QQCCMMVVGGTT
414 |
真珠湾のアリゾナはなぜ引き揚げられなかったのでしょうか? 技術的に無理だったのでしょうか? 戦列に復帰出来なくても遺骨を回収しようとか、邪魔だから動かそうとかはなかったのですか? あるいは宣伝のためにあのままなんでしょうか?
シンヨウ
|
- 損傷状況と沈没位置がヒント。
BUN
- 真珠湾アリゾナ記念館の説明によれば、アリゾナは船体ダメージが大きすぎたので修復を断念したそうです。その代わり使えるパーツは全部引き上げて(きっと遺体回収もこの時に行ったのでしょう)他艦の修理に回したので、現在のアリゾナはほとんどもぬけの殻のガランドウになっています。
ささき
- ↑いまだに重油タンクから油漏れしてるらしいですね。
引き上げについては、全戦艦中唯一弾薬庫誘爆を起こしてますし、ダメージ大と判定されたのも当然でしょう。
宣伝のため、というのはありそうな話です。
ですがいつ頃から利用価値を見出したものかはわかりません。
現在記念館になっていることからも、遅くとも戦後には(宣伝を兼ねた)構想が具体化してたのは間違いないと思いますが。
勝井
- Paul Stillwellなる人が書いたBATTLESHIP ARIZONA An Illustrated Historyなる書物に同艦の被害状況の図面が出ているのですが、火薬庫爆発の力は凄まじく、錨鎖甲板直後からブリッジ直前までまるごと喫水線部まで陥没しており、平面図を見ると船体前半部が完全に歪んでしまっていました。勿論サルベージは不可能ではありませんでしたが、遺体回収は困難を極めたそうで、キッド少将以下戦死者の遺体で回収されたのは75遺体、残り1102体は回収不能と判断され、そのまま今なお艦内に眠ったままである由。そんなこともあって戦争中の割と早い時期から屈辱を忘れぬためのモニュメント兼海底墓地にしようという案があったようで、政治的にも格好の対日戦宣伝となったのではないでしょうか。ちなみにその他諸艦のサルベージも大変だったらしく座礁したネヴァダでさえ潜水夫2名が殉職しているそうです。(何せ洋書なので専ら図版を見て喜んでる、猫に小判の文盲オヤジで申し訳なし。)
ベックメッサー
- そういえば真珠湾攻撃の際、ほとんど廃艦同然のスクラップ状態にされた駆逐艦が修理の上再役しましたが、あれなぞ写真上ではキールも何も完全に打ち砕かれてたように思いますが、あえて修理したメリットってあったんですかねぇ?
勝井
- ↑ペンシルバニアの前で破壊された映像が残っているカッシンとダウンズの事だと思いますが、
あれはハルナンバーを新たに割り振らず、旧ナンバーを継承したので
損傷復旧されたと
思われていますが、実際には損傷艦の機関/機械系を流用しただけで実質上新造艦です。
これを行ったのは機関/機械を流用できるだけでも建造日数は短縮できるという理由からです。
(しかし、此奴らや損傷戦艦、オグララが復旧されて元気に走っている映像を見せられるとつくづく
国力の差を感じます)。
大塚好古
- 5500t川内は関東大震災でキールから落ち、船体は破棄されましたが、ばらして機械や補機、主要部品を漬け直して新装完成させていますから、そういうかんじ?>真珠湾の全損駆逐艦
Navy
- ↑概ねそういう感じです。使えるものは全て再利用し、新造の船体に取り付けたようです。
大塚好古
- ↑6.へぇ、真珠湾って造船能力あったんですか。
修理施設onlyかと思ってました。
勝井
- ↑真珠湾で破壊された両艦を解体し、使用可能な部品を米本土に持ち帰り、メア・アイランド海軍工廠で
新規建造された船体に搭載する、という方法で新造されたものです。
大塚好古
Back