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戦艦の主砲塔などを”第一砲塔””第二砲塔”などと呼称しますがどのような順番で番号が決められるのでしょうか?(特に並列に配置されている場合) 匿名 |
航海長
櫻草
Tom
勝井
艦内の兵器や機関などの名称などに関しては、海軍諸令則に定めるところがあ
り、具体的には「艦内主要ノ兵器、機關、船具ノ番號、稱號竝甲板内外舷等ノ受
持及食卓寢所等ニ關スル規程」によって定められております。この規程は、明治
四十二年十月二十三日の官房第三五五八號によるものですが、その後改正を重ねいまして、ここに引用するのは昭和十四年時点の規程であります。
さて、第一絛には、
「艦内ノ兵器機關其ノ他主ナル裝備物件ハ左ノ諸號ニ準據シ番號若ハ稱號ヲ冠シ
テ呼稱ス」とあり、「一 砲塔砲」には
「艦ノ首尾線上ニ於テ前後ニ各一基ノ砲塔ヲ有スルトキハ前部砲塔、後部砲塔ト
稱ス
艦ノ首尾線上ニ於テ前後ニ亘リ三基以上ノ砲塔ヲ有スルトキハ各砲種毎ニ前部ヨ
リ順次一番四十糎砲塔、二番四十糎砲塔等ト稱シ舷側ニ各一基以上ノ砲塔ヲ有ス
ルトキハ前部ヨリ右舷左舷交々數ヘテ一番二十糎砲塔、二番二十糎砲塔等ト稱ス
聯裝砲ニ在リテハ砲尾ヨリ砲口ニ向ヒ右ノ砲ヲ右砲ト稱シ左ノ砲ヲ左砲ト稱ス」
とあります。
この規程は、砲塔砲ではない砲以下、測距儀、探照燈、発射管等、様々なものの
名称のつけ方に関して定めています。
今泉 淳