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329 たびたびお世話になります。いつも詳細なご回答ありがとうございます。
ところで、日本海軍の伊号潜水艦の喪失原因のうち、米・英潜水艦の攻撃によるものが伊4,28,29以下83隻中15隻を占めています。互いに浮上しての砲雷撃戦、あるいは浮上中の日本潜を潜行中の米・英潜が雷撃により撃沈したもの思われますが、実際どの様な状況であったのでしょうか?典型的な戦闘例を提示していただければ幸いです。更に追加ですが、逆に日本潜が米・英潜を撃沈した事例を知りません(単なる資料不足なのですが)。いずれにしろこのあまりに一方的な日本海軍潜水艦の敗因は、その原因をどこに求めることが出来るのでしょうか?
TAKU

  1. イ-58艦長の橋本以行氏著「イ-58帰投セリ」が少しは参考になるかと思います。以下抄録します。
    新造艦のイ-58の場合、艤装委員長でもあった橋本艦長の努力が実り、電探関係の装備が非常に充実していました。イ-58の航行中は、敵艦の発する電探電波がバシバシ入感し、ひたすら電探波を避けて航行したそうです。電探の有無がまず大きな要因に挙げられるかと思います。
    つぎに潜水艦の運用方法の違いも挙げられるかと思います。
    日本の潜水艦の場合、艦長の指示により適宜航路を変更できる遊撃的用法が大幅に認められたのは、実は回天作戦も末期に入ってからで、それまでは司令部が定めた航路上を航行するのが原則でした。つまり、実際に戦場にいる艦長が「この海域は敵潜水艦が多く、危険だ。」と判断しても、指令に従いその海域に突っ込んで行くしか無かったのです。
    あとは、日本の潜水艦にはノイズが多く、聴音器に捕まりやすかった事が挙げられます。ドイツに回航した日本潜が、現地で改修を受けたのは有名な話ですよね。
    無頼庵

  2. 日本潜水艦が撃沈した潜水艦の中に米・英ではありませんが、
    ソ連潜水艦L16号があります。この潜水艦はパナマ運河経由でヨーロッパに
    向かっており、昭和17年10月ごろ米西岸を航行中、
    同海域で通商破壊戦中の伊25潜によって撃沈されています。
     他には米潜コービナ(18年、伊176潜がトラック沖で)、
    蘭潜K16(16年12月25日、伊166潜がボルネオ沖で)で
    結局日本潜水艦が沈めた潜水艦はこの三隻だけのようです。

    Dai

  3. 潜水艦同士の砲撃戦は日米ではない筈です(英独でもあったかな?)、雷撃でしかも殆ど一方的な
    奇襲攻撃でしょう。
    潜水艦の水上での見張り能力は昼間でも目視に頼るならかなり低いです(艦橋が低いですから)、
    それに充電の為にディーゼルを吹かしていれば(特に日本の潜水艦は)水中聴音機の大きな妨げに
    なるでしょう(ただ艦首の聴音機って水上航走中に使えるのかな??)
    逆に水中の潜水艦には相手のディーゼルを吹かす音はよく聞こえる筈ですし、仮に双方共に水上
    航走中に出会っても、レーダーを持っている英米潜水艦の方が日本潜水艦を早期に発見して潜航、
    又は有利な位置へ水上航走で先回りして待ち伏せ雷撃なんて戦法が取れるのではないでしょうか?
    特に夜間であれば、なおさら電波兵器の有無が双方にとって決定的な差になります。
    撃たれた方の潜水艦は相手の潜望鏡や向かって来る魚雷を発見する能力が水上艦に比較して相当に
    低いので、雷跡に気づいても回避する間もなくボカ沈だったのでは?と推測します。

    佐藤利行

  4. 個々の損失状況を見ると、米潜水艦が僚艦からの連絡により待ち伏せ攻撃を実施した、とされている例が幾つかあるのですが、時期的に見ても必ずしもレーダーに依存している訳でではなさそうです。何故に日本潜水艦は多くの待ち伏せ攻撃を受けるのでしょうか?
    BUN

  5. > 4
    無頼庵さんの書き込みの中にある司令部から潜水艦への移動命令が、定めた航路帯も
    含めて米側で解読察知されて、そこに網を張られて待ち伏せくらってる・・・なんて事
    はないですか?(潜水艦側に行動の自油がないので行動パターンを読まれている様な
    気もしますけど)

    佐藤利行

  6. 不思議なのが、米潜はどうやって、味方識別を行ったか?と言う点。日本潜は、双方の航路が重ならない様に事前に設定していた様ですが・・・。当時、アメリカは聴音器だけで敵味方を識別できたのでしょうか?
    無頼庵

  7. ↑間違うようも無いほど、日本潜水艦の騒音が大きかったとか(;_;)

    SUDO

  8. 日本潜水艦の暗号通信は解読されていたという記事を読んだように思います。戦史叢書等で、暗号は解読されていなかった、と大見得を切ったのは間違いであるとも書いてありました。例のナ散開線の悲劇も、実は無線傍受で位置を知っていたのだともいいます。
    Uボート狩りに威力を発揮したのは、3カ所でUボートの発信電波を受信して位置を特定する方法だったというので、太平洋でも似たような方法が使われていた可能性もあります。
    そういえばドイツに向かう途中で撃沈された伊52の場合も日本を出航した時点から常に位置を把握されていたようですね。
    それからアメリカ潜水艦は哨区を決めてパトロールしているので見方同士の鉢合わせもなく、いざという時にウルフパック的な用法をする時には無線で互いの位置を確認していたのではないでしょうか。
    でももっと単純にやっぱりわかるでしょうね、音で。
    ZAP


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