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魚雷対策として、舷側から離れた位置にネット・板状の遮蔽物を垂らしとけば良かったのに、と思ったんですが、聞いたことがありません。どうしてでしょうか? 桃石 |
BUN
使用可能な魚雷防御網の研究・実験を行なっていますが、良好な結果を得られなかったため
中止されていますね。
大塚好古
あ、基礎見積もりするにも力が抜ける…。
sorya
ガンヘッド
http://www.ukans.edu/~kansite/ww_one/naval/nets.htm
中々凄い事になってるのが判ると思います
SUDO
前世紀初頭には標準的な装備だったんですね。
以後、何度となく浮かんではボツになっている...
では、この防御策が流行らなくなった理由はなんでしょうか?
イ)魚雷を防ぎきれない。
ロ)速度低下等のデメリットが大きすぎる。
ハ)高くつく。
ニ)模型映えしない...
桃石
ホ)航行中に使えない
SUDO
>イ
塩水に漬けたり、空気にさらしたりで、塗装もろくにできないのですぐに錆びます。故に魚雷が当たったら簡単に破けたなんて話もあります。
>ロ
損害などで垂れ下がるとスクリューに絡む恐れがあります。
>ハ
タダでは作れません。特に展張用のブームを装甲鈑に取りつけなければならないので厄介です。
>ホ
初期のものは全周に巡らせたので、動けませんでした。両舷に船体と平行に垂らしたものは、なんとか低速での航行が可能でしたが、速力を上げると索が切れるか、水面に浮き上がってしまって使い物になりませんでした。
基本的には仮泊地で使う前提で、根拠地であれば固定された防潜網のほうが便利で有効です。洋上での艦隊戦闘ではまったく使えないのですが、低速型が採用されたのは、敵地での対陸上砲撃作戦なんかで、水雷艇などの奇襲から身を守るためでした。第一次大戦のガリポリ作戦では使われています。
ジュットランド海戦で(ロ)のような戦訓があったために撤去されています。
志郎
今で言う、対戦車HEATに於けるタンデム弾頭の様な、二段がまえの方法が発明されたそうです。
”破網器”と言って環状のカッターが魚雷先端に少量の火薬と一緒に取り付けられ、
防潜網に衝突した衝撃でこの火薬を発火させ、その力で環状カッターを前方へ突き出し
防潜網を破る理屈だそうです。 もっとも本格的に実用化する前に、防潜網自体が、
今回、皆さんが述べられている理由で廃れてしまった為、出番は無かったとの事。
軌跡の発動機?誉
軌跡の発動機?誉
(至近弾等)での損傷の可能性が大きい事をあげているようです。
tackow
ジュットランドでの戦訓では、舷側装甲に命中した敵弾が、貫通せずに鈑面で爆発した場合、影響が大きかったようです。
破片によって網を載せている棚などがもぎ取られてしまい、ズルズルと落下したとか。巻いた網に直に当たっても、網の中で爆発でもしない限り、たいしたことにはならないようです。
志郎
我が海軍は実に良く戦訓を研究しているので、多分、ジュトランドの戦訓
を参考にしたのだと思います。
tackow
みたいです・・・
素材:3.2o鋼線7本撚り、これを径400oのリング状に組む。これで、雷速45ノットの魚雷を阻止可能。
昭和17年から18年にかけて西貢丸にて実験し、それによる速力の低下は以下の通り。
単船時 防御網曳航時
9ノット 6.3ノット
11ノット 7.3ノット
13ノット 8.9ノット
なんでも、昭和20年春頃から量産されたみたいですが、詳細は不明です。
tackow
みたいな事が書いてあったように記憶していたんですが…。知って驚く意外な事実ですねぇ。
大塚好古