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第二次大戦当時の戦艦の装甲(例えば砲塔側面とか)を,現用戦車の120ミリ滑腔砲(APFSDSなど)で貫徹できるのでしょうか? 今の戦車の砲塔正面装甲が均一装甲換算で50cm以上もの重装備をしているからには,この程度の威力はありそうなのですが? もし,可能ならば,3000mにまで肉薄した駆逐艦から発射された127ミリ弾で舷側装甲を貫通される戦艦の姿が(頭の中,火葬戦記モード) 虎ノイ |
ストラスブールの副砲と交戦し、貫通弾を与えた事になっています。
#英国のある本では、副砲での戦死者名まで明記されてたりします。
ただしどれも信頼に足る資料ではありません。
ただ、もしこれが本当なら、戦車による戦艦の小破/自沈という
輝かしい戦果となるのです。ここ数年、私のメインテーマなのですが、
なかなか調査が進みません…
きしもと
放つのは勿論「魚雷」です。細かいことですが魚雷大将に怒られます。
tackow
2層防御の戦艦(長門級やビスマルク級)はいわば超大型スペースド・アーマーで,1層目貫通後の砲弾を数m離れた背面装甲(75〜120mm程度)で受け止めますので,破片はここでストップするでしょう。またインターナル・アーマーの艦(アイオワ級など)は舷側外板の背後に装甲があるので,これもスペースド・アーマーとして働くでしょう(スペースド・アーマーでは第1層の厚さより空間厚の方が重要だそうなので)。
1層防御でも装甲背後には更に水密・弾片防御縦壁があり,例えここを破片が貫通しても飛び込むのは(弾薬庫部として)砲弾庫でしょう。誘爆しやすい装薬は普通喫水線下にあり,なおかつ金属製ケースに収納されています。砲弾の信管は旋転の遠心力が掛からないと作動しませんし,徹甲弾は破片の直撃程度では誘爆しないでしょう。通常弾に命中すると誘爆するかも知れませんが。但し大和級では主砲上部火薬庫がわずかに喫水線上に出ており,防御縦壁も1重なので装薬誘爆の不安はあります。ただ重量わずか10kg前後?の砲弾の,貫徹後の破片の運動量が,防御縦壁と装薬収納筒を破壊してなお誘爆を起こせるか疑問はあります。
砲塔は全て1層防御ですが,独・米の戦艦は砲塔内で装薬が爆発しても弾火薬庫誘爆は生じないでしょう(ジュットランド沖海戦やミズーリ?の誘爆事故から推測)。英戦艦に関してはかなり不安です。日本戦艦は英戦艦よりは安全ではないでしょうか(弾薬庫誘爆に神経質なところから推測)。ところで大和の主砲塔正面装甲(650mmの約45度傾斜,表面硬化鋼)はAPFSDS弾で貫徹できるだろうか?
結論として,大和級のような1層防御の艦に若干の心配はあるが,2層防御やインターナル・アーマーの戦艦ならまず沈没の心配はない,と思います(ビスマルクは数千mの至近距離から14 and 16インチ砲弾数百発の直撃を受けてかなり持ちこたえた実績有り)。
isi