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何かといわれる「大和の副砲」の防御なんですが、あの副砲の下はそのまま なんの防御もなく弾薬庫につながってるんでしょうか?煙突に飛び込む砲弾ま で考えて蜂の巣甲板までつくった設計者がそんな弱点を残すのでしょうか? あと他の戦艦全般の副砲及び高角砲、両用砲には「大和の副砲」と同じ 危険性はなかったのでしょうか? taka |
高角砲等については致命的パートへの直接の通路は無いはずなので、問題は無かったことでしょう。
BUN
大和は副砲搭載にあたって、爆撃対策として後に27mm隔壁を増設しています。
ただ、応急処置の範疇を出るものではないでしょう。
ほとんどの戦艦では副砲だの高角砲だのは両舷配置であり、主砲弾薬庫と隣接する状態では設置されておらず、
仮に弾薬庫が誘爆するような事態になっても、被害は局限されるよう配慮されてます。
危険性そのものでは確かに大和と大差ないでしょうが(戦艦級の主砲弾に対しては)、
副砲程度に大口径砲弾への十分な防御を施すのは筋違いというべきでしょう。
ビスマルク級の主砲天蓋の薄さは師匠のおっしゃる通りですが、
あれはむしろ例外なのでは?
ビスマルクの設計は第1次大戦のバイエルン級が基礎になってる位古臭いものですし、
伝統的にドイツは余り遠距離戦を重視しませんから。
勝井
に自信があった為と思うのですが・・
tackow
単に大落角弾で沈没するつもりが無かっただけのことでしょう。
それとも遠距離砲戦を無視した水上砲戦典範か何かがあるのでしょうか?
BUN
艦艇は動いてるんだし
最大射程付近の砲弾の落角って45〜60度なんよ
副砲>弾薬庫までがカラッポの空間ならともかく
エレベータとか色々有るわけだからして>しかも長い
砲弾が直接弾薬庫に飛び込む可能性は普通は考えなくて良いのでは?
でもって、砲塔天蓋を突き抜けた砲弾が砲塔内部の弾薬を誘爆させて
その火炎なり爆風なりが弾薬庫に突っ込んで弾薬庫爆発っていくのが
一般的なシチュエイションなんで
別に副砲が原因でドッカーンはまず無いだろうと思う
SUDO
BUN
チュエーションはかなり無理があると思いますが、しかし。万が一の場合には
やはりアキレス腱となる可能性があると思いますが>大和の副砲
バイタルパート内に砲弾の侵入を許す、という観点から見た場合、どうしても
やばく感じちゃうんでしょう。この辺「観念先行の杞憂」なのでしょうが、突
っ込まれれば現場の方々はそうも言ってられなかったかな、と。
#大和の副砲は装備位置が問題だったとワタシ的には思うのですけど・・
tackow
そうですね、確かに中心線配置の二砲塔分は問題だと思います。やはり舷側配置の四砲塔装備にすべきでしょう。
そうすれば超大和型は自然に舷側砲塔が大口径化(主砲程度までやると理想的)できる訳です。あの舷側砲塔にはそうした「心」がある、と私だけには見えます。
BUN
ほどの弱点では無いようですが、それ以前のクラスの舷側副砲の方が砲弾
が弾薬庫に飛び込み易いのではないかと思います。それとも給弾方法が違
い弾庫と直結してないんでしょうか?
また、大和級の副砲塔は爆撃に対する脆弱性は無視できないと言うことに
なるのですか?
