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732 思いッきり初歩的な質問です。日本海軍の駆逐艦は高角砲を
搭載していないようですが、どうやって対空戦闘を行って
いたんでしょう?戦艦が高角砲を持っているようですが、
当時どういった方法(考え方)で対空戦闘を行うつもり
だったのでしょうか?
fanfan

  1. どうやってと言われましても、
    撃てる砲総動員して撃ちまくったとしかいえないような。
    一応駆逐艦の主砲は55〜75度くらいの最大仰角があり、
    雷撃機や暖効果爆撃くらいにならある程度対応できたようですが、
    当然射撃速度はへろへろです。
    やはり機銃が主力ですね。
    勝井

  2.  勝井山、駆逐艦も主砲射撃盤を装備しているんですよ。
    主砲の対空射撃はこれを利用して行います。特に二式を装備した後期の艦は照準能力が高く、時速200km程度で単機て一定方向に飛ぶ敵機には実に有効でしたが、惜しむらくはそうした敵機の出現が極めて稀であったことです。勝井山の書く「暖降下爆撃」とはこうした心暖まる状況を指すのでしょう。
     機銃での射撃については射撃法は戦訓によって統制射撃から無照準射撃まで様々な改善が試みられており、一方では機銃手の「刺し違える覚悟」「精神力」が重要とされています。
    BUN

  3. うぁ、「暖効果」ってなんだよヲイ。
    こんな言葉使ってたら師匠にネタを提供するだけじゃんか。
    勝井

  4. こんな時は余計な書き込みはせず、ひたすら恥じて沈黙しましょう。
    何せただの誤変換ではなく、「緩降下」を「だんこうか」と読んでいた証拠ですから、
    日本の将来は厳しいものがあります。
    BUN

  5. >勝井山、駆逐艦も主砲射撃盤を装備しているんですよ。
    >主砲の対空射撃はこれを利用して行います。特に二式を装備した後期の艦は照準
    >能力が高く、時速200km程度で単機て一定方向に飛ぶ敵機には実に有効でし
    あの・・もしかして日本海軍の想定した対空戦闘って、わずか数機の複葉艦攻がチ
    ンタラ飛んでる程度しか、器材が対応出来ない(器材更新後の末期でさえ)てーこ
    とですか??
     すると・・日本の対空砲火で撃墜されるのは、よっぽど運が悪いか、うっかり接
    近しすぎて、機銃の弾幕に飛込んだ場合だけって事??(泣)
    まさか、その機銃も時速200km程度しか対応してないとか・・。

    fanfan

  6. えーと、船のことはよくわかんないんで、質問なんですが、陽炎型なんかの12.7pとか秋月型の長10p砲とかは、対空射撃も考慮した両用砲、つまり「高角砲」でもあるじゃなかったんですか?
    特に秋月型は「防空駆逐艦」なんて言われ方してたと思うんですが・・・。B−17を撃墜したりもしてますし・・・。
    胃袋3分の1

  7. い、胃袋さん、お座敷が違いますよ。さ、むこうの部屋で私と呑みましょう。
    時速200km〜250kmの目標に有効弾が撃ち込めるということは、大戦初期の攻撃機中、我が九七艦攻を除けばいかなる雷撃機も寄せ付けない、ということではありませんか。実に立派な物です。

    BUN

  8. お座敷が違いますよ>
     すいません、つい出来心で(^^;;;;;
     ・・・・で、私の質問の答えは?(笑)

    緩降下>
     お座敷違いなんでよく判りませんが、なんでも「かんこうか」と読むという話をどこかで聞きました。
    胃袋3分の1

  9. ↑日本の艦隊型駆逐艦が搭載していた5in砲は「対空射撃も可能な平射砲」であって、
    真の高角砲とは言い難い砲です。まあ某英国海軍の駆逐艦に比べれば、対空射撃が可能なだけ
    マシであると言えますが。
    大塚好古

