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もし「伊吹」が巡洋艦として完成していたとしたら、どんな要目だったのでしょうか? またアメリカの巡洋艦に対抗できたんでしょうか? ガスコーニュ |
ボルチモアへの対抗は,対マンなら可能かも.片舷あたり10だか15射線だかを誇る雷撃力をもってすればね.
けど数が違いすぎるからなあ…
そもそも伊吹級はマル急計画,つまり戦時急造艦なわけで,画期的な新設計というわけではありません.米新鋭巡洋艦に抗するのは,少々荷が重い仕事でしょうね.
個人的に伊吹の設計で注目してるのは,最上が重巡に改装されたとき,砲身長さの関係で2番砲塔が定位置でやや仰角をかけねばならなかった問題を解決していたかどうかです.
あと,米巡洋艦に対抗という意味では,E計画で建造予定だったという新重巡ですね.一体どんな設計になってたのか,実に興味深い.
勝井
(細かい突っ込みですいません)
無限
アンテナ長さを増していたのではないでしょうか?
それと最上、鈴谷では最上甲板にも縦強度を分担させていたのを
利根型のように上甲板のみに縦強度を分担させて構造の改善も図ったような気がしますが
Navy
武装配置は最上型近似
船体構造は利根型近似の重巡だったと見てよいのかな
魚雷は4連装発射管4基(片舷2基)だったと思いました
SUDO
1.で書いた片舷10だか15射線ってのはそれが根拠.
質問では「要目」だったんで船体構造とか細かい改正点については触れませんでしたが、書いたほうが親切でしたか.
追記:せっかくだから、もうひとつの質問「米巡洋艦に対抗できたか」についても議論しましょうよう.
勝井
で、同時期のアメ重巡と比較した場合、「バルチモア相手だと相当苦戦、
デモイン級の相手をさせるのはちょっと可哀想」てのが実力では無いかと
個人的には思うのですが。バルチモア級は防御力/砲撃力で勝りますし、
射撃指揮能力でも勝りますからね。
大塚好古
米軍の砲撃って効率が悪そう・・
takukou
雷撃主体の艦艇と砲撃専用艦艇を同列に論じるのはどうかと・・・
デ・モインだろうがアラスカだろうが
魚雷さえ当たればなんとでもなる
どうせ93式3型が複数当たったら戦闘不能確定だもん
あとは好き勝手に料理すればよいかと(笑)
その状況に持ち込めるかどうかは
A:射点に遷移できる
B:魚雷が当たる
この二つが必要ですが
何しろ、酸素魚雷は射程が異常に長い、よってAは達成可能
伊吹の、恐らく最上や利根よりもタフな船体と高速性能は
それを保証してくれるでしょう
Bは難しいですね、距離や条件次第です
ただ、搭載魚雷数が多いこと
恐らく次発装填装置も持っていることを考えると
再度、襲撃することも可能ですし
魚雷が当たらないということは、回避運動をした可能性も高いですから
これは、米重巡側の射撃精度の大幅低下に繋がります
となると、実際に雷撃しなくても、そのそぶりでも効果を発揮しますね
実際にレイテ戦ではありもしない雷撃に怯えて
頻繁に無駄な動きをしてますから>米艦
つまり、砲戦主体で考えても
ボルチモア級相手なら優位になるのでは>勿論、状況次第です
SUDO
それに砲戦の場合は、射撃能力の事は考えないとしても、本格的な20cm防御の有無と艦の大きさから言って、やはりボルチモア優位でしょう。これって大和vsアイオワで大和優位とする人がいつもいう事ですが。
舞弥
それなんですけどね
最上や利根級が「対8インチ防御してない」と言うのでしょうか?
