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これは何かの間違いなのかも知れませんが、どこかでこんな話を読んだ記憶があって、その出典が何だったのかも忘れてしまっているので、どなたかご存知であればお教え願います。 よく日本海軍の主砲命中率は米海軍のそれを遥かに凌駕していた(確か3倍弱)と云いますが、実はこれ、訓練中に至近弾3発(?)につき1発命中と云う具合に命中弾を勘定していたから斯様な結果が導き出されたのであって、実際はさほどの命中率ではなかった……と、こんな話を何かで呼んだ記憶があるのですが、これ、事実でしょうか? それとも私の幻覚でしょうか? モルトケ
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- 日本海軍の高命中率伝説については以前の質問にもありましたが、ただ、至近弾3発というのは命中に準ずるか、という点だけ考えると「十分妥当な採点である」と私は思います。別に水中弾効果など考えなくとも、3発の至近弾の方が単純な上部構造への命中弾より遙かに大きなダメージを与えうる場合が容易に考えられるからです。
BUN
- 日本海軍戦艦の高命中率の理由の一つとして射撃遅延装置(砲塔ごとに装置)があげられます。砲塔の全砲身を一斉に撃つとお互いの爆風により左右に弾がそれて(すこし大げさですが)飛んでいくため、それを避けるべく1門づつ順番に撃つのです。この装置のおかげで主砲弾の散布界が日本海軍戦艦は狭いのです。戦艦の射撃はこの散布界を相手戦艦(の未来予想位置)にあわせれば何発かは命中するだろうというやり方ですので、一定の数の砲弾が降ってくる範囲が狭ければ当たり弾も多く期待できるというわけです。日本戦艦は米戦艦にくらべ散布界は狭かったそうです。(ただし大和は砲塔の精度が悪く(ありていにいえば歪んでる)米戦艦並みの散布界だったそうです。
kazu
- 直接の回答にはなってないかもしれませんが...
予備の砲身や演習用の砲弾の分のお金が無くて、
実はあまり実弾演習ができなかったという話を何かで読んだ記憶があります。
命中率が米軍を凌駕していたというのは伝説に過ぎないと、
その本は書いていた記憶があります。
KZY
- 米軍も発砲遅延装置の開発はしましたが、結局砲身の間隔を広げる事で対応したようです。発砲遅延装置の効果はいささか誇大化されているじゃないでしょうか。三年式20cm砲の散布界は結局ひどいままだったようだし。
FSX
- 日本海軍の「高命中率」が発揮された例ってありましたっけ?園逆ならいくらでも頭に浮かぶのだけど。
FSX
- 黛治夫氏の著作を見ると―はっきりとは書いてないですが―日本海軍では訓練時の命中弾(有効弾)の数は、挟夾を得た斉射について、散布界と有効範囲(弾着角と敵艦の大きさから決まる)から決まる係数を掛けて求めているように思います。また、黛氏は日本海軍の命中率の高さは、米海軍より散布界が小さいのが一番の要因と考えていたようです。
N
- 多連装砲による散布界拡散の原因は発砲の爆風ではなくて,飛行中の砲弾が発する円錐状の衝撃波に後続の砲弾が重なるとその砲弾の向きが変わり,1〜2発だけ大きくはずれるようです。離れたのが1発だけでも散布界は大きくなるので,↑のような計算法(命中率=命中界/散布界)だと命中率が激減するのが問題となったのではないでしょうか。
また射撃遅延装置ですが,発砲では発射速度向上のため交互撃ち方が多いので,連装砲塔の艦ではあまり必要性がないようにも思えます。
重巡搭載の20cm砲の命中率について
http://www.venus.dti.ne.jp/~jam/bbsp/bbsp.html
の過去の書き込みの中で「巡洋艦の船体は細いため大量の斉射を行うと変形して散布界が大きくなる。日本海軍は貧乏ゆえ訓練での発砲が少なく実戦を経るまでそれに気付かなかったが,米海軍は気付いており歪みが出た後の数字を採用した。ゆえに歪みの出る前の数字を用いた日本海軍の散布界は米海軍より小さいことになった。また主砲を集中させた利根級は歪みの影響が小さく実命中率が良かった」という記述がありました。船体の太い戦艦に関してはまた別,とも書かれていましたが。
isi
- 妙高型で散布界が問題となった時に、第一に疑われたのは細長い船体の前後に配置された砲塔の配置と船体の捻れの関係でした。その後飛翔中の砲弾同士の干渉説が有力となり、例の発砲遅延装置が作られたわけです。ただし、利根型の前方集中配置は集中防御と水上機運用の為とするのが一般的ですが、散布界対策とする説もあります。実際に利根型の散布界は日本の重巡では際だって良いものだったようです。
ハヤブサ
- 妙高の散布界問題で問題なしとされたのは発砲時の瞬間的な弾性変形だと思いますが,発砲を百回単位で繰り返すと船体に恒久的な塑性変形を生じ建造時の芯出しが狂ってしまう,日本海軍では平時の累計発砲数が塑性変形を生じるまでに達せず問題に気付くのが遅れた,というのが前記発言の主旨だったようです。
isi
- ああーごめんなさい。そっち読まないで書いてしまいました。そうゆう意味じゃなかったのかあ。
ハヤブサ
- でも、両舷に向けて撃つ主砲で生じる塑性変形、というのは単なるガタの様にも思えるのですが、どうなのでしょう?また、実戦までに百発単位で訓練射撃をした艦が果たして存在したのかもちょっと疑問に思いました。
BUN
- でも、両舷各方向に撃つ主砲で生じる塑性変形、というのは単なるガタの様にも思えるのですが、どうなのでしょう?また、当時の訓練状況から実戦までに百発単位で訓練射撃をした艦が果たして存在したのかもちょっと疑問に思いました。
BUN
- ガタ:大型船(200m以上)が陸へ打ち揚げられると陸地の凹凸に沿って船体が曲がり,捻れます(コンニャクのように)。巡洋艦上で20人程が一斉に足踏みすれば艦全体がしなう,という造船官の解説もあります。それで細い巡洋艦の船体が発砲の累積で変形する,という意見には説得力を感じました。
しかし計算してみると左右0.5°の狂いは射距離20000mで175mの偏差,上下でもその2倍程度の距離差にしかならず,変形の影響には疑問も感じてきました(近距離=低仰角時なら上下差の影響は大きそうですが)。
訓練射撃:(記憶なので不鮮明ですが)米軍はかなりの訓練射撃を実施し歪みの発生を承知していた,日本重巡は訓練射撃が不足していたため開戦後の砲撃戦で初めて歪みが発生し,優秀と言われた散布界が米艦並に拡がった(利根級を除いて)との主張だったと思います。
isi
- なるほど、日本海軍はビンボで外とう砲での訓練ばかりで実弾による訓練はほとんど行わなかったからそれもありうるのかな。
ハヤブサ
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