  10. 英駆逐艦は、主砲は平射砲と割り切ってるかわりに、
    3in高角砲1門を装備してる例が多いようですね。
    勝井

  11. >10
    そうですか? 艦隊駆逐艦でも、L型・M型と、S型以降のクラスは、両用砲を装備してませんか? また、O型とP型は同型艦の半数が主砲に高角砲を装備してますね。
    1926年以降1945年までに竣工した225隻の英海軍の艦隊駆逐艦のうち、88隻が高角砲または両用砲を主砲として装備しています。
    しかし、平射砲装備の137隻のうち、K型まで、L型になって両用砲を採用するまでに造った艦は105隻に達し、一度両用砲を採用すると決めてからは5クラス32隻(1クラス8隻なので40隻だが、そのうち8隻は高角砲装備)しか平射砲装備の艦は造っていません。
    MとSにはさまれた、O・P・Q・Rの各型は戦時急造タイプで、N型は価格の高いM型とのハイ・ロー・ミックスのタイプですから、L型以降の英駆逐艦の主流は両用砲を装備しているといってよいのではないでしょうか。
    まなかじ

  12. >8
     我が駆逐艦の12.7センチ砲は「対空射撃も出来る平射砲」とでも言うべき
    もので、いわゆる「高角砲」と呼ぶにはちょっと力不足だと思います。
     ちなみに、御指摘の12.7センチ砲(この砲は海軍内部で「高角砲」と呼ば
    れる事もあったらしいです)は、特型の一部と有明型の一部までは75度まで仰
    角をかける事が可能でしたが、それ以降は55度に制限され。夕雲型以降再び7
    5度の仰角をかけることが可能となりました。
     ただし、薬嚢式の装薬が装填に手間取ることや、一定の角度でしか装填出来な
    いために発射速度は水平では毎分10発ですが、最大仰角では毎分4発以下と遅く。更に夕雲型以前は信管の調停装置が付いていないのが欠点です。
     それに引き替え、秋月型や松型に搭載された10センチあるいは12.7セン
    チの高角砲は、薬莢式+任意の角度で装填可能な事で発射速度は倍以上。更に信
    管の調定が自動で行われるので対空砲としての能力は見かけ以上の差があります。

     200キロ以下の敵機を対象としていたが情けないかどうかは判断しかねます
    が、駆逐艦の場合には、秋月型以外では測距儀がステレオ式ではなく高射装置が
    無かったのも問題だったと思います。
     あと、高射装置の精度が良くなかったとか信管の設定が正確ではなかったとか、
    吹き流しの標的が低速で高速な無線標的機が少なかった(標的機はどうだったん
    でしょうか?飛行機に詳しい胃袋さん?)とかの問題もあるようですが、比較問
    題で我が海軍だけがこうだった。というのが判らないので何とも言えないところ
    です。
     というのも、珊瑚海海戦でヨークタウンに収容した機体は全てが機銃あるいは
    高角砲によって損傷していた、という報告もあるためで。日本機をもって日本艦
    隊に攻撃をしないことには実際の艦隊防空力は図れないのではないかとも思いま
    す。
    tackow

  13. 蛇足をちょこっと。。。
    戦時中は特型駆逐艦ならなんでもかんでも「防空駆逐艦」と呼ばれることもあったそうで、その辺から見ると高仰角砲さえあればいいらしいです。。。>駆逐艦

    蛇足ついでに便乗なんですが、「両用砲」ってどう定義されているんでしょうか。
    どなたかご存じでしたらお願いしますm(__)m
    じゃむ猫

  14. >11
    記憶ですけど、英駆逐艦の主砲である4.7inMkIXはS型以降のものでも仰角55度が最高ですから
    両用砲とは言いがたいのでは…(M級以降半数の建造艦が4in高角砲を装備しているのは確かですが)。
    確か英駆逐艦で計画時から高角砲を搭載する予定だったのはバトル級以降の艦だと記憶します。
    大塚好古

