍は航空基地の調査を行っています。
ただ、開戦時期までに完成しなかっただけではないでしょうか。
源五郎
「大西洋に島を与える。どう使うか?」
私にとっては実に興味深い命題で、ぜひドイツ海軍に訊いてみたいですね。
使える島があるのとないとでは、作戦の幅が天と地ほど違いますからねぇ。
議論ボード向きのネタですが、一考に価しますよ。
>5
#日本海軍って島嶼補給基地として利用する事を考えてたのでしょうか?
実際使ってますから考えてたんでしょう。
トラック島も重油タンクがありましたし
ミッドウェイ作戦の時はクェゼリンから出撃しています。
クェゼリンは潜水部隊の前進基地として通信・修理施設まで整えていますよ。
第2オッペケペ
イ号のスペックを見慣れてるとミルヒクーも普通に見えてしまいますね(汗)
VIIF型は建造はやや遅れてますがXIV型では補給できなくなったから
という訳ではないと思いますよ。
VIIF型は42年、43年に2隻づつ建造されてます。
XIV形が大量に失われたのは43年半ばですがVIIF型の計画は41年ですので
あくまでセットで運用するつもりだったと考えた方が良いのではないでしょうか。
米東海岸やカリブ海での活動も42年からですから、想定していない遠距離作戦に
Uボートを投入する為だと思ったのですが。
>8
戦前の計画で太平洋戦争のごとく広大な戦場で戦う事を想定していたのでしょうか?
確かに内南洋に軍事基地があれば太平洋全域で戦う分には便利ですが、
ハワイと豪州の間の位置に軍事施設を建設するのは外交的に
問題があると思いますし想定される太平洋艦隊との決戦場所が変わってしまう
可能性もありますよね。
日本潜水艦の航続力は本土からハワイなどの米軍拠点にも派遣する為のものだと
思ってます。
と言うより、大圏航路を通れば日本本土からの方がハワイや米本土までの距離って
近くありませんか?トラックに軍事基地を置いてオランダや豪州を刺激する必要ないですね。
太平洋戦争中クェゼリンやトラックやペナンから潜水艦隊が出撃していたのは
ニューギニアや南太平洋、インド洋だので戦った為であって
アメリカだけを相手にするなら本土近海が想定戦場です。
それならわざわざ本土から遠く離れた所に軍事基地を置く必要性も無い気がします。
>大西洋に島を置く
グラフシュペーが南米に向かいましたし一歩間違えれば南米大陸に
Uボート基地が出来てたかもしれませんね。
大西洋に孤島が出来るよりこちらの方が面白いかも。
ルージュ
さいどわ
中立国ポルトガル領のアゾレス諸島が有りますね。
客船偽装補給艦辺りが密かに施設を利用していたのではないでしょうか?
(堂々と利用してたかな?ポルトガルは政治的にはファシスト寄りだったらしい)
アメリカ−ジブラルタル間輸送船団も急病人や事故が発生した場合は、駆け込ん
でいたのでは?
地中海では激烈な争奪戦やってましたね。
>想定していない遠距離作戦
米東海岸やカリブ海での活動では25を超える良好な交換比を記録していたので、
魚雷搭載本数14本のVIIC型や12本のVIIB型では魚雷を使い切っていた艦が続出
していたはずです。22本の\でも魚雷補給の必要性は高かったでしょう。
航続力の十分な\型ばかりで揃える事が出来たとしても、大西洋を横断往復する
無駄な時間は許しがたいでしょうし、やはり補給艦は必要だと思います。
そして通常の補給艦で済ませる事ができればそれに超した事は無いですが、より
行動制約の少ない補給艦には相応の価値が有るでしょう。
しゃるほ
>客船偽装補給艦辺りが密かに施設を利用
映画U-BOATでそういった場面がありましたよね?あれってアゾレス諸島
だったのでしょうか?
うろ覚えですが原作は従軍記者の人が体験を元に書いてたような気がしますので
本当の話かもしれませんね。
>22本の\でも魚雷補給の必要性は高かったでしょう
はい、それは勿論です。そういった状況であるならば補給潜水艦も
十分有用ですし燃料補給艦と魚雷補給艦を建造したのだと思います。
でも、相当無茶をしないと辿り着けない所で作戦行動する場合に
途中で補給潜水艦や補給船から燃料を補給するのは結構リスクが
あるのでは?と思うんです。
確実に補給が受けられるのなら良いのですが、受けられない事態を
考えると自力で到達出来る潜水艦を投入するのが本筋ではないでしょうか。
実際は補給艦を運用した訳ですし別の思惑があったのかもしれませんが。
取りあえず本題の日本の潜水艦は構想上補給潜水艦を
必要としていなかったに1票です。
ルージュ
作戦に参加したUボートが全艦撃沈された訳ではありませんから、単純に搭載魚雷
本数と比較するのはおかしいですね。失礼しました。
しゃるほ
>だったのでしょうか?
http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/9525/hihyou/das_boot.htm
スペインのビゴ港だそうです。
考えてみればまわりは至る所中立国港湾だらけというのも、太平洋との大きな違いですね。
つまり通常の補給艦の運用容易性からして全く事情が異なるので、潜水艦くらいは
自力で活動出来るものを、と帝国海軍は考えたのかも知れません。
しゃるほ