taka
爆撃でも、落角90度にはならないと思います
つまり、砲塔を貫いて、弾薬庫までの花道は
あの狭くて長いバーベットを考えると無いのではないかと想像します
傍証ですが、重巡洋艦羽黒が第二砲塔に25番相当を被弾したとき
炸裂した爆弾の爆風と、引火した装薬の爆風が弾薬庫に突入しましたが
緊急注水で爆沈を回避しています
大和級の副砲と弾薬庫までの直線距離は重巡のそれよりも長く
対策処置もしてあり、とても火炎が簡単に突入するとは思えません
最大の問題点は、みんな爆弾の落角が何度だと思ってるんだって事
急降下爆撃でも90度にはならないと思うぞ
SUDO
すまぬ、態度でかいですね、ごめんなさいm(__)m
SUDO
なるほど、超弩級戦艦の「超」には、主砲塔中心線装備からの脱却を計
る。という秘められた思惑があった訳ですか・・勉強になります。
tackow
急降下爆撃の角度は照準器が進歩して見越し角を算定しやすくなる後期ほど
降下角度が浅くなる傾向にあるようです。
攻撃しやすい45度位の降下爆撃になってゆく訳です。
水平爆撃の爆弾もまた、けして垂直に落ちてくる訳ではありません。
BUN
疑われている艦に「英国の誇り」マイティ・フッドがありますね。まあ、これが
起るのは偶然以外無いのかもしれませんが。
大塚好古
艦が9発に対して、独艦が12発と独艦の方が多いのです。が、火薬庫の爆発
を誘発したのは英艦が5発に対して、独艦は0。この差は黛氏によればダメー
ジコントロール能力の差と独艦の装薬が半薬莢式であった事、独艦の砲弾が大
遅働であった事などと推察しています。
大和級の副砲も多分大丈夫だとは思うのですが。黛氏は日本の砲塔(内部)の
防御力の脆弱さを嘆いていたので、自戒の念を込めてあえて弱点と指摘させて
もらいます。
あと、>2
>伝統的にドイツは余り遠距離戦を重視しませんから
黛氏はそんなこと無いって仰ってるヨ。
tackow
あるんでしょうか?副砲部分に命中する可能性はかなり大きいと思うんですが。
taka
BUN
砲弾が直接飛び込む可能性が低いのは判りますが、
爆風や破片が弾薬庫に到達するのを防ぐ手段には
どのようなものがあったのでしょうか?
たかつかさ
1915年1月のドッガーバンク海戦で
独巡戦ザイドリッツが英巡戦ライオンの343mm砲弾を被弾
5番砲塔バベーット貫徹、換装室と砲室の装薬に引火
その火炎が弾薬庫・給弾室経由で4番砲塔に突入して装薬引火
(ザイドリッツは4番5番砲塔が背負い配置です)
両砲塔は内部は破壊され完全に使用不能、砲員165名全員戦死
火炎は、当然のように下部弾薬庫でも荒れ狂い
必死の消火作業で弾薬庫爆発は辛うじて防いだそうで
この結果
ドイツ戦艦はスプンクラーの増設等
☆消火設備の強化
遮蔽防炎扉の増設・新設
☆弾薬庫、火薬室、換装室、砲室等の各区画間に設けてある
防炎扉の閉鎖確認・装薬取り扱い基準の見直し
☆弾薬を上げる瞬間だけ開くように厳密に規定
☆装薬も装填作業時まで金属ケースから出さない
等の設備改善と運用面の見直しを行い
ジュトランド海戦ではザイドリッツは4番砲塔バーベット貫徹で
砲室内装薬が誘爆し砲員17名戦死するも
火炎が換装室、弾薬庫へは流れず被害局限しました
この設備、運用の問題点は同時期の英軍戦艦も同様だったようですが
ドッガーバンクであわや沈没という被害を受けたザイドリッツの教訓が
ジュトランドでは生きてきたのではないかと
世界の艦船1999-6では述べられています
また、当時は紐火薬は燃えても誘爆しないと思われていたことも
英軍巡戦の爆沈遠因だったのではないかと考察されていました
以下は想像ですが
爆沈艦続出の事態と戦後独戦艦を入手した事から
第一次大戦後なら、各国の戦艦も
ザイドリッツと同程度の対策は行なわれていたのではと・・・
SUDO
散水、注水を実施します。爆風や破片は高熱で無い限りは火薬には引火しな
いので、どちらかといえば火焔対策が重視されていたようです。
まぁ、細かく見れば他に色々とやってるのですが・・
また、独艦や米艦は砲塔内部の人員が英艦等に比べて多く、被弾時には有利
であったようです。
tackow
>19
>第一次大戦後なら、各国の戦艦も
>ザイドリッツと同程度の対策は行なわれていたのではと・・・
この辺、我が国は主砲の命中率を向上させるのには熱心だったが、情けない位
無関心(米国に比べて)だった、と黛氏は回想しておられます。
ちなみに、艦砲繰法での防焔重視や16インチ砲塔の人員が米艦が長門級に比
べて50%以上多いこと等を傍証にしています。
tackow
でもこの部分それ程上部の装甲薄くないんだけどなぁ(2+3+2in)。
大塚好古
距離一万三千ですからねえ
落角から見ても、甲板に当たる確率、貫徹能力
共に弾薬庫上面なんて無理だと思う、舷側ぶち抜いたんでわ?
