QQCCMMVVGGTT
452 軍艦の建造費費用についての質問です。大和級戦艦は予算を取るときに4万トンの戦艦として計画が出され、足りない分は陽炎級駆逐艦3隻+伊号潜水艦1隻を建造することにして辻褄を合わせた、という記述を読んだことがあります。
だとすると駆逐艦3隻と潜水艦1隻で4万トン戦艦の半分の予算ということになり、高すぎるような気がします。
小型艦が割高になるのはわかるのですが、実際のコストもこんなものだったのでしょうか? それともあくまでも名目で内容はどうでも良かったんでしょうか?
それとも陽炎級1隻あたりの予算が水増しされていたとか?

imokenpi

  1. 「海軍軍戦備1」よりお答えしましょう。
    B計画においては建造費秘匿のため、3万5千トン戦艦として計上し、
    これを駆逐艦3、乙型潜水艦1の分の架空建造費にて補完しました。
    トン当たりの単価ですが、戦艦が2800円、駆逐艦は4500円、潜水艦乙は5800円です。
    で、全体としての建造費ですが、戦艦1隻9800,0000円、駆逐艦1隻900,0000円、潜水艦1隻1218,000円です。
    ぜすから、大和の実際の建造費は1,1759,0000円となります。約2割の予算が水増しされたわけです(実際のところ、昭和16年に追加予算が成立しているので、費用はもう少し増えてます)。

    次にC計画ですが、こちらでは戦艦は4万トンとして計上され、駆逐艦甲2隻と潜水艦乙1隻が架空計上されました。
    トン当て単価は戦艦が3250円、駆逐艦甲が5050円、潜水艦乙が6450円で、
    1隻当たりの建造費は戦艦1隻1,3000,0000円、駆逐艦甲1隻1060,5000円、潜水艦乙1隻1209,0000円。
    実際の信濃と111号艦の建造費は1,4770,0000円です。こちらでも1割5分ほど水増しは行われてます。

    基本的にトン数増えればトン当たり単価は減少します。ですから大和のトン当たり単価が極く少ないのは妥当と思います。
    勝井

  2. ↑詳しい情報を有難うございます。しかしそうなると信濃の予算で甲型駆逐艦を作ると14隻ぐらいしか作れませんね。
    巡洋艦の費用にもよりますが、大体水雷戦隊1つ分+α…う〜ん、大和型が安いのか水雷戦隊が高いのか。

    imokenpi

  3. んじゃまあ、巡洋艦についても。
    巡乙「阿賀野」型はトン当て単価4000円、1隻当たり2640,0000円。
    巡丙「大淀」はトン当て単価3800円、1隻当たり3116,0000円也。

    で、大和が安いか水雷戦隊が高いかですが、おそらくその両方です。
    大和級戦艦は計上した予算に2割ほど上乗せするだけで6〜7割増しの図体にできたわけで、いかにトン当て単価が安いかの逆証明といえます。
    水雷戦隊については日本の駆逐艦建造量はそれほど多いとはいえず、量産効果が十分働いてない可能性が大です。
    勝井

  4. ↑ 勝井さん、全く質問の内容とは関係なのですが。金額の数値に入って
    いるカンマの位置は、4桁毎じゃなくて3桁毎で打って頂ければ読み易い
    のですが。
    takukou

  5.  小型艦の方が高くつくのは船殻よりも主機の方が割高だからじゃないんで
    すか。主機の場合は戦前の日本のような生産の仕方では量産効果は働かない
    でしょう。
    追記
     私も日本では4ケタカンマの方が合理的だと思います。欧米式の数表記で
    は3ケタで繰り上がりますが、日本式の場合は4ケタ(千、万、千億、千兆・
    ・・)で繰り上がります。国際標準だということはわかっていますが、妥当
    性を検討せずに従う必要はないと思います。日本の官庁が何も考えずに国際
    標準だとしてA系列の用紙に統一したのは暴挙だと思っています。戦艦の副
    砲で15cmでは無理があり14cmに変えたことを思い浮かべてください。B
    系列の用紙は日本人の体力に合わせた結果落ち着いたサイズだと思っていま
    す。
    tk

  6. >3 読み直したのですけど。我が海軍の艦隊型駆逐艦って量産しても
    安くなるのかなぁ?松とかだったら判らない訳じゃないけども。

    takukou


Back