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938関連です。海上護衛戦で、「橋立丸と、それから造船所のシリッペタをたたきたたき、急ぎ竣工させた第五山水丸が、出動できるようになった・・・」と書かれていますが、この二隻はどのような船だったのですか? 吉野 |
昭和19年10月31日 神戸川崎造船所建造 船主 日本水産
南方油積取り第一次航を無事終了。第2次航南下中の台湾高雄港で米機動部隊の空襲を受け至近弾で損傷。修理のため大阪に回航して終戦。
第五山水丸 戦時標準船3TL型1番船
昭和20年2月10日 三菱長崎造船所建造 船主 山下汽船
南方への出撃叶わず長崎港で待機終戦。
1TL/3TLタンカーについては、ふりげいとさんの領分で下記ページを参照ください。
http://www.ops.dti.ne.jp/~frigate/ysy/gihou/senpyou.html
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戦後の両船については
松井 邦夫 日本・油槽船列伝 1995 成山堂 ISBN4-425-31271-6 C3056
にあります。
橋立丸
昭和21年10月15日 日立造船桜島工場で捕鯨母船に改造工事完成。
同年11月7日 戦後の第1次南氷洋捕鯨の橋立丸船団として6隻の捕鯨船を従え、大阪港から出帆。
昭和26年5月8日 飯野海運が買船。もとの油槽船に改造。ペルシャ湾バーレーン航路に就航し、内地向けガリオア石油の輸送に従事。
昭和32年 系列会社の内外海運に売却移籍、引き続いて飯野海運の委託運行で活躍。
昭和35年(1960)4月20日 解撤。
第五山水丸
昭和22年3月24日 極洋捕鯨に売船。南氷洋の中積油槽船に改造、昭和22年11月10日 工事完了。
戦後の第2次南氷洋捕鯨船団に随伴して大洋漁業、日本水産及び極洋捕鯨3船団の中積油槽船として参加。
昭和24年の南氷洋閑散期からペルシャ湾バーレーン積み日本揚げの原油輸送に就航。
昭和26年2月19日極洋漁業の系列会社として新規に設立された太平洋海運に僚船の大椎丸(3TL2番船 三菱長崎)と共に移籍。
昭和31年3月1日 極洋捕鯨に復籍。大阪造船所に於いて北洋漁業の鮭鱒母船に改造の上、極山丸と改名。
昭和31年4月29日 第3次北洋鮭鱒漁業・極山丸船団母船として釧路港から北洋に出漁。
以来第19次まで17年間にわたり北洋漁業の中核鮭鱒母船として活躍。
昭和47年(1972年) 老齢解撤のため売船。
IWA
輸送船関連で使える資料ですが、IWAさんが挙げてるものはまだ新刊で入手可能です。
これは名前の通りタンカー史に絞った著書で、辞書的な使い勝手には難がありますが、総合的には非常にいい本です。
その他超有名どころでは駒宮真七郎氏の「戦時船団史」(新刊不可? 古書で探せばあるかな?)がいいです。
所属会社がわかっているのであれば、社史を当たってみるのも相当に有効です。
船団の行方については同じく駒宮氏の「戦時輸送船団史」(新刊なし)を当たると美味しいです。
あとは戦史叢書「海上護衛戦」当たっておけばいい感じに詳しくなれます。
。。。が、船団史足つっこむと底無しですから抜けられませんよー(笑)<抜けられなくなった猫
じゃむ猫
吉野
「戦時船団史」じゃなくて「戦時船舶史」でした(T^T)
じゃむ猫
吉野
230ページ \3,000円です。
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戦史叢書46「海上護衛戦」はどこに行くと見られのでしょうか?
朝雲新聞社でまだ販売中なのでしょうか。
IWA
しかも海上護衛戦は人気が高いので、古書店でもあまり見かけません。
確実に読みたい時は、国立・もしくは都道府県立図書館に行ってみて下さいー。
その他地方自治体でも、でっかい図書館には蔵書してる確率が高いです。
穴場は大学図書館と、好き者先生がいる高校とかの図書館(笑)
じゃむ猫
住所は〒330−0031埼玉県大宮市吉野町2−51です。確か各3000円だったはずです。
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IWA