SUDO
(しかし、調べてみるとフッドはやはり重装甲の艦なんだな、と思う(^^;)。
大塚好古
特徴は,安全戦闘距離がかなり近距離に設定されていることで,15インチ砲弾に対し近距離側10,793m,遠距離側21,031m(機関部)または23,319m(弾薬庫)であり,想定戦闘距離をかなり短く取ってあります。日本の大和級は近距離20,000m,遠距離30,000mに設定しており,ほぼ1万mに及ぶ違いあります。その結果ビスマルクの装甲は相対的に垂直部が厚く,水平部が薄くなっています。
水線部防御に関しては,2段目の斜め防御甲鈑が水平に近い角度になっており,その結果近距離から発射された弾道の低い砲弾は垂直装甲は容易に貫徹するものの,この斜め甲鈑は斜撃となって貫徹できなくなります。その結果,ビスマルクの装甲は距離が一定以下になると砲撃によって打ち抜くことが不可能となり,近距離での砲撃戦では文字どおり不沈艦となります。ビスマルク追撃戦の最後で,本艦はイギリスの2戦艦から400発以上の主砲弾を直撃されながら容易に沈みませんでした。これは射距離が近すぎて弾道が水平なため,垂直装甲を貫徹した砲弾が背後の斜め防御甲鈑や水平防御甲鈑を貫通できず,主要防御区画内に被害を与えられなかったからです。さらに手前に落下した砲弾も海面上に反跳し,水中弾とならないため水線下に被害を与えられませんでした。もし15,000m以上の遠距離から攻撃していれば,本艦は水平防御が相対的に弱い機関部に相当の被害を受け,またかなりの砲弾が水中弾として喫水線下に命中し,水中弾防御のない本艦に相当の浸水を与えられたでしょう。
ビスマルクの防御要領は完全に第1時大戦時のものであり,対戦艦戦に関しては近距離からの攻撃には強かったものの,遠距離攻撃に関しては良く喧伝されるほど防御力が強いわけではありません。
重防御といわれるビスマルクですが,その水平防御甲鈑はこの時期の戦艦としては薄く,水線部装甲鈑も傾斜していないなど,対砲弾防御は英キング・ジョージ・5世級や米サウス・ダコタ級よりかなり劣っていたと考えられます。特に130mmしかない主砲塔天蓋の装甲の薄さは際だっており(大和の半分以下,アイオワの50mm減),水平防御は本艦の大きな弱点です。しかし主砲塔に関しては,直撃を受ければどのみち使用不能になるため,火薬庫への防炎対策に自信のあるドイツ海軍は,巡洋艦クラスの主砲弾に対してのみ完全防御すればよいと考えたのかも知れません。実際本艦の主砲塔は口径の割にかなり小型で投影面積が小さく,重防御する代わりに被弾しにくくすることを重視していたようです。また連装砲塔の採用も,1砲塔が被弾・使用不能となったときの砲力低下が小さく,これも連装砲塔採用の理由だと思われます。こうしてみると本艦の主砲配置ならびに防御方式は,旧式ではあるもののなかなか合理的であると言えます。
Pacurly
これは某サイトの解説の丸写しですが,他のサイトや資料から引用する際は出典を明記しましょう。
それが面倒くさい場合はせめて伝聞形(〜だそうです)を使いましょう。
isi
水平方向からの砲撃を受けた場合、第1、4番副砲バーベット部の長さを
考慮すると、ここに絶対命中しないと仮定するのは無理があるような気がします。
本来、戦艦同士の撃ち合いを想定して建造しているのですから。
たしかこの部分の装甲厚はせいぜい200ミリ程度だったと記憶しています。
此処に戦艦クラスの主砲弾が命中した時のことを考慮すると揚弾筒と揚薬筒と
の弾薬誘爆の危険があります。そのまま副砲火薬庫→主砲火薬庫というわけです。
もちろん、揚弾筒と揚薬筒には防爆用の仕切があると考えられますが、弾薬+
敵戦艦の主砲砲弾の爆発の破壊力にも耐えられるのか、極めて疑問と言わざる
をえません。
もう一つの理由は、副砲塔で(単なる事故であっても)火災が発生した場合
(現に菊水作戦時、大和の副砲塔が航空攻撃で火災を起こしています)
その熱が下部に伝わっていくと、やはり誘爆の危険があります。
鉄の熱伝導性良好ですからね。
同作戦時、大和の最期間際に主砲弾薬庫の温度上昇アラームが点灯していたと
いう証言もあり(すみません。出典を忘れました)
副砲の火災が大和の爆沈の引き金になった可能性は大いにあり得ます。
現にそう主張している方もいるように記憶しています。
T.M.