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世界の戦艦増刊の「近代戦艦史」でペンシルヴェニアの項で「本艦はビキニ実験で沈没に至らなかったが,1948年になって、終戦の三日前に日本の雷撃機に受けた古傷からの浸水が増大して沈んだ」といういささか奇妙な事が書かれていますが、詳しい事をご存じの方がいらしたら教えてください。 Queen |
戦艦Pennsylvaniaは1946.7ビキニ環礁における原爆実験において沈没まで
には至っていませんが、船体後部が水面下に没し波に洗われている写真が
写されています。
その後、残留放射能影響の確認のため、そのまま保存(放置)されていました
が、クェゼリン環礁まで曳航され1948.2に砲爆撃による沈没処分に処されて
います。この時の砲爆撃が、ご質問の古傷に影響し沈没に至ったものとも思
われます。
ただ、個人的に前述の原爆実験後の写真を見る限りでは原爆実験による損傷
の方がかなり大きい様な気もするのですが・・・放置により修理も行われて
いない訳ですし。
主に参考とした資料は以下の2冊です。
・光人社 記録写真集選「写真集 米国の戦艦」(1978刊)
・海人社 世界の艦船増刊 「アメリカ戦艦史」(1990刊)
K.N
通常兵器のターゲットとして撃沈処分された事になっています。しかしペンシルバニアのみは1948年2月10日に
自沈(Scuttle)処分されたと巻末の各艦のFateの項目にはあり、半分沈んでいた本艦は標的として不適と
されて米海軍の手で自沈処分にされたと思われます。しかしハルクとして保管時に浸水が増大して
勝手に沈んだ可能性は否定できません(他2艦の撃沈処分はペンシルバニアの処分から暫く経った7月だという
事実もありますので)。
大塚好古