舷側装甲最厚部では140-145mmの傾斜装甲の最上&利根をベースとした伊吹が
それ程貧弱な防御性能だとは思えません
ボルチモアだって152mmなんだから、もし垂直なら違いは無さそうです
砲塔防御の違いは
どちらかが力尽くまで続く殴り合いでは物を言いますが
魚雷撃てればそれで、取り敢えずOKな日本重巡にそれを要求するのもヘンですし
雷撃への傾斜は、大戦中期以降に建造・改装された
摩耶・五十鈴が強化されたこと、重雷装の阿賀野型が建造されたことを考えると
縮小される可能性は少なかったのでは無いかと想像します
SUDO
少なくとも船体は負けちゃいないぞ、っと。
あと、砲戦能力は発射速度とかレーダーとかがあっちにあっても我が方
が優勢。
あとは魚雷が当たるか、砲塔に致命傷を喰らうか、のバトルでは(^^;;
どっちも重傷は免れないか、な?
takukou
問題はバルチモアの使っている砲弾がクソ重いSHS(約150Kg)だということでしょう。あれ日本の8in弾より
2割方重いんですよねぇ。コイツが日本重巡に当たったら結構痛いことになりそうな気が(^^;。
大塚好古
水平装甲は日本側が利根型31mm、最上型35mmに対してボルチモア65mm。根拠は分かりませんが砲塔室の装甲は考えに入れない、ついでに司令塔やCICの装甲も無視するとして、船体の装甲でも歴然とした差があるように思います。
それから「魚雷撃てればそれで、取り敢えずOKな日本重巡」「砲戦能力は発射速度とかレーダーとかがあっちにあっても我が方が優勢。」「実際に雷撃しなくても、そのそぶりでも効果を発揮しますね 実際にレイテ戦ではありもしない雷撃に怯えて頻繁に無駄な動きをしてますから>米艦」この辺、なにか根拠があって書いてるんでしょうか、、、、? どれとってもans.qの論争の種になっちゃうと思いますが。
舞弥
船体の装甲に関しては
対8インチであるのかを述べた物です
勿論、両者の装甲の厚みに関してはその通りです
ただ、最上・利根・伊吹の装甲のレベルなら
機関部、15,000m、弾薬庫10,000mまでなら8インチに対して有効でしょう
これは、この規模の巡洋艦の火力に充分に見合った装甲です
そして、砲塔装甲ですが
日本重巡は砲塔は守れなくても構わないのです
(勿論守れた方が良いのですが)
何故なら、主砲が無くても撃沈手段を持っているからです
いや、主兵装は魚雷なのです
米重巡は主砲を失ったら攻撃手段を失うのです
そして、雷撃は、発射一回、これで全てです
砲撃は、少なくとも数分から十数分はそこに在り続けないと効果が弱いです
(一撃の威力が弱いから、複数回の射撃が必須でしょう)
そして、その間に相手が応射してきたら?
そう、砲戦とは一種のチキンゲームなのです
だから、攻撃手段を最後まで保持するために装甲は必須なのです
装甲の重要性は、それが攻撃手段に密接に結びついているのか
そして、被弾確率の二つで考えるべきでしょう
なんだったら一瞬だけ懐には入れれば構わない>被弾機会の減少
を前提として考案されている日本重巡に主砲塔装甲を問うのは
米重巡が魚雷を備えていないのと同じように
根本的な考え方が違うのだから
それを以ってどちらが強いと問うのは間違いだと思うのです
なお、米艦が雷撃に対してどのような行動を取っていたのか
レイテ沖海戦での各地で散見された水上戦闘を見れば判ると思います
最上があの顎から離脱できたのは
彼女の運動を雷撃襲撃と誤解して
艦隊が大慌てで回避運動したのも一つの要因です
また射撃云々は私ではないのですが
トラック襲撃や、レイテ沖海戦等の末期の水上戦闘での
米巡洋艦の射撃は、同時期の日本の実効戦闘と比べて
勝ってると判断できるほど違うとは私にはどうしても思えないので
戦術オプションの違いから、砲戦でも米側不利ではないかと想像しました
さすがにデモイン相手だと勝てそうにも無いですけどね
SUDO
それから20cmの貫徹能力ですが、50口径20cm砲2型、91式徹甲弾使用、対NVNC甲鈑の垂直装甲の場合で、4インチ装甲を23000m〜24000m、5インチ装甲を19000mぐらい、6インチ装甲を15000mぐらいで貫徹するようです。
舞弥
日本の雷撃戦術についてですが、少なくともフィリピン沖の例は参考にならないかと思います。
