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地中海ネタばかりで恐縮ですが, フランスが超駆逐艦建造に走った理由は 何とお考えですか? 勝井 |
英国が、主として価格の問題で大型艦建造に消極的だったのは
それだと彼らが望む数量を確保できないからですよね
フランスの場合、遠洋作戦に積極的に進出する意図が弱かったことから
近距離作戦用の質重視の大型駆逐艦による
沿岸防衛思想が根底にあったのではないかと想像します
SUDO
軍事バランスを崩すとかの配慮はなかったんですかねぇ?
下手すりゃイギリスがエスカレータ条項を発動させちゃうだろうに.
イギリスにすれば30隻以上も建造された超駆逐艦への対処は
かなり頭を悩ませたと思います.
イタリアもカピタニ・ロマーニという伊版超駆逐艦の建造で応えてるし.
もしかするとドイツの大型駆逐艦群もイギリスよりむしろフランスが念頭にあったかもしれません.
勝井
#かなりマジで思います。
大きくしたからってさほど戦闘力高くなったわけでなし。
#単装の開放砲塔5基が基本武装。
#連装の密閉砲塔4基は最後のモガドル級だけ。
きしもと
超駆逐艦の一個駆逐隊(または一個戦隊)は、何隻で編成されるものだったのでしょうか?
その辺から、フランス海軍の運用思想がわかるかもしれません。
まなかじ
(もち例外だらけですけど,一見の感じとして)
超駆逐艦も3あるいは6隻1隊で運用を予定していたのではないでしょうか?
というかどう考えても6隻1隊ですよねえ,あんだけ規則正しく建造してるんだもの.
それと戦闘力については,少なくともカタログデータでは相当なものです.
何しろ主砲口径は13.86cm,これが片舷5門ですから,
なんと見た目では我が夕張や5,500t軽巡にも匹敵する戦闘力を備えているのです.
(実際には,特に初期の艦のは発射速度が極めて遅く,駆逐艦相手でも苦戦を強いられそうですが,イギリスやイタリアがそこまで把握してたかは疑問ですし)
もちろん普通の軽巡に比べれば半分以下の図体ですから,航洋性はずっと劣りますが,近海専門の軽巡がうじゃうじゃしてるようなもんでしょう.
やっぱやだよな,こんなの相手にすんのは.
勝井
taka
ありませんが…また、戦闘力は特型とくらべると見劣りします。夕張や
5500t軽巡の戦闘力が低すぎるだけです。装甲防御と縁の無い駆逐艦の
戦闘では、おそらく主砲口径より発射速度や門数が重要でしょうし。
ところで、戦後型超駆逐艦であるT-47改のラ・ガリソニエールに関する、
フランスの海軍雑誌のレポートの全訳が世界の艦船1963年2月号に
載ってるのですが、
「ベッドカバーのフレッシュな感じの色取りが気持ちいい」
「タオルが常に清潔で気持ち良く使える」
「液体石鹸ディストリビューター、アイロン台、士官食堂の内部装飾、居住区の
防音装置などに居住性改善の努力のあとが見える」
などと、居住性のよさを力説しています。これが多分フランス的なものの見方
なんでしょうね。
きしもと
ホテルの格付じゃないんだから…(笑)
まなかじ
「20年代に始まる仏大型駆逐艦の建造は、爆雷と聴音機に水中を追われた結果、砲力を強化し敵駆逐艦に水上砲戦を挑む可能性を求めた各国の大型潜水艦、中でも同時期に備砲の複数搭載を始めた伊大型潜水艦を水上でアウトレンジし、魚雷発射前に圧倒撃滅することが目的であった。」
ああ、早く手当しないと目が霞む・・・。
BUN
計画されたもの、とありますが…。
大塚好古
巡洋艦並の主砲やら、側面の魚雷発射管やらを装備してみるなどの
試みを行っております。
しかしながら潜水艦の大型化の潮流は、最終的にはあらゆる艦が有時に
潜水艦として活動できるようになるべしという方向へ進みました。
1942年11月にはツーロンで全艦一斉潜水実験をやったのですが、
設計上の問題か、かなりの艦が浮上できなかったようですね。
きしもと
ああ、夕べのことが思い出せない・・・。
BUN
条約の縛りが無くなった結果
各国の軽巡の下位グループ、駆逐艦の上位グループは
結果的に、フランスの大型駆逐艦と7、500t級軽巡洋艦のレベルになりましたよね
これは、第一次大戦、軍縮条約で、無茶苦茶になった
戦力ピラミッドの再構成だったと考えられます
(もっとも、航空機の脅威で、これらは道半ばで破綻しますが)
つまり、フランス海軍の大型駆逐艦とは
水上戦闘時代の最後の再編成を、多少早期に行った結果なのではないでしょうか
SUDO
独大型駆逐艦の存在も影響しているのではないでしょうか?
軽巡的な駆逐艦、という評価が妥当かとも思えるのですが?
ただ、どの様な運用を想定していたかが不明なので今ひとつはっきりしない
のですが・・
takukou