QQCCMMVVGGTT
354 現代の米空母では、飛行甲板の水平・垂直方向の揺れに関して、艦載機が着艦可能な限度をどれだけと規定しているのでしょうか?あるいは、限度内の揺れしか起こさないように艦体が設計されているのでしょうか?
(すみませんが、十分にサーチしていません。前に同様の議論がされているなら、番号をお教えください。)
EAW

  1. 私も詳しくは存じませんが,設計に関しては米空母にはローリング・ピッチングとも減揺装置は付いていないはずです。建造中の仏空母シャルル・ドゴールはバランスウェイトを左右動させる減揺装置を装備していますので,小型の艦では動揺問題が大きいようです。米空母ほどの大きさでは動揺が許容範囲なのかも知れません。若干関連する話題が66番にあります。

    ローリング減少に関してはアンチローリングタンクやフィンスタビライザーがありますが,前者はバラスト水の重量がかさみ,後者は防御上の弱点となりますので直接防御を持つ艦には使いにくいと思います。これに関連する話題が30番にあります。

    ピッチング減少に関しては通常船形(喫水線面積の大きな船)では今のところ有効な技術はないと思います。アンチピッチングタンクという,船首バラストタンクに水を出し入れして減揺する機構はありますが,軍艦以外でも装備例は余り聞きません。
    isi

  2. 実際に問題になるのはピッチングの方だと思いますが、現在の米空母クラスの大きさならまず問題にはならないと思います。一般的に排水量の大きい船ほど動揺は小さく動揺周期は長いとされます。
    実際に問題になった例としてはFRAM改造のミッドウェーがあります。これは改造による排水量増加に伴って浮力や復元性の補償という意味でバルジを追加したのが完全に失敗で、動揺周期が短くなりすぎて着艦が困難になったためだと言われます。動揺周期というのは艦幅が広くなるほど短くなるからで、友鶴事件以前の日本艦艇が犯した過ちに似ています。
    舞弥

  3. 「実際に問題になるのはピッチング」ウソです。「ローリング」です。
    舞弥

  4. isi さま。舞弥さま。詳細なご回答、ありがとうございました。(親の急病で、拝見するのが遅れました。すみません。)
    EAW


Back