スリガオの西村艦隊は頭を抑えられて適切な機会を捉えられず、志摩艦隊の場合は西村艦隊の全滅を知っていますから、雷撃は退路確保のための牽制の側面が強いでしょう。
そしてサマール沖。あの海戦では栗田艦隊は対潜→対空航行序列に再編中に開始されたもので各艦の連携は極めて困難な情勢でした。そんな中、スコールと護衛艦の妨害(後者は実力で排除せねばならない要因ではありますが)、そして海戦中盤から開始された空襲と、これだけの悪条件の中での戦いです。
撃ちまくることができる艦砲と違い、1度しか発射できない魚雷を命中させるのはかなり骨だったでしょう。
ちなみにご存知かもしれませんが、過去のAns.Qで「日本巡洋艦の主砲塔非装甲について」は相当な議論が行われました。その結果、一部で有名な「廃艦所要弾数理論」なるものも考案されてます(笑)
勝井
砲戦云々ですが、米巡洋艦が砲戦にて我が軍を圧倒した例というのはどの程度
あるのでしょうか?
近距離(概ね数千m)程度であればあったでしょうけども、巡洋艦同士での闘
いで圧倒された。という例は少ないのではないかと?
ルンガやアッツ、ブーゲンビルあるいはスリガオでの米巡洋艦の射撃を見るに
とても正確というには程遠い射撃と思えるのですが・・
特に、ブーゲンビルでは第五戦隊とメリル隊が同航戦をやってますが、メリル
隊の方が砲力では圧倒していると思えるのに対して、実際の戦果はほぼ拮抗し
ています。しかも、メリル隊はレーダー射撃、第五戦隊は照明弾射撃です。
で、訂正しますけど。
両軍戦果無く痛み分け・・が実際の戦いからの結論かな?
takukou
理論はともかく(笑)
takukou
回避運動の有無の問題です
魚雷が当たったのかどうかの問題ではないのです
>16
ここは、回答者も質問者も、全員平等だと思うので
そういった誤解を受けるような人物紹介は四股500回です(;_;)
SUDO
16.「撃ちまくることができる艦砲と違い、1度しか発射できない魚雷を命中させるのはかなり骨だったでしょう。」同感です。実際にレイテで日本側は50本近くの魚雷を発射して1本も当てていません。そのような魚雷が重巡の主兵装だったとしてそれで本当に戦果があがるのか?日本海軍は本当に重巡の主兵装として砲ではなく魚雷を考えていたのかというのが私の言いたいことです。
主砲塔非装甲についての論議は知ってますが、結論は出ていなかったように思います。少なくともSUDOさんが書かれたような内容での合意は出ていなかったように思います。なので議論が散漫になるのを避ける為にあえて砲塔装甲とかは考えにいれずに船体装甲に話を絞った訳です。
17.同じ理由で私は砲戦能力の優劣にはふれてません。
18.「廃艦所用弾数」というのは、黛治夫氏が砲術学校教官時代に自分で教材として作成して、その後「海軍砲術史」編纂時に資料として提出したものにででくるものですよね。黛氏の自筆原稿のコピーのコピー持ってます。
19.という事は魚雷は牽制用で、主兵装は砲だと解釈して良いですね。
舞弥
>日本海軍は本当に重巡の主兵装として砲ではなく魚雷を考えていたのか
日本重巡(っていうか日本の主要水上戦闘艦艇)の
目標は「戦艦」だったと考えています
私は、日本重巡の装備・防御等は
敵戦艦まで接近するための手段としての性能だったと考えています
その観点で言うなら
遭遇した敵重巡洋艦が、主要攻撃目標になるのかどうかで
砲の役割は変ってくるでしょうね
もし、それが最重要攻撃目標ならば雷撃するだろうし
その後方に戦艦の姿があるなら、重巡には砲だけで応戦したでしょう
ただ、日本側がどう考えようとも
大戦末期の米艦は魚雷に対して過剰警戒状態で戦闘したでしょう
勝手に怯えてうろたえるだろうから
米側の砲戦能力は低下するのではないかと想像しただけで
日本軍の魚雷が牽制目的だとは私は考えていません
勿論、米艦は勇敢に堂々と戦うかもしれません
その場合は砲撃力の向上と引き換えに場合によっては被雷率も向上します
どちらを選択しても、米側は不利だろうと、私は考えます
SUDO
あぅ!私の誤読でしたネ。失礼しました。
しかし、自筆のコピーのコピーですか。恵比寿あたりにあるんでしょう
か?>自筆のコピー
それとも海自の術科学校とかかな?
