一言で言えば、
「米海軍に真っ向から立ち向かえる艦隊」の建設です。
八八戦艦が有名ですが、
その影で５５００トン軽巡、峯風級以下１００隻になんなんとする駆逐艦など、
補助艦艇も大量建造が予定されてました。
勝井

　計画艦名等はよく覚えてませんが、戦艦８隻・巡洋艦８隻を中核とする大艦隊計画でしたっけ。
　財政的理由と軍縮条約等により完結に至らなかったと聞きますが。

　ゴミ。現在の海上自衛隊の４個護衛隊群も八八艦隊と俗称されてますが、これは、護衛艦８隻・哨戒ヘリコプター８機という護衛隊群の編成を、マニア等が勝手に旧海軍の八八艦隊構想になぞらえただけで、何の関係もない（笑）。
ブラック・タロン

古鷹型とか夕張型は八八艦隊計画に含まれるんでしょうか？
taka

八八艦隊計画の建造艦ですが…

大正４年、八四艦隊案一部成立。
　戦艦長門、軽巡天龍・龍田、駆逐艦１、潜水艦３、その他。

大正６年、八四艦隊案成立。
　戦艦陸奥・加賀・土佐、巡戦赤城・天城、軽巡９（夕張含む）、
　駆逐艦大型１０・中型１８、潜水艦１８、その他。

大正７年、八六艦隊案成立。
　巡戦愛宕・高雄、軽巡３、駆逐艦大型１１・中型１６、潜水艦４８、その他。
　ここで空母鳳翔も建造。

で、大正９年、八八艦隊案成立。
　戦艦４、巡戦４、大型巡洋艦４、軽巡８、駆逐艦大型２２・中型１０、
　潜水艦２８、空母２、その他。
　古鷹級の予算はここの大型巡洋艦のが流用されたもので、
　厳密には八八艦隊には含まれません。

で、以上合計戦艦８、巡戦８、空母３、大巡４、軽巡２２、
　　　　　　駆逐艦８８（大４４、中４４）、潜水艦９７、その他
という、とんでもない建艦計画でした。
その他の中には、大量の給油艦や潜水母艦などの大型艦艇も含まれてます。

同時期の米ダニエルズ・プランでは
戦艦１０、巡戦６、軽巡１０、駆逐艦５０、潜水艦６８、その他です。
その他の中に多数の各種母艦が含まれており、遠征能力が大きく向上する予定でした。

日米の計画を比較すると、
贔屓目なしで日本の方が上。
米主力艦は戦艦と巡戦の速力差がありすぎて（１０ノット以上）、
連係プレーは困難というより不可能。
しかも米初めての巡戦レキシントン級は、
防御薄弱、攻撃力も日本側最古参の長門とやっと同等という物足りなさ。
さらに補助艦群も日本が圧倒的優勢。
この頃のアメリカ海軍は戦艦戦力が突出してる一方で
巡洋艦以下はイマイチ物足りないですし。

ただし、よく言われているように、
日本の計画はこれが限界（というか不可能と紙一重）なのに対し、
アメリカにはまだ十分余力があります。
ダニエルズプランをもう１回立ち上げる…まではともかく、
その半分くらいは簡単に追加してくると思いますので、
そこまで考えると、さて日米どっちに軍配を上げようか…？
勝井

↑アメリカは計画だけなら10・6艦隊計画の時既に後に続くものとして18in砲戦艦と16in砲巡洋戦艦を
計画しているから、戦力比較をするなら構成にあれを含めないとまずい気がするし、レキシントン級は
ちょっと間違って大きく作ってしまった偵察巡洋艦だから温かい目で見てやりましょう。

　これらの艦に関する深い追求は御容赦あれ（偽師匠R＠現在風邪で高温状態にあり）。
偽師匠R

＞４
>そこまで考えると、さて日米どっちに軍配を上げようか…？
戦闘では８８艦隊優位の可能性ありですが、これを実現すると
戦争が発生するまえに日本が滅亡してしまうと思います。
不可能以前の計画ではないでしょうか。


たかつかさ

現実に予算がついている以上、
全くの不可能事とまでは思ってません。
けどまあ、八四艦隊くらいまでが分相応だろうなとも思ってます。
勝井

　いや〜、八八艦隊の本当に（日本にとって）恐ろしい点はその維持でしょう。計画では八八艦隊本隊以外にも、二戦級戦力として旧式戦艦、旧式巡洋戦艦計８隻（最初の該当艦は金剛〜日向）を別に維持する計画でした。（つーことは、実質は八八八艦隊。いや八八四四艦隊か？）しかも、八八艦隊を構成する戦艦、巡洋戦艦は艦齢８年以下の艦だけで固め、それを過ぎれば二戦級部隊に格下げして、新造艦を作るという、車並にお手軽にぽいぽい戦艦を捨てる、新陳代謝の激しいものでしたから。
　（構想だけで、予算の検討すらしていない話です。まあ、実際にこんな構想がまかり通ることはなかったのでしょうけどね。）
tomo

恐ろしいことに、さらに発展して八八八艦隊なんてものが検討されてました。
つまり年３隻の戦艦を継続して建造し続ける…。
いくらなんでも、検討段階でポシャりそうですが。
勝井