  15. >13
    記憶なので多少綾椎ですが、めりけんのDPGUNの定義は「平射・高角射撃能力において
    其々の専用砲に劣らぬ能力を持つこと」だったと思います。
    敵国艦船研究家

  16. >15
    なるほど。。。数値的な定義じゃないんですね。
    なかなか判断に苦しみそうな。
    その基準で行くと、松型の1番砲は立派な両用砲になるのかなぁ。
    有り難うございました〜。
    じゃむ猫

  17. 松型の1番砲は、八九式12.7センチ単装高角砲
    B1型改4だったと思います。
    御参考までに。

    ところで便乗質問ですが
    (1)三年式12.7センチ砲の対空戦闘時
    の砲弾炸裂秒時の設定はどうしていたの
    でしょうか。
    高角砲の場合は、装填時に自動的に
    設定してたように記憶しているのですが。

    (2)ある戦記(題名失念)での駆逐艦主砲による
    (三年式と思う)ミッドウエー海戦での対空戦闘シーンでは、
    リード角の設定、高低角の設定、炸裂秒時の
    設定等、弾着後の修正は、全て艦長の目測
    (というか勘)でおこなっていました、
    (方位盤に対空射撃設定機能が全く
    ないような描写)これでは命中は到底
    おぼつかないと思われますが、実際の
    ところどうだったのでしょうか。
    あるいはBUNさんの言われる「二式」が
    採用された後から、方位盤からの観測
    による各種設定による対空射撃が可能
    になったのでしょうか。

    以上御教示願えれば幸いです。
    RM

  18. (1)に関してしてはすでにカキコが
    ありましたね、失礼したしました。
    RM

  19.  そうです、高射装置が無い以上、修正量等の算出は全て人力(知力)により
    ます。

     御指摘の2式距離方位苗同盤から修正量が算出可能となりました。こいつは夕
    雲型(巻雲以降?)に装備されています。
     我が海軍では駆逐艦による対空射撃訓練は昭和15年から本格的に実施されて
    いたのですが、同時期の89式高角砲と駆逐艦装備の3年式とを比較した場合、
    命中率には大差があります。
     駆逐艦の場合には、大型艦に比べて対空砲のプラットフォームとしては不利な
    面があると思われるので単純には比較できかねますが、それでも、命中率は悪い
    と考えられます。

     実際、役に立つのは「心暖まる場合」位でしょうか(^^;

     本格的に高射装置を備えた秋月型の場合には8門を同時に指向出来る事や、対
    空を重視した訓練を実施していたであろう事などから、かなりの命中率であった
    と思われますが、訓練時のデータが無いので詳しいことは判りません。
    tackow

  20. ご教示ありがとうございました。
    確か、夕雲型から高角測距儀も導入されたのでしたね。
    陽炎型である雪風が戦争後期に砲塔の一つを取り外して
    25mm機銃を増備したのは、そのような理由がある訳ですね。

    秋月型以外では松型などのいわゆる「雑木林」
    に高角砲が装備されていますが、方位盤は
    4式方位盤(記憶カキコ)なる簡易式なものが
    使用されているようですが、せっかく高角砲が
    装備されていても、そのような方位盤では
    「全量射砲」にならなかったのでしょうか。

    RM

  21.  4式射撃装置は小型艦艇用に開発されたもので、中身は95式機銃射撃指揮装置
    と同様なモノと思われます。
     一応、1万m以内の400ノット迄の目標に対処可能でした。

     松型(丁型、改丁型)の場合、測距儀も高角型ですし、なによりも艦橋上部の対
    空指揮所が広くなっており。対空射撃に関しては秋月型に次いで有効であったと思
    います。

     全量射撃とは、機器に頼らず、射撃指揮官がアタマを使って射撃の修正を行うも
    のですから、松型の場合には「高射器射法」と言えると思います(ちなみに、我が
    海軍では対空射撃の射法として、全量射法、高射器射法、測距射法がありまし
    た)。
     あと、「2式距離苗頭盤」でしたね・・・
    tackow


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