takukou
問題は後段ですが、果たして米側がそのような反応をみせるか、あるいは見せたかについては、かなり疑問です。既にこの時期は日本側の手の内もしられていたし、必ずしも雷撃戦でかつてのような成果は得られなくなっています。レイテでいえば日本側の雷撃がことごとく失敗に終わっているのに対し、日本側は多くの艦船を失っていますが、これはたまたまという事でかたずけられはしないでしょう。いかにロングランスとはいえ、実際に命中させるには十数キロが限界でしょう。それも日本側の手の内を知られないで無警戒に直進運動をしていた時期ならもっと縮まるでしょう。要は実際の有効射程というのは砲よりも短いのです。なので当然射点につくまでは敵の砲火にさらされます。両者の砲戦力防御力が拮抗しているならそれもいいでしょうが、少なくとも砲撃力も防御力も明らかに勝るボルチモア相手に突撃を計るのはリスクが大きすぎるでしょう。十数キロという距離は20cm砲にとって決して当たらない距離ではないし、ボルチモアの20cmが当たれば大怪我します。前述のように20cmの徹甲弾は20km以上の距離で伊吹の舷側装甲を打ち抜く事が可能ですし、大塚さんによればバルチモアの砲弾は91式以上の威力があったようですから更に恐ろしいことになります。そうならない為に安全に接近する事ができ、発射のモーションを盗まれなかったのは夜ですが、これは既に過去形でした。
舞弥
舞弥
すいません。
舞弥
概ね同意できるのですが
>無警戒に直進運動をしていた時期ならともかく、手の内を知られて以降は
そして、結果的に多大な回避運動を米側が行っています
この事はレイテ戦での米軍の戦術行動からも明らかです
>果たして米側がそのような反応をみせるか
そうですね、だから、堂々と砲戦するかもしれないとは書きました
この場合の利害得失は、既に書いた通りです
また、米軍の8インチ砲弾ですが
確かに砲弾重量は152kgですが、初速760m/sと遅いんで
日本軍のは125.85kgで835m/sですから
砲口時でのエネルギーでは同レベルで
両者の火力が絶大に違うとは想像できません
また、装甲貫徹に関しては同意です記憶モードで書いてました、すいません
ただ、2万で抜けるのかどうかには大いに疑問をもっていますし
その距離で当てられるのかどうかも疑問ですが
その危険性には基本的に同意します
恐らく、日本重巡もその次の世代では、一層の防御強化が行われたでしょう
SUDO
いずれにせよ、この最上の4本だけで全てを語ることはできないし、魚雷の遠距離発射は期待値が低すぎると思います。遠距離であればあるほど回避は容易だし、射弾回避ほどの連続的な運動は必要ないでしょう。いずれにせよ1回交わしてしまえばいいのですから。また下手に回避されると我が方の砲弾も遠距離であればあるほど命中率の低下をきたします。
舞弥
舞弥
舞弥