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甲標的関連の質問です。甲標的のイラスト等を見ると蓄電池室や発射管室が設けられていたようですが、これらの室内全てを人間が移動することはできるのですか?丁型ならできそうな気もしますが、甲型や海竜はとても無理だと思います。どうか教えて下さい。 吉野 |
tomo
電池室の構造は、下部にトリミングタンクがあり、その上の両側へ電池が配置されています。電池室の前後には気密扉付きの隔壁もあり、電池室の中央が通路になっていたと思いますが、下をはって通ったか、電池の上に板をはって通ったか、どっちだったか思い出せない。
しかし、中央の通路下には、鉛の移動バラストがあるのは確かです。
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tomo
吉野
開発関係は栗原隆一著「甲標的」が大変詳しいのですが、現在絶版で古本で探すのもなかなかです。
その他、特潜会の「写真集 嗚呼 特殊潜航艇」なのですが、これも絶版で古本もなかなかありません。
公式資料は防衛庁戦史研究室のC特攻の引き出し内の海上特攻にかなりあります。甲標的第2次試作の要目や、シドニーの造船所でレストアされたとき作成された舷外側面図、上部平面図、内部側面図、内部平面図などお宝がありますので、防研へ行った際は根気よく探してください。
蛟龍は、私が知っている限り200種程度図面が存在し、私は50枚程度入手済みです。海龍は10枚程度あり、5枚程度入手済みです。
この他、呉潜水艦訓練教育隊資料館に特潜会が収集した資料全てが寄贈されています。また、山口県熊毛郡平生町阿多々半島歴史民俗資料館、回天資料展示室にも特潜、人間魚雷の資料がかなりの資料があります。
私は現在、「日本海軍潜航艇史」と言う本を作っており、丁度今第3部特運を仕上げていますので、特潜に関してはちょっと頭の隅に行っています。
今月から特潜を始める予定ですので、(震海、甲標的、蛟龍、海龍の順)甲標的を始めれば、もっと詳細なことを回答できると思います。
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そこで、858関連の便乗質問なのですが、発電器に繋いであるディーゼルエンジンは水上航行時、主機として使えたのでしょうか?ポルシェさんが大好きな形式も含めてです。図々しいお願いですが、気になって仕方がないもので。
tomo
海龍の発電機は、シャフトが連結されているので、主機として使えたと思います。
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大塚好古
甲標的全型は、発電機で発電しながらモーターで推進するシステムで、スクリューシャフトは発電機に繋がっていないんですよ。後部バッテリー室の前に付けてしまったので、もしシャフトをつなげるとかなり長くなったでしょう。
図面の件ですが、アメリカから返却時には、蛟龍、海龍、震海、回天二/四型、回天十型の図面があったのは判っているんですが、今はそのほとんどが行方不明です。
土浦の技本にあったときに、元海軍技術士官連中がこれは我々のものだからと、おもしろい図面を持って帰って、それっきりとなっているそうです。名前は書きませんが、日本海軍艦艇研究家として有名な人達なので、何となく想像できると思います。この残りの一部が佐世保史料館にあります。
あとあるとすると、蛟龍、海龍を作った造船所が隠し持っているものです。特に三菱と・・・・あともう1箇所(名前が判りませんが)各100枚程度持っているのが判っていますが、入手はできないでしょう。三菱神戸造船所に資料館があり、特潜会がここから蛟龍の図面を入手したそうです。(私はこれを借りてコピーしたのですが、ただし部分図ばかりです。)
最後に可能性があるのが、呉海事博物館にいった福井資料の中にあるかも知れません。
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吉野
開館時間は平日の9:00〜16:30です。
私は、3月に行く予定にしています。日程さえあえば一緒に行けますが、どうですか?
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