日本の場合でしか答えられませんが、まず水偵は波の激しい太平洋に着水を
するとあまりの揺れに２、３分も機体を正常に保つ事ができません。
ではどうするか？
母艦は収容時、水偵の着水地点に輪を描くように転舵します。
すると輪の内側は航跡静波と呼ばれる静かな海面となるので
水偵はそこに着水する訳です。
舵の効きが悪い船や、大型艦ならどうしたことでしょう。大和は回頭し始めるの
にさえ、１分４０秒程かかりました。それからクレーンで引っ張りあげるもの
ですから少なくとも５分以上はかかると思います。
そうなると演習時や訓練時ならともかく、実戦ともなるとそんな時間は
無いので水偵は回収せず、航跡静波すらつくりません。日本の場合、
海戦が始まると搭乗員ごと見殺しにするのが常だそうです。

伊達邦彦

カタパルト発射ごとに搭乗員を見殺しにするのは、さすがに違うんじゃないかと思いましたが、収容は艦隊にとっても、水偵にとっても難事だったことは間違いないです。
外洋では艦隊（駆逐艦、巡洋艦の例）が１列になって、円運動を行い、水偵はその円内に着水します。５分ほど波の静かな時間が稼げたと書いてあったように思います（意外と長いと思いましたが）。
礼号作戦のときは、夜間だったこともあって水偵は艦隊に戻らず、味方基地へ帰到するよう指示を受けています。
benben

　例えば、珊瑚海海戦時には風速１５ｍ、波浪有りの条件で、我が重巡に収容せしめんとした零式水偵を２機喪失してますね・・波とかあると大変だったんでしょう。

＞１
　いくらなんでも。見殺しが「常」ではないですって、、大事な搭乗員と機体ですから・・・諸般の事情で収容が出来なくなる場合には、手近な基地へ向かえ、という命令が出されるのが常です。
tackow

戦闘詳報によればレイテ海戦でも射出した水偵はちゃんと揚収しています。水偵は結構大切に使用されています。「見殺し」は決して常識ではありません。
ＢＵＮ

あっ！そうか！基地に戻ればいいのかー！すいません、
学研の大和型戦艦見たら見殺しってかいてあったんですよー。
すいません。
伊達邦彦

ありがとうございます。
やはり収容には結構時間と手間が掛かるんですね。
外洋で収容している最中に潜水艦に攻撃されたらどうするんでしょう？（爆）
潜水艦は搭乗員だけ収容して機体は捨てる、と言うケースの方が多いような
気がしますがどうだったのでしょうか？

BUNさん
戦闘詳報って「最上」の事ですか？
あの頃なら参加した全ての戦艦・巡洋艦に水偵を積んでいるとは思えないの
ですが・・・。
なんか気になります。
涼月

ミッドウエーでも、空襲の合間に揚収行っております。わずかな合間に２機揚げたりも。
片

見殺しにする例が皆無ではなかったようです。艦名は失念しましたが巡洋艦搭載水偵搭乗員の回想で、着水時にフロートを折って転覆してしまい、艦はそのままどんどん行ってしまった。乗員の方も「こんな所で艦を足止めしたら潜水艦に狙われるからな」となかば納得していたようです。彼は漂流して島に流れ着き捕虜となって生還したと覚えています。
ささき

涼月さん、最上に限りませんよ。
ＢＵＮ

レイテでは第一戦隊の機体は陸上（水上）基地に収容されたのですよね。
(N)

記憶が朧な所があるのですが、バタビア沖海戦で会敵した時には、日本重巡洋艦は、停止して水偵を揚収中だったような戦記を丸で読んだ記憶があります。
あわてて「揚収止め」「航進起こせ」「砲塔に動力に動力を送れ。」という状態だったらしいのですが。（筆者は、参加重巡の主砲発令所長と記憶）

米側では、低速航行しながら、水中に目標となる吹流しを流し、水上機が吹流し
上で、同速同航状態になったときを狙ってクレーンで揚収する技術があったようです。（映像を見た記憶あり。）

ＳＡＷ

＞１１、確か水上機母艦瑞穂にも航行しながら水上機を揚収できる装置が付いてたように記憶してます。
ごまめ

航行しながら回収できる「ハインマット」というものがありました。実際はうまくいかなかったようですが。大和級にもその痕跡があります。＞12はそれでしょう。
Jabo

＞9
「最上」だけじゃ無かったんですね。（＾＾；）

＞11・12・13
やはり航行中に揚収しようと考えていたんですね。
上手く行くところもあれば上手く行かないところもあるようで・・・。

ありがとうおざいます。
涼月