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潜水艦はスクリューを回していてもなぜ艦自体は回らないのでしょうか モンシロ(♂) |
それ言い出したら船だって同じような気がします(;^_^A(大笑)
ブラック・タロン
水上艦ではシングルスクリューのOHペリーが急加速する時にはプロペラの回転トルクで幾分船体が傾斜するそうですが、水上艦は船体中心にスクリューがないことや、船体に浮力による復元力が加わるためにそれほど影響はないようです。
魚雷の場合は、2重反転プロペラにより自転をふせいでいる例が多いようです。
BAR
Qwerty
アリエフ
復元力は水上艦よりも遥かに強力なのではないでしょうか?
復元力に乏しいと着底した場合、海底の形状や潮流の影響により簡単に横倒しに
なってしまい、非常に危険だと思います。
原潜の場合は艦底には何が配置されているのでしょうか?
機関を配置すると艦外への騒音がひどいと思うのですが。
しゃるほ
(参考図)
http://www2s.biglobe.ne.jp/~square_a/huneda/tomozuru/huryoku.htm
全没している潜水艦は(水面下の形状が変わらないので)浮力の中心が動かず復原力は0です。
水中の潜水艦の機動の3次元力学は飛行機と同じです。縦・横舵で安定をとります。
水中で前進速度が0だったら(例えば水中の巨大な垂直壁に頭を押さえられているような状態だったら)シングルスクリューの潜水艦は大きな潜水艦でもくるくる回るでしょう。(胴体だけで翼のない単発飛行機と同じ)
速度を失った(か横舵が効かなくなった)潜水艦は大変不安定でたやすく危険状態へ落ち込みます。
最近出た「潜水艦諜報戦」(新潮OH文庫)には海底作業(ケーブルの盗聴)をするのに海面の波浪の影響を受けて難儀する米潜の様子が書かれています。
初期には安定用にアンカーを降ろしていたものを、その後艦底に橇状のスケグをつけたそうです。
IWA
>ような状態だったら)シングルスクリューの潜水艦は大きな潜水艦でもくるくる回
>るでしょう。(胴体だけで翼のない単発飛行機と同
2.の舵板の捩れのお話は、スクリューが作り出した水流が、すぐ後ろの舵板に
当たって、船速に関係なくカウンタートルクが発生するという意味なのでは?
後進の場合はカウンタートルクが不足するでしょうが、この時こそ復元力がものを
いいます。
浮力の変化は無いですが、船体の浮心から重心が大きく下に離れていれば、起き上
がりこぼしの原理で復元力は発生しますから。
しゃるほ
これはそうでした。 重心と浮力の中心の上下位置の差が復原力になります。
一軸艦のトルクがこの復原力に勝るほどあるかどうかは分かりません。 m(_ _;)m
(重心と浮力の中心の前後位置は一致していて、両者のわずかの差によって
発生する姿勢の変化を縦横舵に発生する力(水流による)で押さえているのでした。)
> スクリューが作り出した水流が、すぐ後ろの舵板
(日本では)1970年くらいまで、潜水艦は2軸で(後部)横舵・縦舵はスクリューの後ろにありました。
その後涙滴型一軸になると縦横舵ともスクリューの前に置くように変わりました。
これは水流の中にものを置くと推進効率も落ち、騒音のもとにもなるのと、
涙滴型にする目的が、プロペラ直径を大きくする(回転数を下げて静粛化する)ことにあって、船型上プロペラの後ろに縦横舵は配置しにくいためです。
IWA
>これは水流の中にものを置くと推進効率も落ち、騒音のもとにもなるのと、
>涙滴型にする目的が、プロペラ直径を大きくする(回転数を下げて静粛化する)こ
>とにあって、船型上プロペラの後ろに縦横舵は配置しにくいためです。
おお。そうでしたか。ご教示有難うございます。
しかし、涙滴型艦型の目的は水中抵抗の低減なのでは?
しゃるほ
対抗しているようです。
停止中の横安定については、潜航中であっても、浮心が重心の上になるように設計
されているので安定状態が保たれますが、船体全体が全没しているために、水上艦
のような強い復元力は望めないようです。
ただ、潜水艦の体験者の手記を見ても、前後釣り合いツリムの保持には苦心してるようすは書いてあっても、横方向の安定に関する記述があまり見られません。
ある深度以上になると波浪の影響も受けない潜水艦では、それほど実用上の問題は
ないようです。
たしかに涙滴型船体自体は水中抵抗の減少が目的ですが、横舵縦舵がスクリューの前に置かれたのは、水中放出雑音の減少も理由の一つのようです。
BAR